【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第52回イカすアキバ天国』 | ヒトデ大石のなんとなくレポート置場

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2011年8月「ヒトデ大石のどんなブログにしようか検討中。」からタイトル変更。
ライブイベント、舞台観劇のレポートを中心に書いていこうというブログ。
以前はmixiが主戦場だったけど、今はこっちが主戦場(笑)

【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第52回イカすアキバ天国』@池袋mono

※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。

先日までの真夏の暑さが、少し懐かしくなるくらい朝夕が過ごし易くなった昨今……皆様、いかがお過ごしでしょうか。
日が落ちる時間も早くなり、秋の雰囲気が漂う今日この頃。
気がつけば2016年も9月に入り、そろそろ終わりが近づいてきました。

……と、ここでしんみりするのもいいですが……このイベントだけは「夏」の暑さのような熱気がまだ残っているようでした。

池袋の地に移って二回目の「熱戦」
まだちょっと慣れない会場までの道程……。
だけどその先には確実に熱い戦いの舞台が待っていた……。

なんと今回は全出演者が……「入賞経験者」
優勝狙って当たり前!入賞なんて朝飯前?
各地がにぎわった三連休の初日、池袋もまた熱戦を繰り広げた……!

うお!「入賞経験者」だらけのアキ天!(爆)「第52回イカすアキバ天国」の模様をレポート致します!

●開演前

まず今回、確実に言えるのは、出演者の(イベントにおける)実績が全員あるとんでも無い回になった……という事。
これまでのアキ天でも実績がある出演者が多く集まった回は過去にも何度かあります。

ただ今回のように全出演者が「入賞経験者」というのは……初。
そもそも初出場の出演者がいない回が「第37回」(2014年3月)以来、イベント史上2回目の出来事ですが……。
もっとも今年で9年目になるイベントである事を考えると、初出場の割合はもっと少なくなっていいはずなのに、ほぼ毎回、初出場の出演者がいる事の方がある意味驚異的な事実なのですが……。

そんな事を思い、今回は凄い事になる……そんな予感を胸にいざ会場へ……!

……と、ここまで今回の出演者の揃った凄さを語りましたが……。

残念ながら前回と比べると、客の入りはイマイチ。
この三連休、各地で多くのイベントがあったのは確かですが、正直、いつもよりも客の絶対数は少なかったように思います。

もっとも出演者のイベントにおける実績=集客力に必ずしも繋がるとは限らないので……。
ここは残念な面ではありますが、イベントを楽しみにしている者としては、既に会場に映し出されている映像を見て気を取り直す次第です。
やがてプロジェクターの映し出す映像は、出演順決定アミダくじからOP画像へ。
そしてほぼ定刻通りにOPアクト開始となる……。

●OPアクト

今回、OPアクトを務めたのは「きょんびぃ」
その正体は……響己と神戸忍。
一見すると異色ユニットだが、FICEのサポート隊同士であり、またこの二人でコラボした実績もある……という理由で今回の抜擢となったのだ。

ちなみに「きょん」は神戸をさし「びぃ」は響己(ひびぃ)をさす。
※神戸の「きょん」は、某バンドで「きょんび」というキョンシーをしているところから来ているものと推察される。

そんな二人がツインテールに、牙を装着して登場。
歌ったのは響己のオリジナル「幻」

初めての人には珍しいコラボに見えたが、二人とも歌唱力は確かなので聴き応えは十分だった。
ただし神戸は手にカンペが……(笑)

こうしてOPアクトをきょんびぃが無事務めた後で、司会(も兼ねる)FICEが登場。
15周年ライブ後初の主宰イベントという事もあり、まずは冒頭で御礼から入る。

しかし……前回、昼夜で多くの無効票が出た経緯から、まずは口酸っぱく投票ルール説明から入る(笑)
(ちなみに前回の無効票は公衆の面前に晒されるという、罰ゲームもついた・笑)

