翌11月11日(火)の朝7:30に杭州の船着き場に到着。

実は、こちらで私を待っている人がいました。

まだ一度もお会いしたことがない、お友達のお父様でした。


以前、私は杭州の3才年上の女医さんと文通をしていました。

ところが、不運にも出産の時に赤ちゃんとともに亡くなってしまい、

その後は、画家であるご主人と文通を続けていました。


彼女も生前は、ご主人の事業の成功をいつも願っていましたので、

私も彼女に代わって彼を支援していこうと思い、

それから数年後に彼が日本へ留学するお手伝いをしました。


今では大学で非常勤講師を務めたりと活躍されています。

彼の名前は王凱(Wang Kai)さん。

興味がある方は、彼のHPを覗いてみて下さい。

水墨画の中に動物を描かれることが多く、私はそこが好きなんです。


杭州に行く時は必ず連絡を・・・という約束から、

今回の旅の計画は王さんにもお話してありました。

すると、その計画を知った王さんが宿舎へ国際電話をかけてきて、

「杭州では私の家に泊まって下さい」と何度もお誘いを受けましたが、

王さん本人がいないのにお邪魔するわけにはいきませんとお断り。


すると、数日後にはお母様が電話をかけて来られ、

杭州なまりで理解できなかったので、

宿舎の方に通訳をお願いして、改めてお断りし、

直接、お礼とお断りの手紙も書いて出しておきました。


そうして、当日の朝を迎えたわけですが、

あれだけお断りしていたにも関わらず、

私たちは船着き場で王さんのお父様の出迎えを受けました。

初対面にも関わらず、お互いすぐにわかりました。

ここまでされては仕方がない・・・と、とりあえず家におじゃますることに。


待たせてあった車は、タクシーではなく、なんと人民解放軍所有の車で、

運転手さんも、人民解放軍の制服を着ていたのでびっくりしました。

お父様は、以前、人民解放軍で外科医をされていたそうで、

定年退職された今は、軍が用意した

「干休所」と言われるマンションにお住まいでした。


王さんの自宅におじゃまする前に、

まずは杭州駅に行き、翌日の電車の切符を購入しました。

私たちの今回の旅は、予約を一切入れていなかったので、

目的地に着くと、その日の宿と翌日の足を確保するのが日課でした。


そして、王さんのご両親のご厚意に甘え、

ご自宅で朝食をご馳走になりました。

また、杭州市内を散策するため、自転車もお借りし、

ご両親の熱心なお誘いに根負けして、

この日一日だけ、ご自宅に宿泊させていただくことになりました。


王さんの弟さんご一家も同居されていましたが、

とにかくご家族みなさんとは初対面だったのですけど、

昔からの知り合いのように、とても温かく迎えていただきました。


朝食を終えると、早速自転車に乗って市内の散策に向かいました。