(去年、旅行の時の笑顔)


2023年6月24日、胡桃が虹の橋へ旅立ちました


14歳と2ヶ月でした


大変ご無沙汰だったこのブログですが、今まで胡桃と絡んでくださった方へのご報告、備忘録&区切りとして、また同じ病気の方の少しでも参考に、とてもとても長く読みづらいすが、最近の様子を書き留めておこうと思います



もう何年も前から腎臓病と心臓病を患っていてお薬を飲んでいました。最近、腎臓の値が悪化してきて、そろそろ皮下点滴が必要と言われて自宅でやるために教わった矢先…


5月13日

ママもパパも出かけていて、お姉ちゃんが起きてきたらサークル内で胡桃が倒れていました


その場から動かせないどころか左手がビーンと硬直して折り曲げることが出来ず


連絡をもらったママは予定をキャンセル、パパは車で自宅に戻り娘と一緒に胡桃をクリニックに連れて行きました


ママはクリニックへ直行し、そこで合流


急患扱いですぐに診てもらった結果、脾臓破裂、それと恐らく血栓が脳に飛んでいる、とのこと


すぐに緊急手術をするべきところですが、先生から長年に渡って胡桃は心臓病があるため全身麻酔は大変危険と言われていて、急遽、大学病院へ紹介してもらいその足で向かいました


着いたらまるで人間の急患の様に先生たちが出迎えて下さり、そのまま検査へ


脾臓破裂、脳は血栓か低酸素脳症、出血多量でショック状態の意識なしの危篤状態


重度の貧血、血小板減少、凝固異常が認められ、輸血をしないといけないけれどそれでも手術するにあたって血が固まらないかもしれない。血が落ち着くまで明日まで様子を見てから手術するか、このまま可能性に賭けて手術に踏み切るか、の判断を迫られました


ただ、明日まで持たない可能性も非常に高い、と言われ、パパが手術してください!と


手術前にもう一度、胡桃に会わせてもらいましたが、意識はありませんでした


このまま帰って来ないかもしれない恐怖、祈る様な時間を過ごし、先生から成功しました!と言われた時には本当に嬉しかったです


ただこの待ち時間に脾臓破裂という病気を調べると予後は非常に厳しいことが分かりました


再会した時にはまだ麻酔から完全には覚めていなく意識も朦朧としているところでしたが、帰宅しました


先生からはお腹の手術の方は成功したけれど、脳の原因がわからないので、しばらくは脳の方が心配。いつ急変するかも分かりません、と言われ、毎日、朝が来るのが怖かったです


最終的に脳に関してはやはり破裂時に血栓が飛んだのではないか、という事になりました


しかし術後まだ判断がつかない中で、先生も色々な可能性を考え様々なコントロールをしてくださいました


それからは毎日お見舞いへ。翌日はまだ目に力がなくボーっとしていましたがその次の日あたりから徐々に目に力が出てきて私たちのこともわかる様子


普通の子ですとそろそろ起き上がったり出来るそうですが、胡桃は脳障害から手足に力が入らなくなって起き上がって伏せをしたりもできず、横に寝たきり状態。頭も片方の向きにすると上げることが出来ず、反り返ってしまう。それでも日に日に元気になってくれて、一週間後、無事に退院


(入院中、食事でマズルが汚れるので顔バリされててビックリしましたが、意外に似合ってた)


6日目に明日退院しましょう、と言われた時には、もう退院出来るの?と正直ビックリもしましたが、先生もこの厳しい状況の中、早くお家に返してあげたいんだろうな、と想像出来ました


5月20日、退院の際には先生からも体は動かなくなっちゃったけど、本当によくここまで回復してくれました。あの時は本当に危険でした、正直、次の日まで待っていたらダメだった可能性が高い、あのまま手術中に亡くなっちゃう子も、手術後に亡くなっちゃう子もいる、生命力が強い!と褒めてもらって、当日の手術を決断したパパにはお礼さえ言っていただきました


ただ…退院の2日後、初めての診察で、取り出した脾臓の検査結果を伝えられ、やはり恐れていた血管肉腫、そして肝臓にも転移してそう、と


血管肉腫はとても怖い病気で、調べた限りでは術後の余命は抗がん剤を使用すると半年くらい、しないと1.2ヶ月、どちらにしても一年生存率は10%以下。告知される前に抗がん剤の提案をされても我が家はやめよう、と決めていましたが、提案もなかった。それだけ胡桃の場合は効果が期待出来る状態ではないんだな、と悟り、こちらから聞くこともしませんでした


先生からも、破裂してあちこちに転移していそうなので、やはり1.2ヶ月でしょう、とだけ言われました。ただ、転移や脳のダメージなどの今までの会話から本当は1ヶ月くらいなんじゃないかとなんとなく思いました


悲しいのはもちろんですが、もう、あの手術から生還しただけでも、胡桃が生きて再会出来ただけでも奇跡なのであとは残りの時間を充分、お世話してあげよう、と切り替えました