投票ルールの後で諸注意などを経て、トップバッターの紹介となる。
トップバッターで登場するのは……あの「爆乳」でお馴染みのあの人である……。

●本編

・1番手:山名純(出場:5回目)
今回、トップバッターで登場するのは山名純。
まず登場時……「揺れて揺らせば……」とある楽曲のサビをアカペラで歌いだす……そして一曲目……「ぱいぱいわっしょい」からスタート!(爆)
アカペラ部分はそんな感じしなかったんだけどなぁ(笑)
そんな訳で自慢の爆乳を大胆にアピールしつつ「ぱいぱいわっしょい」を歌う。
一曲目から大胆アピールで攻めた山名純。
なおこの日の衣装は黒の衣装で、個人的には「魔女」っぽさを狙ったとか……。
ただこれも頭についている帽子か何かがずれたため、本人的には失敗だった模様。
しかし気を取り直して二曲目「Crescent Moon」
一曲目のどこか浮ついた感じから、しっかりと歌で勝負をかけてくる。
どこか終始、のほほんとした緩い感じの山名純ではあるが、こういう「締めるところは締める」芸当も出来る部分はある。
もっともMCになると元通りだが(笑)
この点については、夜の部にも似たような方は多いので、一つの特徴として愛される部分である……と解釈が出来る。
そんな訳であっという間に彼女のステージも次でラストになる。
ラストにもってきたのは、前回出場時、笑撃……もとい衝撃の初披露だった「Rising Oppai」
あれから四ヶ月経ち、客層も慣れたかと思うのだが、ここで彼女は衝撃的な提案をする!

その名も「パイモッシュ」(笑)

同楽曲のラストで客層が「両手でおっぱいを持ち上げるように腕を突き上げる」(笑)というポーズがあるが、その突き上げた状態のままでサビでモッシュをして欲しいという要求だった(笑)
こうして自身の告知はこの後、楽曲の最中、後で流される映像でチェックして欲しいといい……「Rising Oppai」開始!
結果……サビの部分でゆる~く「パイモッシュ」(笑)
激しい当たりではなく、ゆる~く、軽くぶつかりあう感じ(笑)
ある意味、彼女の現場らしい雰囲気だった。
それでもサビの部分では「おっぱい!」と叫びながら、腕を突き上げるという謎のテンション!(爆)
こうして盛り上がったのか、緩かったのか……一種、独特の雰囲気を保ちながら山名純のステージは終了した。
なお彼女が言った告知の映像は、スクリーンが無くて見えにくい&流れが速すぎるため、ほとんど分からず……唯一「西川口」という文字を確認できた客層がいたに留まった(笑)
(※西川口は山名純がよく主催イベント「爆乳集会」を開催する、西川口Heartのある地である)

トップバッターから緩いのか、衝撃的なのか分からないカオスな始まりとなった「第52回」
続いては今回で出場回数が大台に突入した彼女の登場です……。

・2番手:藤堂はな(出場:10回目)
前回からの連続出場で、今回で記念すべき(?)10回目の出場となった藤堂はな。
これでアキ天史上3人目の出場二桁達成となりました。
そんな藤堂はな、10回目の「アキ天」にかける想いとは……そんなMCからスタート。
まず一番最初にもってきたのが、昨年3月「第43回イカすアキバ天国」の話題。
この時も3位に入った彼女だったが、優勝出来なかった悔しさのあまり、表彰式で感情的になったという「苦い思い出」を語る。
その時の最後に歌ったのが「life tree」(RYTHEM)という楽曲。
この時「出会った皆に感謝して」という趣旨で、共演者、客層の笑顔の写真をスライドショーをバックに歌う演出をしている。
それを一年半経った今、再度、当時の再現という事で映像をバックに歌う……との事。
本人としては当時との心境の変化を踏まえて、今歌ったら……という想いがあったようだ。
……という事で映像をバックに歌う、藤堂はな……ちなみにこの映像はきちんとスクリーンに映し出されているので、非常に見やすい(笑)
なおこの映像、もちろん一年半前も観ましたが……映っている共演者や客の顔ぶれを見ても、一部懐かし過ぎる(笑)
当時でもだいぶ懐かしかったけど、更に懐かしい度合いが増していた。
まぁそれだけ一年半の間に色々、この界隈も動きがあった……という事で。
ここからはオリジナル楽曲。
二曲目は「はんなり舞りましょう」
結構、彼女の初期のオリジナルになるけど、歌ったのは相当久しぶりではないだろうか!?
後でMCで語ったところによると、ボイトレの課程で「封印」していたとの事で、久々の披露となった。
ここまでで相当時間は費やしていたものの、まだ終わらない。
ラストにもってきたのは「あなたに贈るあいうえお」
譜面台に「あいうえお」と書かれた紙があるが、これまでは藤堂はな本人がタイミングに合わせてめくっていたのを、客層にやって欲しいというので……。
最初、某K氏→この楽曲、初めてだったらしくて断念→自分にチェンジ(笑)
(自分も数か所、タイミング、ミスったけどね)
こうして藤堂はななりの「あいうえお」をお送りしてステージは終了。
このイベントが無ければ、とっくに引退していたとまで称する藤堂はな。
果たして彼女の熱意は果たして、客層の胸に届いたのか……!?

