今日は一日、Apple Sweets工房をお休みして、徳島県相談支援専門員協会主催の「障害者虐待防止・権利擁護研修」に参加して参りました。本日の参加者156人がそれぞれの事業所、または自分自身に向き合った一日になったのではと思います。


高齢者に遅れること障害者虐待の防止に関して法律が成立したのは、平成23年の6月、その後昨年10月に各市町村に虐待防止センターが設置されたというニュースを見てからちょうど1年が過ぎたことになります。事業所での体制作りはそれぞれのところで整備されつつありましたが、職員自身のチェックリストの活用や問題事例の報告等、日常の意識の中に置いてみると、それはなかなか日々の業務に埋もれつつあります。今日は改めて、他事業所の方とのグループワーク等を通じて、それらのことに向き合う時間となったわけです。皆さんそれはそれは真剣に、日々目の前の利用者さんに対してより良い支援を追求されており、それを聞くにつれ、私たち施設職員がそこでいることの存在の意味を痛感します。


体制作りや、やらなければならないことをきちんとやった上で、結局私たちにできることは、やはり目の前の人に寄り添う、ただそれだけなんですね。目の前にいる人も人、自分も人、たくさんの想像の中に時間を過ごします。この人は今寒いのかな、暑いのかな、何が困っているのかな、嬉しいのかな、たった1分の間にだっていろんなことを考えますよね。

縁あって今あっぷるに通って来られている人たちは、縁あって私という人間にも出会ったことになります。それは長い人でもう10年になる人もいます。それならば、一日の大半を、または大切な人生の幾月かを、作業所で過ごす彼らの、すぐそばにいる施設職員という存在は、彼らにとっていったいどんな存在なのか。そう考えると、思わずぎゅっと気持ちが締まっていきます。そんな言葉にならない言葉をいっぱい飲み込んでいるうちに、しばらくしたらちゃんと朝が来て、いつものように元気にあっぷるに通ってくるみんながいます。明日もいつものように朝の挨拶を交わすんだ。「おはよう。」明日も言おう。



ハートランドあっぷる スタッフのつぶやき    会場:徳島県立総合教育センター