「怪しい話 その4」の続き | シフル・ド・ノストラダムス

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ノストラダムスの暗号解読

「「新約聖書」の外典「使徒ユダ・トマスの行伝」は、イエスとユダ・トマスが、うりふたつの兄弟であると言っている。
「キリストの双児、いと高き者の使徒、命の授与者の隠された言葉への参与者、神の子の隠された奥義の受容者に、あなたは自由の身で生まれ、奴隷となり、あなたの従順により多くの人々に自由をもたらしました」(39)
使徒ユダ・トマスが、双児の兄弟であることが暴露されているのだ。イエスには、双児の兄弟がいたのである。ちなみに、使徒ユダ・トマスがイエスの双児の兄弟であることの傍証となる事実を、もうふたつほど挙げておこう。ひとつは「トマス」の名前である。トマスの本名はユダである。これは、ユダヤ人ならありそうな名前である。イエスに従った十二使徒の中にも、熱心党のタダイ・ユダ、イスカリオテのユダがいる。イスカリオテのユダは、イエスを裏切った、あのユダである。イエスに深くかかわったユダを挙げても三人もいるわけだ。そこで、単にユダと言っただけではどこのユダかわからないので、タダイ、イスカリオテ、トマスというようにニックネームをつけたのである。では、問題のユダ・トマスの「トマス」とは何を意味するニックネームなのだろう?手がかりは、「新約聖書」の「ヨハネ福音書」の次の言葉である。
「十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった」(第20章24節)
いわゆる、イエスの復活をなかなか信じようとしなかったあのトマスに関する記述である。注目してほしいのは、「ディディモと呼ばれるトマス」というところだ。「ディディモと呼ばれるトマス」とは、「ディディモ=トマス」というところである。「ディディモ」とは、ギリシア語で、「双児」の意味である。つまり「ディディモと呼ばれるトマス」とは、「双児のトマス」ということである。イエスに双児の兄弟がいたことのもう一つの傍証は、「魚」である。ローマのカタコンベ(地下墳墓)には、奇妙なシンボルマークが残されている。千八百年以上も前に原始キリスト教徒が描いたシンボルマークである。当時、イエス・キリストの教えを信奉する者は、みな迫害された。ローマでは徹底的だった。そうした中、信仰を守る人々は、同胞へのメッセージを暗号で伝え合った。その中に「魚」がある。「魚」、それはキリスト教徒を意味する暗号である。だが、それにはもっと深い意味が隠されている。「魚」、それはメシア、すなわちイエスの象徴でもあるのだ。つまり、原始キリスト教徒は、みずからがキリスト教徒であると同時に、イエス・キリストへの信仰、そしてイエス本人の象徴として、「魚」を暗号として用いたのである。カタコンベに「魚」の姿が刻まれていた理由は以上でわかった。ではなぜその「魚」は、常に二匹が並ぶように描かれているのだろう?双魚がカタコンベに描かれている理由・・・・。イエスが双児ならば、納得がいく。そう、イエスが双児であるからこそ、カタコンベの「魚」は双魚なのだ。カタコンベの双魚は、イエスが双児であることの証なのだ。」
確かこの本からの抜粋

おまけ