【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第41回イカすアキバ天国』 | ヒトデ大石のなんとなくレポート置場

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2011年8月「ヒトデ大石のどんなブログにしようか検討中。」からタイトル変更。
ライブイベント、舞台観劇のレポートを中心に書いていこうというブログ。
以前はmixiが主戦場だったけど、今はこっちが主戦場(笑)

【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第41回イカすアキバ天国』@神楽坂EXPLOSION

※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。

11月……いよいよ本格的に冬の準備が始まる昨今。
いつの間にかジャンパーを着て外に出る毎日……皆様、いかがお過ごしでしょうか?

2014年もついこの間、始まったばかりと思っていたら、あっという間に残り一ヵ月半ほど。
来年に向けての準備もちょいちょい始まったかと思います。
そんな訳で奇数月開催の「二ヶ月に一度のライブバトル」AnBぷれみあむぅシリーズも7年目のシーズン最終戦となりました。

泣いても、笑っても、2014年はこれが最後!
果たして最後に栄冠を手にするのは、一体誰なのか!?
2014年最後の戦いは、バラエティに富んだ出演者による大乱戦となった!
本年最後にして熾烈な大空中戦!「第41回イカすアキバ天国」の模様をレポートいたします。

●開演前

最近は昼の開場前でも列が出来る事が多くなりましたが、今回もその例に漏れず10人程度、既に並んでいました。
程なくほぼ定刻で開場。

意外と早いペースで会場が人で埋まっていくのが分かります。
それだけ今年最後の戦いが皆さん、気になるのでしょうか。

さてそんな中、早くもスクリーンでは出演順決定アミダくじの様子が流れます。
今回は諸々都合により早送りがないので、いつもより早い時間からノーカットで流れます。

あ、ちなみに自分も出演者読み上げ係とかで映っていたりして(笑)
だけどアミダくじの映像、早送りしないでじっくり観ると、結構カオスで楽しいねぇ(笑)

そんな訳でいつもよりじっくり、出演順アミダくじを楽しんだ後、演者紹介映像が流れて、OPアクト開始となります。

OPアクトを務めたのは……。

●OPアクト

何気にOPアクトは久々のFICE。
今年に入ってから昼の挑戦が続いていたから、司会はしていてもOP&EDアクトはしてませんでしたな。

「AnB STAFF」のTシャツで登場し、歌ったのは……「再生」

いや、一発目からこれですか(笑)
ライブ前の準備運動……というには激しすぎる運動(笑)
しかしFICEが司会だと、なんか昨年までの「イカすアキバ天国」に戻った印象があります。
でも昨年と違うのは、FICEが夜にいない事(笑)
今回、FICEとしては昼に出演しないから、結局、一年間、夜には戻れませんでしたなぁ……(遠い目)

まぁそんな感傷に浸っている暇も無く、投票ルールと会場の諸注意を終え、いよいよ今年最後のアキ天開始となります。
トップバッターになったのはこの方……。

●本編

・1番手:駿河侑夜(出場:3回目)
出場3回目……そのうちトップバッターは2回の駿河侑夜、登場。
(すみません……半分以上、自分のせいです)
この日は薄い黄色の浴衣に左肩だけはだけた姿で登場。
浴衣の下は体にフィットした、黒いスウェット風の長袖……なんだイメージとしては、和風なら鎖帷子か何かか。
ランタンを片手に登場し、静かに、何かを探すように歌う彼女。
男装で有名な彼女ですが、この時の風貌は女性そのもの。
それも凄い神秘的というか、何か不思議な感覚を持っていた。
彼女のステージそのものは、特に台詞とかは無いのだけど、どこか物語風にも思えた。
歌だけでなく、それ以外の動作や所作で
そんな訳で静かな雰囲気のまま二曲立て続けに終了。
軽く挨拶を挟んで、ラスト一曲に入る。
そしてその最後の楽曲のイントロが流れると……一部客層が大いに沸いた。
歌ったのは……「希望の剣」(桑名美沙子)
まさかの選曲!
この楽曲を選んでくるとは……その選曲に度肝を抜かれた方も多かっただろう。
しかし彼女の今回のステージには雰囲気がピッタリだった。
さすがに歌唱力という点では、本家と比べるとかわいそうだが、きちんと最後まで歌い切った。
ステージを終え、ラストのMCで毎度お馴染み「侑夜様」の掛け合いをして終了。
以上、毎回出番が前半になってしまう(汗)侑夜様のステージでした。

