今朝の採血の結果、白血球数 1800/μLで、明日の化学療法は、とりあえず無し、ということになった。

それを朝、伝えに来てくれた上の主治医(女性)は、
「白血球、だんだん減るな。」と不安そうな私に、
「まあ、放射線治療もやってるからね。アンサーはまだ一回打っただけだし、これから効いてくるのを待とう。」と、気遣うような笑顔でフォローしてくれた。

残念なことは残念だけれど、骨髄大事だし、放射線治療は出来ている。
それに、あの、先生が笑ってるからまだ良いわ、と気持ちは持ち直した。


化学療法がまた延期になったのは、残念だが仕方ない。
しかし、放射線治療の骨髄抑制って、そんなに早く来るのか?
今までの化学療法の影響が残っていたところに放射線治療をかぶせてきているから仕方ないのだろうか。
まあ、骨髄抑制に対する影響の比率を分析しても、治療としてすべきことは同じであるから気にしないことにする。


放射線治療は、毎日13時15分からにしてもらっている。
今日も、12時過ぎにはトイレに行って排尿を済ませ、12時20分ごろには、L-システインとリポ・スフェリッックビタミンCを飲み、13時には放射線治療室に向けて出発。
例えエレベーターが混んでいて、それをやり過ごしたとしても必ず約束の時刻に間に合うように。


放射線治療の時、水曜日が定期診察なのだが、治療の後に診察に回してもらった。
明日以降の温熱療法をどうするか、化学療法無しでもやるかどうかについて相談するためだ。

柔らかい雰囲気の放射線科医。
「化学療法は、20日にすることになったの?」と独り言のように言いつつパソコンを見ようとしているので、
「今日、白血球が1800しか無かったので、明日の化学療法は無しになりました。木曜日に化学療法ができるかどうかは、まだ分かりません。できないかもしれません。」と答えた。

「体調はどうですか?」と尋ねられたので、
「金曜日と土曜日がピークでムカムカとだるさがありましたが、今はマシになってきていて、食欲も無いですが4割くらいは食べられていて、間食もして体重はまだ-1.5kgです。
それから、今日昼前1回だけ下痢しました。水でした。」
と、言うと、パソコンの画面に向かって一瞬手が止まって「聞きたいこと全部言ってくれるね。僕の代わりに、その通りカルテに書いてくれたら良いのに。」と、褒められてしまった。

仕事中、忙しい医師をつかまえて、いろいろな報告や指示受けを同時に一回で終わらせようとすると、要点のみをまとめて簡潔に言わざるを得ず、それが染み付いている。


結局、今週は金曜日の朝一番で放射線治療を受けて、そのあと続けて温熱療法を受ける、という予定になった。

それから、放射線治療の担当医に言って、照射範囲の治療計画画像のコピーをもらった。
これで、自分の照射範囲をいつでも確認できる。
ギリギリ照射野に入っているところかどうか、というところがかゆくなった時、掻いても良いのか、我慢すべきか。これは大事なことなのだ。

また一つ、私のコレクションが増えた。


この大学病院の婦人科は、月水金が手術日で、火曜日と木曜日には化学療法を行っている。
そして、放射線治療の担当医は、毎週木曜日に外勤で不在。

特に、こちらの大学病院では、温熱療法は初回であるし、放射線治療の担当医が付き添って治療したい、とのことであり、木曜日ではなく、金曜日、ということになった。


午後には、婦人科のもう一人の主治医が来た。
私の白血球数に、私より残念そうだった。

一回下痢した。
以前、夜に吐き気止めをもらおうとしたら、3時間かかった。
私は学習したので、要りそうな薬はもらっておくことにした。
ということを相談すると、夜にはロペミン®が届いた。

また、放射線治療のナースにもらったパンフレットには、こういう時の食事について「高タンパク、低脂肪、低残渣、高カロリー」と書かれているが、今の食事はヘルシーな米飯常食で、とてもそんな感じではないので、膵炎食か肝炎食か、何か近い食事に変えて欲しい、と頼んだ。
そして、ついでに主食を全粥に変更してもらえるよう頼んだ。

売店に行って、梅干し入りの海苔佃煮を買って夕食を待った。
脱水傾向に対して、ミネラルウォーターばかりではなく、塩分も摂取しなければならないのだが、スポーツドリンクはあまりおいしいとは思わない。
しかし、塩分補給に海苔佃煮なら、きっとおいしく食べられる。


ちょっと楽しみにしていた夕食の札には「動硬3・全粥」と書かれていた。
動脈硬化食?
でも、さすが動脈硬化食。
あっさりした味付けのおかずが並んでいて、これまでよりたくさん食べられた。

きっと、今日私のカルテには、動脈硬化という保険病名が付いたな。


さて、今日売店で海苔佃煮と一緒に購入したものがある。
それはオブラート。
漢方薬を飲むためだ。
その結果、今までで、最も楽に服用できた。
これなら続けられそうだ。

ただし、1包2.5gを、半分に分けて包むと、1個の塊が大きすぎて、喉を通る時苦痛であったので3つに分けると飲みやすかった。

口腔内が乾燥気味であると、口蓋にオブラートが張り付いて口の中で爆弾が破裂。えらい目に遭う。
まず、水を一口飲んでから飲まなければならない。


夜には、緩和ケアチームが回診に来てくれた。
次回からは、外来でお話ししましょう、と言っていた。
ここの緩和ケアチームにも、観音様スマイルのナースがいた。
リンパ浮腫対策が御専門だそうで。

外来で、ひと枠取って、医師と話をするというのは、本当に癒されるものなのだろうか。

まだ、精神的にそれ程つらくないので、あまり癒されそうな気がしないのかもしれないが、私は観音様スマイルのナースがいいなあ、と思っていても、一回もしゃべっていない医師を毛嫌いしてもいけないだろうと思い、これはゆくゆくの課題ということにした。
まあ、医師との話も、食わず嫌いなだけかもしれないし。

こうして、あまりつらくない時から緩和ケアチームと関わっておくことで、本当につらくなった時にきっと症状を全部話さなくても、顔色の違いから読み取ってもらえる部分もあるだろうし、言いやすいこともあるだろう。
今の時期に、もう緩和ケア、という私の狙いはそこにある。


今日も平和に過ぎた。
明日は放射線治療だけだから、頑張ろう。