藤堂はなが10回なら、上にはもっと上がいる……。
今年で10周年、アキ天出場15回目……大ベテラン、ここに登場!

・3番手:ゅん((・∀・))ゅん(出場:15回目)
赤と青の原色系ユニット・ゅん((・∀・))ゅん。
自らの持つ最多出場記録を更新する15回目の堂々出場!
そんな彼女たちのステージはまず「絶対☆領域」からスタートする。
結構長い事歌われている、オリジナル楽曲。
青い頭の白湯のマイクが某M氏に奪われるというパフォーマンスも毎度お馴染み(笑)
楽曲の盛り上がり方もひっくるめて、安定して楽しめる。
続いて連続で二曲目「ICTL」
記憶が確かなら「絶対☆領域」よりこの楽曲の方が古い。
(余談。この楽曲、ゅん((・∀・))ゅんがデビューするより前にコンピレーションアルバムで、別の歌い手が歌っていたんだよなぁ……)
「愛してる」じゃない。スペルにすれば「ICTL」なんだ!(笑)
ゅん((・∀・))ゅんもこの楽曲、もうどれくらい歌っているんだろう……と思いつつも、やはり間奏で某M氏がマイク奪取(むしろ白湯が渡す?)して盛り上がる(笑)
このM氏と白湯のマイク譲り合いパフォーマンスは、ゅん((・∀・))ゅんにおける伝統芸と言って過言では無い(笑)
ここまでならいつものゅん((・∀・))ゅん。
しかしこの日、違ったのは……なんと三曲連続!
ラストは「W_WORLD」(ワンダーワールド)
ゅん((・∀・))ゅんの中では最新曲。昨年夏に出来た楽曲……確かこの楽曲もゅん((・∀・))ゅんによって5年ぶりくらいの新曲だった覚えが(笑)
これまでの楽曲とは一線を画すような、メロディラインと振り付けが特徴的な同曲。
非常にいい感じの盛り上がりを見せ、ゅん((・∀・))ゅんは三曲連続歌いきった。
そしてラストに来てようやくMC(笑)
実は三曲連続が10年近い活動の中で初だったという意外な事実を公表。
更に11月の活動10周年の宣伝をして、終了……という形となった。
そんなゅん((・∀・))ゅんも、このイベントには第一回から出場を続ける(イベントの出演者的にも)大ベテラン。
かつては一年ほど「ぢゃ☆ベストテン」に居た事のある彼女たち。
FICEとの絡みMCでは毎回のように「目がちらつく」(笑)と言われながらも、歩んできたこれまで……。
そんな彼女たちがこの日最後に言った一言は……「500点くれ」(笑)(by 天空みりん)
以上……もうすぐ活動10周年迎えるから、そのお祝いに久々に夜に復帰を果たしたい雰囲気満々のゅん((・∀・))ゅんでした。

大ベテランの後は、その大ベテランを唯一超す存在……。
イベント主宰・FICE……15周年記念ライブ後、初の「アキ天」に挑む!

