昨日、このお芝居のレビューをアップ
しましたが、重要なことを書き落としま
した。
すみません。
それは、このお芝居のタイトルに関する
ヒロイン(佐藤寛子さん)のセリフについ
てです。
確かお芝居の中盤あたりで、ヒロインが、
問わず語りに、
「ひかりをあててくれるのはあの人だけ…」
という心情を吐露するんですね。
「あの人」とはもちろん夫のことですが、こ
れが、暴力を振るわれながらも、夫と離婚
せず一緒に暮らしている理由とも考えられ
るわけです。
でも、
「ひかりをあててくれる」
とは、どんなことを意味するのでしょうか?
豪奢なマンションに象徴される贅沢な都会
の生活?
暴力を振るう時以外は優しく接してくれる
夫の人柄?
暴力を振るわれることで却って夫婦間の
絆が深まるかのような倒錯した感情?
単純なマゾヒズム?
などなど、お芝居のタイトルとも絡んで、
考えさせられるヒロインのセリフでした。
「このお芝居、DVD化してくれないかな~」
と呟いて、マンションのドアを開け目の前の
エレベーターに乗って、帰途につきました。
演出の坂牧良太さん、佐藤寛子さん、素晴ら
しいお芝居を、ありがとうございました。