これまでも何度かお話してきましたが、
私は1997年9月~1998年3月の約半年間、
中国・蘇州で暮らしていました。
とにかく、中国で暮らしてみたい・・・という夢を叶えるため、
1人中国へ旅立ち、当初は留学するつもりはなかったのですが、
安全面や滞在費用などを考え、蘇州大学に留学。
宿舎はいくつかある中から、費用が一番安い「招待所」を選択し、
2人部屋を1人で使うことにしました。
そう、これが蘇州の「私の家」。
当時で1泊45元、日本円で675円でした。
招待所は木造二階建て。
私の部屋は2階の南向きだったので、
明るくて、陽当たりもよく、
冬は大好きな干し椎茸づくりもできました。
部屋には、決してきれいとは言えないけれど、
ベッドが2つ、ソファーが1組、洋服ダンス、勉強机とイス、
白黒テレビ、テーブルが大小1つずつありました。
床は板張り。
向こうの習慣では、そのまま土足で入るのが普通でしたから、
ほとんどの留学生が床に絨毯を敷いて、
靴を脱いで入室していた中、
私は向こうの習慣に倣い、土足で入室していました。
だって、蘇州の友達が遊びに来るときは、
それが当たり前なんですからね。
トイレとシャワーと洗面所は共同。
招待所には留学生だけでなく、
一般の中国人旅行客も宿泊していますし、
シャワーは、招待所の従業員や近所に住んでいる人も使用するので、
いろんな人との裸のつき合いもありました。
この招待所に住んでいる留学生の顔ぶれを見ると、
ほぼ全員が蘇州大学に留学して半年以上経っている人、
つまり、蘇州に住み慣れ、さらに自分の自由な環境を求めて、
別の宿舎から、こちらに移って一人暮らしをしている人たちでした。
最初は不安なので、少し環境のよい宿舎で、
もう1人のパートナーと一緒に暮らすのですが、
慣れれば、やっぱり一人暮らしが気楽ですよね。
多少、不便な所はありますが、
広い部屋を「自分の家」として独占し、費用が安いとくれば言うことなし。
いきなり来て、ここに住み始めたのは無謀だったかもしれないけれど、
「私の家」はとても住み心地がよく、
半年間、とても楽しく暮らすことができました。