・4番手:FICE(出場:12回目)
毎度お馴染み主宰のFICE。
バックにはきょんびぃ……じゃなかった、サポートのひびぃ、かんべ、着ぐるみダンサーズを連れ、アルバム「大漁」ジャケットの衣装で登場。
8月末の15周年の興奮を今にも思い出すような登場に、客層の期待も高鳴る。
そんなFICEの一曲目は「浪漫」
歌詞はともかく(笑)楽曲はとてもカッコいい同曲。
いきなり正統派で攻めてきた……はずが、氷、手に持っていたイカのぬいぐるみを放すの忘れる(笑)
「せっかく今回、正統派で攻めようと思ったのにー!」(by 炎)
早くも炎の目論見、外れる(笑)
しかし開き直ると強いのもFICE。氷がイカのぬいぐるみを持ったままならという事で、炎もわざわざ自分のタコのぬいぐるみを片手に「浪漫」を歌う。
結果……シュールな「浪漫」が完成(笑)
なおぬいぐるみは結構大きくて、両者とも体力はそれなりに奪われた模様である。
こうして一曲目から予期せずシュールな展開となったFICEのステージだが、二曲目はその衣装とタコイカからお察しの通り、最新曲「大漁」をもってくる!
まだ初披露から日が経っておらず、中には今回初めて「大漁」を聴いた客層も多かったはず。
しかしこの楽曲の持っている圧倒的なパワーに会場が巻き込まれ、大きな盛り上がりを見せる事となる。
この日も客に向けて投網を実施し、客層(=歌詞にある「おっさんの群れ」)を捉えようとする……がうまくいかず(笑)
どうやら投網は今後、練習の必要がある様子だった(笑)
こうして最新曲「大漁」で、おっさんの群れ……はゲット出来ずとも、客層の心はある意味ガッチリ握ったFICEの二人。
そしてラストにもってきたのは……「AnBのテーマ」
まさにこのイベントのための楽曲!
前述の15周年の時、FICEオリジナル楽曲ランキングで堂々ベスト10入りした同曲だが「イカすアキバ天国」では初披露となった!
最近まで歌詞が紛失していたので、15周年に向けて耳コピで復元したのは先日も当人たちが語った通り。
どちらかというと「ぢゃ☆ベストテン」のEDクレジットのBGMの楽曲のイメージが強い同曲ではあるが、これが意外とイベントの真ん中付近でもいけるのは新発見だった。
こうしてFICEのステージは終了。
ただし「AnBのテーマ」を聴くと、ちょっとだけイベントの終わった感が漂うのは、この楽曲唯一の弊害だっただろうか(笑)

ゅん((・∀・))ゅん、FICEとカラフルな原色系ユニットが続いたが、こちらは「歌姫系デュオ」
今回で3回目登場の正統派の歌い手登場です!

・5番手:まりやはぎ(出場:3回目)
連続出場で出場3回目となる、まりやはぎ。堂々の登場。
まずステージの中央付近に二人が並び立つと一曲目「輝く空の静寂には」(kalafina)がスタートする。
本来なら三人組ユニット・kalafinaの楽曲。
元歌が三人であるが、二人の歌声でも遜色をあまり感じないハーモニーのきれいさには耳を傾けてしまう。
この一曲だけでも、二人の歌唱力がいかに高いものであるか……たとえ素人でも歌の上手さだけはわかるだろう。
こうして一曲目が終了。
MCにも定評がある彼女たちだが、今回は前回の反省を踏まえた弁が目立った。
またMCでは「まりやはぎとしてのオリジナルは作らない」かと聞かれる事に対して、目指すコンセプトは元の歌い手を超える……「オリジナル超え」である事を高らかに宣言する。
(注:まりやはぎとしてのオリジナルは無いが、田中まりや、矢作昌子は個々でオリジナル楽曲はもっているため、出場条件はクリアの扱いとなっている)
「オリジナル超え」を目指すと豪語する、まりやはぎだが次の一曲でラストとの事。
その楽曲にかける時間は6分……この楽曲を歌うために、まりやはぎは結成されたと言い放つ!
そして、その楽曲……「サヨナラノツバサ ~the end of triangle」(May'n/中島愛)を歌い始める。
アニメ「マクロスF」劇場版の主題歌。
この歌の間、会場はただ二人の歌声に耳を傾けていた。
ただただ二人の奏でるハーモニーに身を任せて……。
この楽曲の時間は6分と最近の楽曲にしては長い部類に入る。
しかしその間、誰一人ステージから目を逸らさず、ただひたすらに見入っていた……。
長いようで短い6分間を歌い終えた時、会場からは自然と拍手が沸き起こった……。
こうしてまりやはぎのステージは終了。自らの「原点」を出してきた今回、果たしてどう評価されたか……。