出番……という意味では彼女も、2回続けて2番手だから運が無いか。
続いて登場したのは……。

・2番手:清水舞美(出場:2回目)
出場2回目となったまみたんこと清水舞美。
今回の衣装は白いワンピース調の衣装だが、グラマラスな彼女の胸元が強調されていて、それだけでもときめいてしまう(照)
そんな彼女だが、今回はオリジナルオンリーでの勝負となった。
一曲目「メッセージ」→二曲目「流れ」と二曲続けて歌う。
歌唱力はあるので安心して聴いていられる。
特に「流れ」は落ち着いたバラード。
彼女はこの手の曲と非常に相性のいい歌声をしているので、良さが凄い出ていたし、しっかり聴かせる事は出来ていたと思います。
ただMCになると、結構やんちゃな客層に手を焼いていたが(笑)
それでも本人としてはだいぶ慣れた感じはあった……かな?
ラストは「記憶のあと」
彼女の楽曲の中では一番、盛り上がる楽曲です。
グラビア系の仕事が多く、またそのダイナマイトボディが注目を集めがちな彼女ですが、歌い手としてはかなりオーソドックス。
実はバラードからアゲアゲまで幅広くいけるタイプ。
今回はそんな彼女の真骨頂が見れた回だったのではないでしょうか。
そんな訳で最初から最後までしっかりオリジナルで締めて清水舞美、2回目のアキ天は終了。
強烈な出演者の中、正当派……に、近い雰囲気で勝負を賭けてきました(笑)

続いては初出場のお二人。
司会のFICEに言わせれば「正当派」ではあるが……。

・3番手:29-Q(初出場)
淡いロリータ調の衣装に身を包んで登場したのは29-Qの二人。
水色系を着込んだ上手側のまやと、ピンク系を着込んだ下手側のけーな。
二人とも長身スレンダーでとてもきれいである。
一曲目「終端の王と異世界の騎士」(Sound Horizon)からスタート。
……いや元の楽曲も壮大ですけど、この楽曲をしっかりハモリを入れて歌ってくる29-Qの二人。圧巻でした。
最初から客を引き込みましたね。
元々お二人がSound Horizonが好きなのは知っていたし、カヴァーでもよく取り入れていましたが、いきなりこれは凄い。
これで一気に客層が食いついたと思います。
そして二曲目からオリジナル。
二曲目は「創世の詩」
一瞬、これもSound Horizon?と思いましたが、そんな事はありません。
彼女たちのオリジナルです。
ただこの楽曲も彼女たちの歌声あっての高い完成度を誇っていると思いました。
随所にハモリが入り、観ている者を釘付けにします。
MCにおいても、普段はどちらかというとおちゃらけているけーなが粛々としていたのが印象的。
そしてラストに持ってきたのは、なんとこの日が初披露「世界に翼広げゆこう」
もう何もかもが壮大だ!
楽曲に「世界」を使っている時点で壮大だし、だけどその壮大さを引っ張り出せる高い歌唱力は鳥肌ものでした。
本当に神々しいという言葉があう二人の息のあったステージに終始魅了されました。
こうして29-Qのステージは終了。
司会、FICEとのMCでようやく、緊張から開放されたような二人の笑顔が印象的でした。

