結婚して、初めての夏がやってきた。
実家から 最低限の荷物しか持たずに 新生活を始めたひよ子。
手持ちのパジャマは 厚手や長袖で、 この熱帯夜は乗り切れそうに無い。
実家に 夏物を取りに行こう。
私 「夏のパジャマ 取りに来たよー」
母 「あー、最近暑いからねえ。 ついでに 夏の服も持って行けば?」
秋の衣替え以来 半年ぶりに開ける 衣装ケースは、 久びさに見る 衣類がたくさん。
お目当てのパジャマのほかに、Tシャツや ハーフパンツ、
キャミソールに スカートなど、持って帰りたいものが いっぱいだ。
しかも、 『持って帰れ』 といわんばかりに 野菜や おかずを たっぷり用意されていた。
うれしいんだけどさ……。
普段、ひよ子の “足” は 自転車。 この日も自転車で 実家までやってきた。
荷物を見回すと、ちょっと自転車では 運び切れそうに無い……。
母 「車で送ってあげるよ」
私 「うーん……。 自転車、無いと困るしねえ……。」
今でこそ、車で3分のところに居を構えるひよ子であるが、当時はもう少し遠いところに住んでいた。
置いていった自転車を 徒歩で 取りに来るとなると、1時間はかかってしまう。
週末に夫と車で来る? いや、普段の買い物が困るんだよ。
私 「……じゃあ、 自転車で帰るから、 野菜とおかずを とりあえずもらっていくね。
服は 薄めのやつを持っていくよ。 パジャマは かさばるから、 今日は置いていくけど、
また すぐに 取りに来るね。」
パジャマは ワッフル生地なので、夏物と言っても たたむと分厚い。
Tシャツと ハーフパンツを 持って帰れば、とりあえず 夜はしのげるだろう。
こうして、 この日の目的である パジャマは、 衣装ケースから出されただけで 終わってしまった。
……3日後、再び パジャマを取りに 実家へと向かう。
私 「ただいまー。 ……あれ?」
3日前に出した パジャマが、ベランダに干してあるではないか。
あの時は 衣装ケースから出しただけで、汚した覚えは無い。
使う前に 母が洗ってくれたとしても、 3日も前のこと、 何か中途半端だ。
……いやな予感……。
私 「ねえねえ、あれ(パジャマ)さー、……なんで干してあるの?」
おずおずと聞いたひよ子に、母は あっけらかんと答えた。
母 「ゆうべ、汗かいたから!(*^▽^*)」
なに、 その当然のような答え!!
Σ( ̄□ ̄;ノ)ノ!
私 「なんで私のパジャマ 着てるの? 取りに来るって言ったじゃん!
母の日とかに私があげたパジャマ、
いっぱいあるくせに!!
o(>□<)o」
そう、母の日や 誕生日(両親共に7月)に 半そでのパジャマ(しかもペア)は 何度もあげている。
自分のパジャマが いっぱいあるくせに、 わざわざ 娘のパジャマを着なくても 良いではないか。
しかも、 3日前に 娘がわざわざ取りに来たほど 気に入ってるやつなのに!
吠え立てる娘を尻目に、母はさらりと付け加えた。
母 「だって、 目に付くところに出てたからさ~。
それにアンタがくれたやつ、 化繊が混じってて イマイチなんだもん。
アンタのパジャマ、 あれ、いいよ~! 綿100%だから 汗も吸うし、肌触りもいいし!」
だから 気に入ってるって言ってるでしょー!!
母 「良かったら アンタ、 持って帰っても良いよ!
返してあげるわ」
こっちが 貸した覚えも無いのに、
上から 物を 言うなあーーー!!
o(≧□≦)o
ていうか乾いてないし!!
すっかり 母のものになってしまった お気に入りのパジャマ。
「新しいのを 買いなさい」 と、1万円もらったけど、 なんか 納得いかない……。
とりあえず、 これから母にパジャマをプレゼントするときは
綿100% が 絶対条件だということが分かりました。。。
……ちっ。