続いて登場するのは、今回の出演者では最小キャリア。
昨年11月以来、大阪からやってきました……。

・6番手:みるきぃ142。(出場:2回目)
アキ天には二度目の登場、みるきぃ142。
OPSEに乗って登場すると畳み込むようにいきなり三曲連続構成からスタートする。
とにかく元気だ。名前の由来となっている身長142cmの体のどこにそのパワーが詰まっているのか。
観ている側としては感心しきりである。
とにかく頭三曲があっという間に終わった印象がある。
実際はここまでで10分近く経っていただろうが、それを感じさせないパワフルでスピーディーなステージだった。
ここでMCが入り、小休止。
ラストは「メランコリック」で締めにかかる。
サビの部分で「みるきぃ」のコールが入ったりする、ちょっとばかし彼女オリジナルバージョンと言ったところか。
ここでもしっかり飛び跳ねたり、キレのあるポーズを決めたり、最後まで疲れを感じさせないパワフルなステージを魅せてくれた。
こうしてあっという間に15分のステージは終了。
FICEとの絡みのMCの際、実は渋滞に巻き込まれて、会場到着が出番ギリギリだった事を告白。
大阪からやってきて、到着してすぐこのパフォーマンス……遠征慣れしているとはいえ、驚きを隠せなかった。
こうして10月の生誕主催のお知らせもはさみ、みるきぃ142。のステージは終了。
大阪から二ヶ月に一度、上京となるのか……。

こうして第52回のアキ天もいよいよラスト。
トリを飾るのは、独特の世界観が心地よい彼女の登場……。

・7番手:長雨ルウナ(出場:3回目)
三度目の登場、長雨ルウナ。
これまでアキ天にはトップバッター、真ん中、そして今回はトリと一通りの出番で出演している。
一曲目「お棺のソング」からスタート。
先ほどのみるきぃ142。のパワフルなステージと比べると静かだ……。
とても静かだ……まるで先ほどの喧騒が嘘のように……。
だけどステージの上には、セーラー服に帽子というスタイルの彼女が凛として立っている……。
例えるならまるで絵画の中から出てきたような、絵に描いたような美少女……。
その歌っている姿だけで、まるで世界が変わる。そんな感じがした。
続いて二曲目「オカルトのドレスコード」でもそれは変わらない。
むしろ彼女が作り出す世界観はますますその広がりを加速しているようにも思えた。
どこか陰鬱とも取れるのが、彼女のステージ。
だけどそれは「闇」が宿るようなものではなく、ほのかな「光」とかそういうものを感じる……。
非常に表現が抽象的で申し訳ないが、彼女が作り出す雰囲気というのは文字にしたり、言葉にするのが意外と難しい。
(もっともそれを、文字でレポート書く上での言い訳にしてはいけないが)
こうして一曲目、二曲目が静かな雰囲気で流れたところで、ラストとなる。
ラストは「ハ・シ・レ」
10月発売予定「スーパーセンチメンタルスリープレススター」収録予定楽曲との事。
これは某ボカロPのリミックス&カバーアルバムらしいが……もうほぼ彼女のオリジナルと言って遜色が無い内容。
前二曲と違い、どこか軽やかで走り出くなるような……まさに「ハ・シ・レ」という楽曲。
こうして15分のステージを、どこまでも我が道をいくようなゆっくりとしたステージで展開した長雨ルウナ。
まさに彼女のために世界は存在した、15分間でした……。


こうして全7組の出演が終了。
投票タイムを経て集計が開始となる……。

果たしてこの激戦の「アキ天キング」に輝いたのは……!

●ゲスト

その前にゲストタイム。
今回のゲストは「第51回イカすアキバ天国」を優勝した蛍光灯。
最近、活動2周年を迎え、色々リニューアルしたとの事……。
そんな訳でOPSEに乗って二人揃って登場……と思いきや、灯のみの登場。
あれ……忍んでいない忍者……こと蛍は……?