さて中盤戦。
4番手に登場するのは、ある意味、今回の中で最も「異業種」な方……。
三度目の挑戦にして、20代最後の挑戦で彼女が観たものとは……。

・4番手:三木悠莉(出場:3回目)
さていきなりスクリーンが下りて映像が流れる。
映像とナレーションが流れるのだが、ここで流れる映像がまた面白い。
こうして一通り、挨拶と自己紹介を終えたところで、曲に入る。
一曲目は「ポエろ!!萌えトリー」
アキ天に初出場以来、毎回歌っている楽曲なのでお馴染みの方も多いはず。
2番のサビの後で口上が入るのもお馴染み。
そして何故か口上を持つ紙を渡されるのも毎回自分でお馴染み(笑)
痛快なポエトリーが印象的な同曲で序盤は終了。
するとスクリーンが再び下りる……。
ここでもナレーションが流れるのだが、愛娘の事と自分が大好きな食事について語る……。
二曲目は新曲「ごふんでごはん」
スクリーンが上がると、そこには先ほどと衣装が変わった彼女の姿が……。
そう!実はMCの変わりにスクリーンを利用してのはこの早着替えもあったのだ!
そんな彼女のハイライトは、同曲の間奏中にご飯を一気に食べる……はずが失敗!(笑)
残念ながら茶碗一杯分のご飯は完食とならなかったが、楽曲は無事終了。
三度下りたスクリーンでは、20代が終わりに差し掛かっている事と、このイベントに対する力強い意気込みを語っている。
そしてラストに持ってきたのは「Cメロの女神」
彼女がこのイベントに感化して作った同曲。
歌詞の内容が、とってもヲタよりだし、このイベントを意識した内容になっている。
こうしてスクリーンと早着替えを交えて、20代最後のアキ天のステージを終えた……。
三木悠莉、ポエトリーリーディング代表として挑んだ結果は……。

優勝に賭ける意気込みなら、彼女も負けてはいません。
通算6回目の出場になる彼女。狙っているのは「優勝」の二文字だけ……。

・5番手:藤堂はな(出場:6回目)
いきなり一曲目「はんなり舞りましょう」からスタートした藤堂はな。
楽曲のイメージ通り、着物に身を包み登場。
その姿はまるで日本人形のように可憐である。
この楽曲に関しては本当に彼女のイメージそのものと、非常にマッチしております。
しかしこのままで終わらないのが藤堂はなの特徴。
一曲目を終えた後、着物を脱ぎました(笑)
以前、衣装を次から次へと脱ぎ散らかした回がありましたが(笑)……そんな事はなくオーソドックスに自分のTシャツ(黄色)と白のホットパンツになりました。
続いて二曲目「ひとあかり」
この楽曲、実は……今年5月、ドラム音だけで彼女が初披露したあの曲である!
歌詞は当時から完成していましたが……曲がついたので雰囲気がガラリと変わっている!
(まぁ当たり前か……)
5月の初披露を知っている客層からすると、その出来栄えに驚嘆の声が上がると共にまた一つ、藤堂はなのオリジナルが完成した瞬間でした。
ここでMCが入るが、彼女は「優勝する」と断言していました。
それくらい自信があったのか?いや……むしろ優勝しか狙っていないという強い意思表示だったと思います。
彼女にとってここで優勝して夜の部に行くのは目標ではなく、通過点……というようにも捉えられる。
だけど最後に更に新曲披露という切り札を持っていた彼女。
三曲目「みんなで回ろうコーカス・レース」を初披露。
今年から始まった彼女の主宰イベント名が「コーカス・レースひなぎく杯」
元の由来が「ふしぎの国のアリス」のドードー鳥たちの「コーカス・レース」なのですが、ここでは説明を割愛(笑)
それを意識した楽しい曲調が特徴的な楽曲でした。
こうして持ち味とオリジナルを出し切った、藤堂はなのステージ。
果たして悲願の優勝は勝ち取る事が出来たのか……。

続いては初出場ですが、そんな気がしないあの方々……。
いざ「アキ天」初降臨!

・6番手:鋼鉄姉妹(初出場)
雷雨の音から突如けたたましい爆音で登場したのは、鋼鉄姉妹!
ギター(ヒロイン)のたる美を引き連れて、いきなり会場を温める!
OPSEが終わりいきなり一曲目「鋼の恋心」に切り替わる。
この辺りの安定感はさすが!伊達に13年留年していない!(爆)
そんな鋼鉄姉妹、ここで新曲を披露!
自分たちの天使……マドンナを想い作った楽曲……という事で、登場したのはマドンナ・はな。
そんなナース服のマドンナ・はなの台詞から始まる二曲目「鋼の骨休み」
……いつも喧嘩に明け暮れている鋼鉄姉妹のほんの安らぎの一時(?)を歌にしたもの。
鋼鉄姉妹&はなちゃんのコミカルなダンスが面白かった。
そしてラストに持ってきたのは「鋼の力こぶ」
こちらは2014年バージョンになり最近のライブ(鋼鉄で言うところの「ギグ」)でも歌われており、多くの客層に徐々に浸透している印象があります。
途中で入る口上は、筋肉の名前を言っていく内容なのですが、最後の「たま……」だけは違う気がする(笑)
まぁそれもらしいと言えば、らしいのですが(笑)
こうして自分たちでも「まさかの」初出場を終えた鋼鉄姉妹。
果たして優勝争いに絡めたのか……。

