お笑い芸人の河本準一さんのお母さんの件がマスコミを賑わせています。
これをキッカケに《生活保護バッシング》が盛り上がってしまっていて、心配しています
不正受給を批判するのは分かります
不正は悪い
うん、よく分かる。
社会の制度っていうのは、多かれ少なかれ、不正利用が出てきてしまうもの。
だけど、なるべくなら、不正は減らしたいよね。
でもね、正当な生活保護受給者までバッシングするのは、間違いではないかい?
正当な手続きを経て、生活保護を受けて暮らしている人を批判するのは、とんでもない事です
何年も前から、ずーっと生活保護批判を見ていますけどね、批判の仕方はだいたい同じ
まず、感情的。
次に、激しい思い込みを元に批判している。
そんな批判は批判とは言えない
単なる中傷
正当な受給者をバッシングするのは、今日からやめましょう
さてさて、不正受給の話に戻します
生活保護制度全体に占める不正受給の割合はどのくらい?
約0.3~0.4%です。
↑この数字、多いかい?
マスコミっていうのはさ、この少ない少ない不正受給者をドーンと大きく取り上げる訳さ
だから、テレビばかり見ていると、「不正受給が多すぎる。生活保護を受けてる奴はけしからん」と思い込んでしまう
もちろん、マスコミは、国民に「生活保護の不正受給が多い」と思い込ませる為に報道しているんですよ。
そうやって、国民の感情を煽る訳です。
なんで、国民の感情を煽るのか?
よーするに、マスコミとそのご主人様(経済界・官僚など)は、生活保護(や社会保障)を削りたいんですね
実際、厚生労働省は、《生活保護の支給額を下げる》事を検討してますよ
これ、重大問題ですよ。
「オレは生活保護なんて受けないから関係ないね」
↑果たして、そうかな?
人間、いつ病気になるか分からんよ。
働けなくなった時、生活保護のお世話になるかもしれないじゃないですか
また、生活保護はね、憲法25条を具体化したものなの
憲法25条
①すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
↑この25条を具体化したのが生活保護という制度。
そう、生活保護というのは、1つには、《最低限度の生活を保障する為に作られた制度》なんですね
なので、生活保護の支給額を下げるって事は、《最低限度の生活を下げる》って事なんだよ
もし、ホントに生活保護の支給額を下げたら、長い目で見れば、最低賃金も下がる(上がらない)だろうね。
最低賃金が下がれば(上がらなければ)、労働者の生活は苦しくなるね。
それと、年金の支給額だって、下げられる可能性がある
つまり、庶民は誰も得しないです
不正は減らしたい。
でも、過度なバッシングは、社会保障を切り捨てたい政治家・官僚に力を貸すだけです
自分も周りもほとんど得しない。
そんな行為に何の意味があるだろうか?
感情的で思い込みの激しい安易なバッシングは、やめるべきですね