周囲の心配をよそに一曲目「こいこい」からスタート。
一人ステージの上で歌う灯、このまま蛍は現れないのか……そう思った時だった。
なんと客席を横切って(?)蛍登場!
そして何事も無かったかのように「こいこい」を歌いきるのだった。

どうやら諸事情で遅刻をしたのが原因らしい。
実はこの数日前にも体調不良でライブを休んでいたとの報も有ったので、心配していた客層も中にはいた模様だった。

しかしほぼ打ち合わせなしで臨む事になった蛍。
この後もステージは続くのではあるが、ちょいちょいぎこちない場面が目立った。
また楽曲の繋ぎも当初の打ち合わせと違ったようでちぐはぐな面が目立つ。

それでも二曲目「水面月夜」以降、随所で見せ場は作る。
「水面月夜」は前回も披露したバラード楽曲。
この日も灯のクラリネットの演奏と、蛍の華麗なる舞で会場を虜にする。
三曲目「戦国~華の唄~」では刀を使った殺陣を披露し、ステージの上を所狭しと駆け巡る。
四曲目「万葉」を挟みラストは「いとをかし」
今のところ蛍光灯で一番、乗りやすい、また聴いていて気分がウキウキになるのが「いとをかし」だと思う。
終盤の和菓子ミックスもこれから定着すれば、大いに盛り上がる要素はあると思われる。

こうして色々ありつつも30分近くのゲストステージは終了。
最後はいつものように肉声で挨拶をし、ステージを去っていきました……。

●投票結果→ED

ゲストコーナーを終え、いよいよ投票結果の発表となる。
ステージの上に全出演者が登場し、その瞬間を待つ。
優勝発表初体験の神戸はちょっと緊張している様子だった。
……そんなこんなで発表された、今回の優勝者は……。

・長雨ルウナ

三度目の挑戦にして「三度目の正直」となった。
本人もこの結果には喜びつつも、少し驚いた様子で、しかし喜んで優勝トロフィーを受け取っていた。

続いて2位に入ったのは……

・山名純

前回出場の第50回に続いて、連続2位となった。
トップバッターという早い出演順だった事を考えると、相当に健闘したものと評価出来る結果だった。

そして3位になったのは……

・FICE

15周年を終えたばかりの主宰。見事に面目躍如の3位だった。
これが彼女たちにとって通算3回目の3位で……「五代目ブロンズコレクター」の誕生となった。

最後は長雨ルウナを祝う「愛鯛」で締め。
それにしても最後の「うなぎが食べたいから万歳!」って……(笑)
長雨ルウナ……やはり不思議な娘だった……。

●総括

これまでの入賞経験者ばかりの回としていいライブバトルだったのは間違いありません。
しかしその中においても、今回は各出演者、明暗がくっきり分かれる結果になったかと思います。

優勝した長雨ルウナ。まず自分のすべきステージをしっかりこなした結果が今回の優勝だったと思います。
今回はトリという出演順でしたが、だからと言ってこれまでと何か特別な事をするのでもなく、いつもの自然体の彼女がありのままそこにいた……という印象があります。
出演順に左右されず、また前後の出演者の影響を受けず、自分のステージが出来た印象もあり、そして世界観が確立しているステージは見所十分でした。
前の出演者(みるきぃ142。)が特に元気ハツラツなステージをみせるタイプなので、そのギャップは余計に目立ったかも知れません。
そういう意味では出演順に彼女自身は出演順に左右はされなかったかも知れませんが、意図せず周囲に与えた影響や印象の変化はあったかも……。
表現として妥当か分かりませんが「無欲の勝利」とも言える……それに近いものだったかも知れません。
少なくとも現在の夜の部にいないタイプの出演者。
強いて世界観の近さでいうのであれば、りゅうきいずむ、もしくはMa:rchen-holic*あたりが一番近いかも知れませんが、あくまで「近い」であってやはり似て非なるものと見ていいかと。
レポート本文中でもあるように、言葉で表現するのが難しいタイプの出演者なので、この感覚は是非とも、生で味わっていただきたい。
いずれにせよ今後、彼女の存在が夜にどのような影響を及ぼすか……次回の夜が楽しみであり、また注目すべき出演者かと思います。

