あれ





いま







オナラした?













…祖母の口癖です









どんなに気まずい雰囲気になっていたとしても
必ず笑ってしまう













魔法のオナラ
いえ魔法のコトバ






















5月末
約2ヶ月の自宅介護を経て
大好きな祖母が静かに虹の橋を渡りました


祖母は大病を抱え闘病生活も長く
語ろうとしたらいくらでも悲劇的に表現出来る人生だったかもしれませんが

わたしの祖母のイメージは昔から今も
笑顔しかなく

悲劇を喜劇にした人でした


オナラはたくさん聞いたけど
ナミダはみたことがない

  





わたしのふざけんぼでお調子ものの一面は
祖母そのままなんだねぇ、と

慕ってくださっていた方々からのお手紙を拝読して痛いほどに分かり

母と一緒に笑っています




私が出演するコンサート会場で
車椅子にちょこんと座る祖母に
声をかけて下さっていた皆さま
いつもありがとうございました



自宅介護の2ヶ月間は
何も食べられず
何も話せない祖母にとっては
やはり辛かったはずですが

初めてこんなに毎日そばにいられたし
ありがとうを伝えられて

あれ、いまオナラした?

と祖母に話しかけては
なんとなく笑ってくれたような気がしていた
2ヶ月間でした

       





昨日
母と私の間で丸くなっている紡(愛猫♀おおよそ3歳)から













ぷぅ〜〜〜













と可愛い音がして

あれぇ、ツムいまオナラしたぁ?


と言って爆笑し

ようやくブログを書いています










楽しい時間はあっという間で

昨日も明日もすごく遠くて

平行線のままいつまで歩めるのかなと

途方にくれてしまうこともありますが

受け入れ、面白がって

笑い飛ばしていけますように









ということで祖母よ

これからもご指導よろしくお願いします



ここ最近
楽器を持って電車に乗っているだけで

「あなたのようなミュージシャンがライブをするからウィルスを巻きちらすのよ!」

と、楽器と共にウィルスを持っているように言われてしまうことがあるらしい

ウィルスもおばけも
目に見えないものはもちろんこわいけど
1番こわくて見えないのは
人の心

誰かにとっての良い事が
誰かにとっても良い事とは限らない

9年前や今に限らず






私はそんなことを考えながら
マスクをしてチェロを背負い
空席が目立つ電車内で立っていた。

 









それ
チューバですか?









きた





私は身構え
罵倒されたらどう言葉を返すべきか
はたまた黙って耐えるか
頭がいっぱいになった。


チューバと間違われて最高と思いながらも、私はどきどきしながらイヤホンを外し、キチンと話をしようと毅然とした態度で答えた。



私「いいえ、チェロです(にっこり)」


…ん?

話しかけてきた男性と目が合うが
どうやらほろ酔いのご様子

ほろ酔い「え!チェロっすかあ!
いんやあオレピアノちょっと弾けてバイエルンとか弾くんすよお〜〜
だからお姉さんとオレって同じ音楽系じゃないですかあ〜☆」


むむむ、これは攻撃ではない
しかし違う種類の攻めの体制なのか

ならばプランCに変更だ


ナンパなら
消えて見せよう
爽やかに
(トミ蔵心の俳句)


ほろ酔い「あ!うちの母さんバイヨリン弾くんすよぉ☆」

私「へ〜じゃあお母様と一緒に演奏出来て最高ですね!」

ほろ酔い「え!まじすか!一緒にっすか!!やばいっす!!したことないっす☆あっ!ていうか俺たち会ったことありません?なんかオレすっげー知ってる気がするーー☆」

私「ありますかねぇ、どこでしょうねぇ」

ほろ酔い「ていうかお姉さんテレビとか出てませんでしたかあ??」

私「テレビでチューバ吹いてないので、たぶん人違いですよ☆」

ほろ酔い「チューバあああああ!!違いますよおおチェロっすよチェロおおお
んで俺今日
誕生日なんす
てへ


私「…お、お、おめでとうございます…!」

ほろ酔い「よかったら一緒にお祝いとか
言わないんで

俺次の駅で降りるんで!

あ☆これ変なナンパじゃないっすよ?
音楽系の会話的な?
アレっすから!!


私「は、はい…」

ほろ酔い「ってことでよかったら電話ください
090☆◎△$♪×¥●&%#?!



と満面の笑みでほぼ歌いながら電車をお降りになった




















ほろ酔い音楽系バースデーボーイの電話番号は全く覚えていない


でも

お母さんと一緒に弾けると私が言ったとき
瞳の色が変わった彼のお誕生日を
心からお祝い申し上げます


  

本当は今日、3月12日
ドゥドゥクまで夢に見たファジル・サイさんに委嘱した協奏曲の世界初演の日でした


でも
「今日だからこそ一緒に居て欲しいの」
とか素直に会いたいと言えなかったあの甘酸っぱい日のように
あんなこともあったね〜頑張ったよね〜とか
いつか笑えるよう
成長しながら待とうと思います。




目に見える悲しみは氷山の一角で
笑顔になれることは本当に尊いこと

いつも笑顔にさせてくださる皆様に感謝!!

いまは音楽で恩返し出来るチャンスが減ってしまっていますが昨日から無事に始まりました
音と服
が皆さまの免疫力アップに少しでもなれたら幸いです










沈丁花の香りがするね、春はくるんだね



とちょっと格好つけて母に言おうとして

 





ちょうちんげ
と言ってしまったのは、どこの誰でしょうねぇ


 

昔から、初めて取り組む曲の本番1ヶ月前くらいから本番の夢を見る



しかし、99%の確率で
夢の中の舞台ではチェロを弾いていないのだ






コントラバスでドヴォルザークチェロ協奏曲を弾いたり







バリトンでアルペジオーネソナタを弾いたり…
(バリトンとは→Wikipedia)







おかげさまで、様々な楽器を夢の中で体験させて頂いて参りました。 

そしてついに昨日…

来月世界初演のアレをですよ…

そうですファジル・サイチェロ協奏曲を…

















ドゥドゥクで!!!!!






ガーン






(ドゥドゥクとは→民族楽器店トーザイ)



いやぁもう心臓ドゥックドゥクでした…




初演へ向けてのラストスパート
が、がんばります!!




ファジルさんとビデオやらボイスメッセージのやりとりを重ね、今日は指揮の飯森範親先生としっかりと打ち合わせも出来ました。


あとは弾きこむのみ。

さぁ

ドゥドゥクでもなんでもかかって来なサイ




ちなみに世界初演だけでなく
ファジル祭(サイ)な3月

皆さま各地に是非お出かけくだサイね

3/25 (ソナタ)

3/29 (ソナタ)





良く寝て、良く食べ
手洗いうがいを心がけ
そして何より思いやりを持って
頑張りましょうね