ママは元々仕事の契約が切れるタイミングだったので、自宅で胡桃の介護生活です


何せ排泄が寝たままなのでオムツしているとはいえ、都度、隙間から漏れて体がびしょ濡れ。よくあるオムツって四つ足で立ってする前提で作られているから、尿が下に向かう吸い取りだけ出来れば良いけど、寝たきりの子は足とオムツの隙間、横から漏れちゃう


その度にドライシャンプーで拭いてあげて、乾いたらまたオムツして


ご飯は首が自分で支えられないので、ママに抱っこされて頭ごともたれかかって食べるから毎回、ママの洋服はベチョベチョ


先生から誤嚥が怖いと言われ、柔らかい物しか食べられないけど食欲もあって、寝たきりながらも日に日にドッタンバッタン動き回る様になって


ただただ事故か何かで寝たきりになっちゃっただけじゃないかと思うほど元気になりました


ササミを茹でたものやブロッコリー、リンゴも食べれる様になりました


カートに乗せてお散歩も行きました


まるで首も座らず、まだ寝返りも出来ない人間の赤ちゃんのお世話をしているみたいで懐かしく、楽しいとさえ思いました


(オムツを買いに行ったペットショップにて)



毎日の皮下点滴(注射)では胡桃が毎回暴れるので、ママも心を鬼にして必死に頑張りました


大学病院への通院の他、便秘になったり、食欲や元気が落ちてきたりすると都度、元々のクリニックの先生に診てもらって注射などしてもらいました


6月上旬にかなり元気がなくなり、中旬にあるお姉ちゃんの誕生日とうちの子記念日は無理かもしれないと一時は心配したりもしましたが、それも乗り越えてまた元気に


今までのトリミング店には行けないので、シャンプーは自宅でしてクリニックで爪切りや肛門腺、耳毛抜き、お尻の毛刈りなどもしてもらい、その度にこんなに元気になるなんて、と言ってもらったりしながら


大学病院の先生とクリニックの先生とバランスよく診てもらっていました


(6月10日、大学病院で元気になったねと褒めてもらいました)


6月14日位までは波はあるものの寝ながらおもちゃで遊んだりもしていました


しかし徐々にまた食欲が落ちてきて、またクリニックへ。胆嚢がパンパンになっているのと、心臓にも転移している様子、腫瘍性の痛みがある、との事で注射をして復活、6月17日の土曜にはお姉ちゃんの誕生日と胡桃のうちの子記念日のパーティーをして犬用のご馳走プレートとケーキまで食べました!


もうササミとかは食べなくなっちゃったけれど、小分けで与えていたそのご馳走は月曜の朝まで美味しそうに食べてくれました


月曜の夜から急に食欲もなくなり、水をシリンジであげても飲み込めず、覚悟しましたが、翌日からはまたシリンジで飲み込める様になり、リンゴジュースやオレンジジュースを美味しそうに飲んでいました


退院後、腎臓の数値の他に膵臓の値も悪いと言われていましたが、それの影響か嘔吐の回数がどんどん増えてきて


水分をあげると嘔吐しちゃうし、シリンジであげる事にも賛否両論ある様ですが、最近、喉が渇いた時にペロペロ舌を出す合図はする、葛藤はありましたが飲み物はあげ続けました


水もジュースも最後まで美味しそうに飲み込んでくれました


22日の木曜日に毎日の皮下点滴は続けた方が良いのかクリニックに診てもらい注射もしましたが、いよいよ状況は変わらず、金曜日にいただいた電話でその状況を伝えると積極的な治療はもうしない方が良いと言われ、翌日24日の朝8時57分、旅立ちました


胡桃はママが1番好きだったので、最期は私の腕の中で安らかに眠って欲しくてこの介護期間、ほとんど付きっきりでした


最期は痛みのため悲鳴をあげたりもしていて、それがちょっと落ち着いた時に一瞬離れてしまったんです


お姉ちゃんが近くにいて胡桃が嘔吐しそうになったので、窒息を防ぐために体を起こしている時に私も慌てて胡桃のところに戻りました


その後、便失禁、尿失禁が起きてお姉ちゃんが汚れてしまったので胡桃の体を起こしたまま拭いて、再度、胡桃の顔を見たらもう息をしていませんでした


どのタイミングでお別れだったんだろう


私は胡桃の最後に一緒にいてあげられたのか分かりません


私が離れる前にも便をしました、それは自分でいきんでしていました


私が戻った時に嘔吐しそうにウエっとしていました、その後、失禁しました


あんなにずっと一緒にいたのに

なんで一瞬でも離れてしまったんだろう


それが、とても悔やまれてなりません



6月25日にお別れをしました


毎日毎日、悲しくて仕方ないけれど、胡桃が心配するから前を向かないとね


ママ頑張るよ


虹の橋のたもとで待っててね、いつか一緒に渡ろうね


最後に、血管肉腫は大変怖い病気で、あっという間に亡くなってしまうので、獣医さんが挙げる可哀想な病気の上位に入るそうです


無症状で気付かないうちにあっという間に大きくなってしまうらしいですが、もしエコーで脾臓が大きくなっていることが分かれば破裂する前に取る選択肢もあると思います


何か気になる症状があれば、ぜひエコー検査してみてください



今まで胡桃と絡んでくれた皆さま、ありがとうございました


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