こうして2014年のアキ天もラスト一組……。
2014年最後の出演者は……彼女たちです。

・7番手:ダイエット・デス・スパイラル(初出場)
「食べたい、痩せたい、でも食べたい!」
そんなコンセプトの元、結成されたダイエット・デス・スパイラル。
本来は4人なのですが、メンバーが一人入院したため3人での出場となりました。
リーダーはかつてソロでもアキ天出場歴がある、ヒオキタマオ。
結構、濃いキャラで知られるタマオ嬢が率いるユニットという事もあり、どういうステージを見せるか注目されましたが……。
一言で申し上げると「カオス」「中毒性」という言葉が似合うステージとなりました。
一曲目、二曲目がオリジナルですが、まだ結成して間もないため、またヒオキタマオ以外のメンバーがステージ経験が少ない事もあり、どうしても経験の浅さが如実に現れていました。
しかし……不思議とクセになるステージ。
爆笑とか、そういうのではなく、まさに「中毒」
一度拝見すると忘れられない……そういう意味ではインパクトがありました。
今後、彼女たちが成長していく過程でどのようなユニットに進化していくのか。
そういう意味では、彼女たちのダイエットの過程と共に非常に興味が沸いて来る要素があるユニットです。
そんな訳で2014年ラストを締めた、ダイエット・デス・スパイラルのステージでした。

かくして全7組のステージは終了し、投票タイムに移行。
 
全ての客の投票が終わり集計タイムへと突入。
果たして今回の結果は……。

●ゲスト

その前にゲストコーナー。
今回のゲストは前回、第40回で優勝し、返り咲きを果たす事となった、なーここと石戸なつみ。
そんな彼女がどんなステージを観せるのか……。

一曲目「Meteor Light」からスタート。
序盤からトップギアに入る。
この勢いの良さがなーこの特徴だ。
そんななーこですが、前回優勝から二ヶ月の間に金髪にモデルチェンジ。
昨年優勝時の黒髪ロングの面影はどこにもありません。最早、別人です(笑)
MCでは「第40“歳”アキ天キングの石戸なつみです!」と肝心なところを間違えてました(笑)
しかし噛み噛みながらも、何度も強調していたところを見ると、相当嬉しかったのは間違いありません。

さてそんななーこの30分枠のステージ。
昨年と比べても、オリジナルの楽曲数が格段に増えた事もあり、昼からオリジナル構成。
二曲目は「人魚姫」
結構、ライブで歌うのも珍しい、なーこ珠玉のバラードです。
この楽曲を聴くたび、彼女が実は熱さだけでは無い事を見せてくれています。

その後もオリジナル構成。
三曲目「トライアングル」→四曲目「Snow Dust」の流れ。
なーこオリジナルの中では結構お馴染みの楽曲たちです。
そういえばこの二曲、共におかやん。作曲のものだったはず……。
おかやん。いい仕事していると改めて思う訳です。

しかしどんなにオリジナルが増えても、名曲が増えても……最後はやっぱりこの曲「WHITE OUT」
彼女の代名詞にして、代表曲。
今のところ、この楽曲を超える楽曲は出来ないでしょう。
(いずれ出来る可能性はありますが)

こうしてセットリストを観ているだけでも、お腹いっぱいなのですが、実は11月に発売されたばかりの3rdシングルからは一曲も出していない状態です。
まだ温存している……そしてそれらの楽曲は夜に控えていたのです……。

以上、なーここと石戸なつみのゲスト枠でした。

●投票結果→ED

なーこのゲストステージが終わり、いよいよ結果発表。
全出演者がステージに上り、結果を待つばかり……あ、鋼鉄姉妹の鋼鉄姉は諸事情によりおりません(笑)