続いて2位の山名純。安定した強さと、トップバッターという出演順の展開に左右された感が……。
楽曲や歌唱力に関しては、もう五回目の出場となると多くの客層に浸透しているので、その点の安心感はあったと思う。
それ故、客層も大いに安心して楽しめたのではないかと思う。
その中において「Rising Oppai」でのパイモッシュなど新たな試みの数々は評価すべきだし、彼女なりにこれまでと違う一面を出そうとしているのは注目すべきポイントでもあったと思う。
一方でレポート本文中でもあるように、衣装や告知映像など彼女自身の狙いが外れた部分も多かった部分もあるので、そこの詰めの甘さは改善を求めたいところ。
またセットリストが前回出場時と今回と全く同じだった点も、非常に気になる点ではある。
でもそれ以上に今回はトップバッターという出演順に最後はあと一歩及ばなかったという印象が強い。
やはり出だしの緩い感じは、まだ頭が眠っている、もしくはイベントに入り込めない客側にとってはちょっとスイッチが入るのに時間はかかった印象がある。
本人の報告によると、今回は優勝とは200点差だったとの事だが、この数字に今回の惜敗っぷりが滲み出ている。
今回埋まらなかった200点の差をどう埋めていくか……彼女の次回出演時までの明確な課題と、トップバッターでもここまで戦えたという成果が出た今回だったと思います。

そして3位のFICE。15周年の勢いと、これまで培った経験が活きたステージだったかと。
一言で言えば「流石」に詰められる今回のステージ。
セットリストも新旧の楽曲をうまく組み合わせているし、その意図も非常に分かり易いものだった。
唯一のアクシデント(?)といっていい、氷のぬいぐるみ持ちっぱなし事件(笑)もアレですら、即座にネタにしてしまうのが彼女たちの強みである。
「大漁」は使い方によっては、FICEの新たなキラーソングになり得るし、また「AnBのテーマ」は今後、これを機にもっとうまく使っていける楽曲の一つだと思いました。
この内容なら正直、優勝してもおかしくは無かった。一時は自分たちのお客さんが点を入れないと嘆いていた彼女たちですが、昨今はそれ以外の客層が正当な評価を始めているように思えます。
今回は3位という結果でしたが、そろそろ主宰の夜復活も視野に入ってきたかな……そう思う次第です。
でもそれ以上に印象的なのは、どんな結果も受け容れて、誰よりも楽しそうにステージをしている姿です。
主宰が立場に関係なく、一出演者として本気の勝負をする場がここにある事を心の底から楽しんでいる……その姿は全ての出演者、客にとって安心して観ていられるものだと思います。
ちなみに今回の3位で「五代目ブロンズコレクター」となった主宰・FICE。
やはりこのイベントの中心として、これからも無くてはならない存在だと思いました。

さてここからは圏外の出演者について語ります。
出場10回目の藤堂はな。まず今回はステージの内容以前の問題で評価出来ず。
さすがに今回のステージの時間超過は見過ごせない。明らかに20~25分かかっていました。(通常、このイベントの持ち時間は15分)
「長すぎる」その一言に尽きる。
これでは例えどんないい事を言っていたとしても耳に入ってこないし、いいステージをしていても印象に残らない。
彼女が強い想いを持って、このイベントに臨んでいるのは知っていますが、それで許されるような事では無い。
個人的には彼女には反省を求めたい。恐らくこれまでの彼女のステージで一番評価出来ない内容でした。残念です。

出場15回目のゅん((・∀・))ゅん。大ベテランらしい貫禄の光るステージだったかと。
まぁあまり大ベテラン言うと、本人たち嫌かも知れませんが(笑)
ただステージに対する姿勢、時間配分など、長くステージをやっているだけあって程よく自然体で、安心して楽しめるステージでした。
個人的には三曲連続が初だったのが意外でしたが、体力的な問題も無さそうだったので、今後もこういう構成は積極的に取り込んでいいと思います。
それにしてもこの内容で入賞出来なかったのは、ちょっと残念だったかな……。
次回の挑戦も首を長くして待ってますし、その前に11月の10周年記念ライブの成功を今は祈る事と致しましょう!

