今日は、午前中に造影CTを撮った。

午後一番に放射線治療が終わった。


15時頃、今日は教授回診が無く、夕方に婦人科の上の主治医が部屋に来てくれた。


そこで、昨日の疑念を晴らすべく、単刀直入に質問した。

私の疑問を整理すると、こうだ。


先生は、よく転移のスピードが「早い」と表現するが、どこを起点に今回の(縦隔や肺門部の)リンパ節腫大を「早い」と言っているのか。

縦隔や肺門部のリンパ節は、もともと画像上見える大きさの転移は無かったけれども、子宮から左鎖骨上窩リンパ節にまで転移していたのだから、癌細胞がすでに肺門部あたりまで泳ぎ着いていた、としても全く不思議ではない。

去年の今ごろ抗癌剤治療が終わって、1年ほっといた結果、縦隔と肺門部のリンパ節が腫大したわけだから、別に私は早いとは思わない。


すると、婦人科の主治医は、こう答えてくれた。

こういう時の「早い」というのは、前回の抗癌剤治療か、放射線治療が終わってからどのくらい経っているか、を考える。だから、春に終わった放射線治療が起算日となっている。

ただ、その時、縦隔や肺門部のリンパ節は放射線を当てていないところだったから、そういう意味では「早い」とは言えないかもしれない。

でも、リンパ節が段々大きくなっている間に、既に細胞レベルで肺や肝臓に転移している可能性もあると思っているので、白血球が増えたら、抗癌剤治療をもう少ししたいと思っている。


もう一つの疑問を投げかけてみた。

私は、もう上(鎖骨部)から下(鼠径部)までリンパ節に放射線治療して、もう芽が出そうなところは全部潰しにかかっていて、後は肺門部と縦隔だけだった。

耳無し法一の耳を治療していると思っている。

そして、この治療が終わって、うまくいけばこれでしばらく経過観察、というようになれるんじゃないか、と思っているが、私の認識は甘いのか。


これに対しては、造影CTの結果で変わる。

放射線治療の方針が決まってから、その間に白血球が増えてくれば抗癌剤をしようと思っているが、実質臓器に転移があれば、抗癌剤の優先度が高くなるし、実質臓器に転移が無くてリンパ節腫大の勢いがすごかったら、呼吸機能に関わるので放射線治療の優先度が高くなる。

だから、今日のCTの結果による。

もし、実質臓器に転移が無くて、肺門部のリンパ節もそんなに腫れていなくて、次の放射線治療までに何回か抗癌剤治療が出来たら理想的で、最終的には経過観察ということになるかもしれないけれども、とりあえずCTの結果見てからだね、と。



夕方5時前になって、放射線治療科にもう一度行って、胸腹部造影CTの結果を聞いた。

現状で望める、最良の結果だった。


現在治療中の左の肺門部のリンパ節と、縦隔リンパ節は縮小してきている。

だから、追加照射無しで予定通り12月17日までの治療で退院ということで良い。

右の肺門部リンパ節も、どこだか分からないくらいのサイズ。ここに放射線治療をした方が良いかどうか、悩むくらい。もう少し様子を見て、腫大してくるようなら放射線治療、ということでも良いように思う。

それから、その他、実質臓器には転移無し。


そこで、私は一つ質問をした。

右の肺門部リンパ節が腫大するかどうかを様子みているうちに、今度こそ実質臓器に転移するかもしれない、と心配だ。

なのに、それでも時間を空けてリンパ節が腫大するかどうか、様子を見たい理由は何か。


すると、放射線治療の3ヶ月後くらいまでは、放射線肺臓炎が発生するリスクがあるので、できればその期間は次の放射線治療を避けたい。

放射線肺臓炎は、10人に1人くらいの確率で起こる。しかも、もともと呼吸器疾患とかがあるような人に起こりやすい。

また、もし放射線肺臓炎が起こったとしても、たいていプレドニン®で治るけれども、それを考えると、今まだ腫れていないリンパ節に対して、予防的に放射線治療するかどうかは検討の余地がある。

ということだった。



よって、婦人科と放射線治療科の今後の治療方針を合わせると、

退院したら、実家近くのクリニックで、毎週血液検査を受ける。

白血球が増えていたら婦人科を受診して、外来で抗癌剤治療と温熱療法を受ける。

ひとまず2月末には近くのクリニックで造影CTを撮って、その結果で右肺門部リンパ節に対する放射線治療をするかどうか、するならいつ頃するか、を検討する。

と、いうことになった。



それから、放射線治療の担当医に、自宅療養中に温熱療法だけを近所の病院に受けに行くのを、どうしようか、と尋ねた。

すると、「疲れるけれども、やって悪いこともない。でも、温熱単独ではエビデンスが無いので特別勧めない。

第一、今、放射線治療が終わって、どこもリンパ節が腫れていない状態で、どこに温熱治療するか、という問題もあるし…。」ということだった。


まあ、私の受けている治療のいくつかは、エビデンスの無いものである。

その治療を受けることは、私が決めてきた。

だから、今回も私が決めれば良い。


実家近くの病院に行って「治療をしてもらおうか、迷っている。」と相談してみても良いかな。

退院までもう少し、考えることにしよう。