そんな訳で2014年最終戦、大混戦の中、優勝を飾ったのは……。

・29-Q

初出場にして初優勝!
見事に29-Qの二人が栄冠を勝ち取りました。
なお点数は2位に3,000点もの差をつける約9,000点。
司会であるFICE・ひよちんがいった通り、蓋を開けてみれば圧勝でした。

しかし2位以下は団子状態!
そんな中で2位に抜け出したのは……。

・清水舞美

2回目の出場にして2位入賞。
前回が前後の出演者に呑まれる形となった彼女ですが、今回は埋もれる事なく、混戦の中、2位を確保いたしました。
そして3位に入ったのが……。

・藤堂はな

呼ばれた瞬間、苦笑いを浮かべて膝から崩れ落ちる藤堂はな……。
それもそのはず……3回連続3回目の3位獲得で……「二代目ブロンズコレクター」を襲名したからです。
優勝出来なかったショック以上に、ネタ要素満載の結果のためか……本人の目からは涙は出ず、どこか清々しさすら感じる表情を浮かべておりました。

こうして表彰式も無事進行。
ラストはいつも通り「愛鯛」もちろん優勝した29-Qバージョンとなるのですが……。
ここでなんと、29-Qのけーなの目から涙が……隣にいたまやも泣きはしなかったものの目を潤ませるシーンがありました。
これには思わず多くの客層も感動。中にはもらい泣きした方も……。

最後の最後、感動のシーンが演出されたところで、2014年のイカすアキバ天国は幕を閉じました。

●総括

2014年最後の戦いとして、非常に見ごたえのある回でした。

まずは優勝した29-Q。
非常にレベル、そして完成度の高いステージを披露して文句なしの優勝でした。
以前からステージ上の評判は高いユニットでしたし、海外での経験をひっくるめてもこの結果には驚きはしませんでした。
むしろ驚いたとすれば、表彰式でのワンシーンですかね……。
ただあのワンシーンから観て思ったのは、初出場にも関わらずこのイベントに対して真摯に取り組み、本気で優勝を狙ってきたという姿勢を感じ取りました。
司会のFICEによると、これまでは機会が無くて出れなかっただけで、以前からオファーはかけていた経緯があった……という事を考えると、初出場でも彼女たちにとっては念願だった……と思います。
これは個人的な話になるのですが、29-Qのお二人……特にメンバーのまやとはそれなりに長い付き合い……というか、結構前から面識があります。
まやについては、29-Q結成前後から、今回歌ったSound Horizonのカヴァーを得意としていて、その高い歌唱力とその姿から「お美しい」と表現し続けてきました。
(厳密には当時の推しがそう言っていたのですが・笑)
そんなまやが、けーなと組んで29-Qを結成し、数年の月日が流れ……こうしてAnB……それも「ぢゃ☆ベストテン」の舞台に立ってくれる事になったのは個人的にも非常に嬉しいです。
しかし記録の観点から見ても、この優勝は特筆に値します。
初出場初優勝自体凄い事なのですが(前々回の江織杏以来なのでブランクはありませんが)二人以上のユニット(デュオという表現でもいいか)で優勝したのが第33回のデカシャツ喫茶以来、約一年半ぶり。
昨今はソロの出演者の数が多い現状、そして昼においてはソロの出演者が強い状況を踏まえても評価すべき優勝だったと思います。
そして……出演順3番手での優勝が、第21回のひゞかな以来……なんと約三年半ぶり!(爆)
逆に3番手でここまで優勝が出ていなかった事も不思議なのですが、変な意味3番手は勝てないというジンクスすら打ち破ってしまった訳です!
こうした過去のデータと照らし合わせると(実力はともかく)不利な条件が揃っていたにも関わらず、今回優勝した事は快挙と言って過言ではありません。
それだけ強い優勝をした上で、来年以降「ぢゃ☆ベストテン」に臨む彼女たちですが、昼とはまた違い、一筋縄ではなかなかいかないかもしれません。
ステージの系統が似ているところだとMa:rchen-holic*がいるし、美女・モデル路線で言えばみく16歳、かこつけになるけどレースクイーン系統ならまかべまおもいるし、どこかしら同系統な存在がいます。
それに加えて個性豊かな百戦錬磨の出演者が勢揃いしている中、果たして彼女たちがどういう個性を出して、勝負に挑むのでしょうか……。
来年楽しみにしたいと思います。