連続出場となったまりやはぎ。歌唱力の評価と、ステージの評価は別物……と言ったところか。
まず歌唱力については、これはもう誰も文句を言えない。間違いなく今回の出演者の中でNo1と言っていいでしょう。
特に「サヨナラノツバサ」に関しては満を持して臨んだだけあって、終わった後の衝撃なども含めてこれだけ切り取れば今回のハイライトと言って過言じゃないと思います。
ただ……一方で彼女たちが「このイベント向けじゃない」と思う発言も。
それが「オリジナル超え」の件。この話は今回が初めてじゃないのですが、事あるたびに「(元ある楽曲の)オリジナル超えを目指す」と言っています。
その気概を持ってライブするのは大切だと思います。しかしこのイベントの客層が求めているものは、カヴァーソングの「オリジナル超え」なのか……。
これがアニソン限定の大会とかなら、大いに評価されるところなのでしょうが、このイベントが求めている「本質」はそこじゃない訳です。
まずこのイベントの出場条件に「オリジナル楽曲をもっている事」が何故入っているのか、そこから考えをめぐらせて欲しいし、また機会があれば夜の部を観る事をオススメしたい。
申し訳ないけど、まりやはぎはこのイベントに臨む上で「感性のズレ」が生じているようにも思えます。それが今回の結果だったように思います。
このまま我が道を行くか、一度立ち止まるかは彼女たち次第ですが、本当に優勝したいなら、今回の結果をどう受け止めるかが重要になってくると思います。

大阪から出場のみるきぃ142。小さな体からパワフルなステージが印象的でした。
渋滞でギリギリの到着にも関わらず、あれだけパワフルなステージが出来るのはポテンシャルの高い証拠。
この点においては遠征慣れしているという点も含めて、流石だと感じました。
ただ強いてあげれば、一曲、一曲の印象が薄いのと、ステージの締めがカヴァーなのは要改善かと。
MCで曲名くらいは教えて欲しいかも知れない。(オリジナルなら尚更)
また「メランコリック」は前回出場時も締め曲。カヴァーがラストというのは例え定番だとしてもこのイベントではどうなのかと……。
いいものは確実にもっている出演者なので、実にもったいない印象があったのも事実。
ただこれで出場2回目なので、次回出場する事があったら、確実に改善して頑張って欲しい出演者でもあります。

ゲストの蛍光灯。ちょっとドタバタした感じが勿体無いかな……。
蛍の遅刻からのぶっつけ本番だったとは言え、かかる楽曲の間違え(途中変更?)の多さと、ところどころ集中力がそがれてしまう場面が多々有り。
本人たちのポテンシャルの高さはともかくとして、ちょっと間延びしてしまったステージといい本来の蛍光灯のパフォーマンスが活かされなかった感じ。
もっともこのステージがゲスト枠の30分で、尚且つ裏で集計タイムだった事を考えるとそこまで印象が悪くならなかった事は救いか。
いずれにしろ今回のようなちぐはぐな感じが前回だったり、今回の夜じゃなかったのは、言い方は適当じゃないけど「不幸中の幸い」だったかも知れない。
このステージを受けて、彼女たちが夜に向けて、どのようなステージを見せたかは……まぁこれは後日。



こうして激戦の「第52回イカすアキバ天国」は終了した。
入賞経験者だらけの一戦を制したのは長雨ルウナ。
夜でどのような戦いをしてくれるのか、これからが楽しみな出演者である事は間違いありません。

……そんな昼の熱さに負けず、夜も熱いライブバトルが繰り広げられた!
だが夜で待っていたのは意外な発表だったり、意外な順位だったり、戦前の予想からは想像がつかない混戦だった。

池袋で迎える初秋の一大決戦「ぢゃ☆ベストテン vol.52」の様子は……。

後日!(笑)



※今回の優勝者(イメージ図)

見事、接戦を制した、長雨ルウナ……のCD(アルバム「眠りの宇宙」)と栄光のトロフィーと共に……!