続いて多少離されたものの2位に食い込んだ清水舞美。
まず出場2回目の彼女にとって、一番欲しい「結果」が出た事が今回一番の収穫だったと思います。
今回の衣装、セットリスト、どれをとっても清水舞美のカラーを前面に押し出す事には成功しており、彼女がどういう歌い手かというのが表現できたのが得票のポイントだったと思います。
前回が強烈な出演者の前後に挟まれて、個性、そしていいところを発揮できず(もしくはかき消されて)沈んでしまったのに比しても、今回は成功だったと思います。
ただ今回は優勝した29-Qが強かった……もし彼女に運が無かったとすればその一点でしょうか。
しかしここで2位に入った事は大きかったと思います。
前述の繰り返しになりますが、彼女が今出来る事を前面に押し出した結果が評価されての2位です。
決してステージに対するスタンスが間違っていなかった事を意味していると思います。
彼女自身、来年以降も意欲を燃やして、優勝を目指すと宣言しているようです。
次回の挑戦までに、また修正点や課題は出てくると思いますが、このスタンスを軸に来年以降も頑張って欲しいと切に願います。

さて順番は逆になりますが、入賞を逃した出演者の皆様から。

某サイト上で実は4位だった事を暴露した(笑)三木悠莉。
映像(ナレーション付)と早着替えという荒業を使って、見事なステージを組み立ててくれました。とても面白かったし、これで入賞出来ないのは残念です……。
だけどこの一年間、ポエトリーリーディングの世界から身を投じて、自分の活動範囲と毛色の違うアイドル、歌い手達と競演した事が大きかったと思います。
そしてその場において、一歩も引かない姿勢で自分を表現し、今は入賞まであと一歩の位置まで来ており、誰もが彼女の姿勢、ステージを認めています。
個人的見解ですが、主宰・FICEがAnBを始めた当初の理念に一番適っているのが、今の三木悠莉の存在だと思うのです。
来年、三十路を迎えますが、より素敵な一年になる事を、そしてアキ天優勝、「ぢゃ☆ベストテン」出場を願っております。

トップバッターだった駿河侑夜。
3回出場した中では今回が一番いい出来だったと思います。
三曲目に「希望の剣」(桑名美沙子)という構成はこれまでの彼女なら考えられませんでしたが、そういう意味では勝負を賭ける……勝負勘が養われたのかと思います。
もっとも出来は良くなったとは言え、入賞争いになるとまだ物足りないのも事実。
その点については出演順が前目なのも絡んでいるかもしれないけど(個人的にはごめんなさいですが……)出演順を考慮したステージを考えてみても面白いかもしれない。
今年一年は主催ライブも開催した訳だし、自分で物事を組み立てる経験も色々したと思います。来年以降の成長を楽しみにしています。

初出場組でまずはダイエット・デス・スパイラル。
厳しい事を言ってしまうと、まだアキ天に出てくる以前の出来栄えだった事は否めない。ステージの経験不足が観てて顕著だった。
しかしその中においても、中毒性というか、観ていて妙にクセになりそうな雰囲気があった……これは彼女たちならでは個性と捉えていいと思います。
逆にこの経験の少ない段階で、いきなり今回、アキ天に出場してみて、インディーズアイドル業界の上位を肌で経験できたのは大きな財産かと思います。
リーダーのヒオキタマオは活動歴も長いので、経験少ないメンバーをうまく引っ張り上げつつ、成長させていけば、面白い存在にはなっていくと思うので頑張って欲しいです。

そしてもう一組の初出場組、鋼鉄姉妹。
いや全く初出場って雰囲気無かったけどね(笑)ただ13年も留年(笑)しているだけあって、キャリアの長さ、経験値では群を抜いていました。
ステージもしっかりしていたし……って、今更、鋼鉄姉妹については、ここが良かった、ここがダメだったのレベルじゃないからな(笑)
でも一ついえる事は個性的で強烈な存在感を、この強烈な出演者の中において放てるのは流石でした。
点数が伸びないのは、FICE関係者だからかな?(笑)でもまたふらっとやってきて、出演者を色んな意味で脅かして欲しいと思いました。

ゲストの石戸なつみ。
相当嬉しかったのは、最初の噛み噛みMCで分かりました。でもいつも肝心なところで噛んで笑いを取るよな、なーこ(笑)
一方ステージはオリジナル構成で圧巻でした。
オリジナルの楽曲が多く、しかもそれらをきちんと歌いこなせているというのは大きいと思います。
オリジナルだけで勝負し、みせる事が出来るようになっているのが、今の彼女の強みだと思うし、充実した30分でした。
これは俄然、夜のステージも楽しみになります。

そして最後に……今回3回目の3位で「二代目ブロンズコレクター」になった藤堂はな。
今回のステージに向けて、一番、優勝に向けていき込んでいたのは間違いなく彼女です。
確かに三木悠莉も優勝に向けての意気込みを語っていましたが、想いの強さだけなら、若干彼女に軍配が上がるでしょう。
その差がもしかしたら三木悠莉との差をつけて……3位という結果に繋がったのかもしれません。
だけど優勝をあれだけ狙うと公言しての3位なので、当人にとっては「嬉しい」ものでは無かったと思います。
それでも強いて挙げるなら、今年一年で彼女は大きく成長したのは間違いありません。
昨年までは優勝争いどころか、入賞すら阻まれる状態でした。そんな彼女が今年3回挑戦して、3回とも3位を獲得した事は目に見える成長……結果なのです。
思い出されるのが、昨年の「第33回」終了後、彼女が某動画サイトに上げていた動画……その中で彼女はいつかこのイベントで優勝し、夜へ行くと明言しました。
その当時ならその言葉を聞いても、彼女を知っている人なら難しいと感じたかもしれません。
だけど一年経った今……少しずつ、近づいているような感じすらあります。
優勝はまだ遠いかもしれません。そして今の3位が精一杯と感じる方もいるかもしれません。
確かに彼女自身抱える課題もあり、それを克服していかないといけないかもしれません……。
それでもここで終わって欲しいとは思いません。
今回、オリジナルを3曲揃えて、今もてる自分をありのままに前面に出してぶつけた姿は、敗れはしたものの非常に堂々としていました。
常に上を目指し続けた先にある3回の3位なのです。
個人的な意見になりますが、これは彼女がこれから先、優勝を目指す上で獲た大きな勲章の一つだと思うのです。

今年の3月、神戸忍が「三代目シルバーコレクター」を獲った際にも言いましたが、藤堂はなの「二代目ブロンズコレクター」も「諦めないで挑戦を続ける者の証でもある」と思う訳です。
この称号が光り輝く物になるのか、どうかはこれからの藤堂はな次第……。

ちなみに「初代ブロンズコレクター」唯×実~ユイみの~(当時、後のYUIMINO)はその後、4回の3位獲得の後、優勝。
「ぢゃ☆ベストテン」でも一度優勝を飾りました。
現在はメンバーが更に加わり、YUIMINO+として世界を相手に活動しているのは、このイベントのファンなら周知の通り……。

これからの藤堂はなの成長を楽しみにしています。


こうして2014年最終戦「第41回イカすアキバ天国」29-Qの初出場初優勝で幕を閉じました。
しかし今年一年、色々ドラマがありました。
久しぶりに「シルバーコレクター」も「ブロンズコレクター」も生まれたし、また初出場初優勝も2組、はたまた返り咲きもありました。
主宰のFICEが5回の出場のうち3位・1回に留まり、夜に戻れませんでしたが(汗)大いに盛り上げてくれました。

しかし昼はハッピーエンドでしたが、夜の部「ぢゃ☆ベストテン vol.41」……

今年最後の大一番は、意外でなおかつ……奇跡と残酷が入り混じったドラマが待ち受けていました……。

2014年最終戦、夜の部「ぢゃ☆ベストテン vol.41」の様子は……。

後日(笑)

※今回の優勝者!

 

初出場初優勝を決めた29-Qの二人。けーな(左)とまや(右)。栄光のトロフィーと共に……!