今日は、ハイパーサーミアに行ってきた。


治療の前に、元婦人科医で現在放射線科医、ハイパーサーミアや放射線治療をしている、

私のハイパーサーミア担当の医師の診察を受けた。



まず、喉のつかえ感について聞いた。


大学病院で撮ったCTでは、頚部リンパ節には腫大は無いらしい、と聞いたが、

11月3日ごろから喉のつかえ感が続くから耳鼻科にかかろうかと思っている、と言うと、

頚部リンパ節付近を少し触って、

「何とも無いようだけれども、一応耳鼻科に紹介しておきますね。

縦隔リンパ節に転移して反回神経麻痺、ということも否定しておきたいですから。」という説明だった。


次に、昨日私が大学病院であったことを話した。


CTの結果、リンパ節転移の方は縮小しているが、主病変のサイズは変わらない、と言われた。
今後の治療として、3クール目までと同じ化学療法の継続と、減量した化学療法と放射線療法の併用

の2択を提示されて、私としては化学療法を繰り返しても、今後腫瘍が縮小する確率は低いような気がして、
とりあえず後者を選択してきた。

そして、放射線治療は、まず全骨盤照射、可能ならばRALSを併用、後から傍大動脈リンパ節のところにもあてる、という計画、と報告した。


すると、それに対するハイパーサーミアの医師の返事はこうだ。


私でも後者を選びます。というか、その2択を提示する方がおかしい。
どう考えても後者の方が良いに決まっている。
もう、同じ抗癌剤を3クールやって、腫瘍のサイズが変わらないのなら、

これ以上続けてもおそらく変わらないでしょう。
そもそも、抗癌剤だけでは縮小したように見えても、せいぜい2、3ヶ月でまた腫瘍が大きくなってしまいます。

放射線治療は外せません。
放射線治療は、傍大動脈リンパ節のところにも、いっぺんに当てたら良いんですが、

骨髄抑制がくるから分けて当てたほうが良いでしょう。


それに、骨盤部の照射だけでも結構しんどいもんですよ。

それが、私らエントツを立てる、言いますけれども、傍大動脈リンパ節のところまで照射範囲を広げたら、

もっとしんどくなります。化学療法も併用するんですから、しんどいと思います。

それから、主病変が縮小したとしても、よほど半分くらいにでもならないと、

画像上サイズが変化したのは分からない。

少々の縮小であれば、計測誤差の方が大きくて、測定自体に意味がない。

先に、抗癌剤をやってから次に放射線を当てた場合、化学療法をやらないで放射線を当てた場合と比べて、

画像上腫瘍のサイズが小さくなりづらいことが多いです。

それは、サイズが変わっていない、とは言っても、リンパ節は縮小していることだし、

多少は効いているから線維化が起こっています。fiblosisです。

だからサイズは縮小しにくくなります。


でも、画像上少し残ったとしても、線維化しているので、NCということでいいと思います。

(※NC:No change 腫瘍サイズ変化なしの意)

それから、あなたは未婚でしょう。オボイドが入らないかもしれません。
(※オボイド:RALSのときに使用するアプリケータで子宮口から子宮内に挿入するもの。

治療の時、このアプリケータの中にイリジウム小線源が入って、治療が終了すると線源は装置に戻っていく。)

入らない可能性があるなら、初めから外照射だけでいくと決めて、IMRTを組み込んでやった方が良い。
(※IMRT:強度変調放射線治療…いろいろな方向から放射線を照射し、かつ照射エネルギーを変えながら当てることで、通常腫瘍は球体ではなくいびつな形だが、そんな腫瘍に放射線の当たる量を絞り、周囲の正常組織へのダメージを極力減らすあて方こと。)

私が居れば、私が治療計画立てるんですけれど、あなた放射線技師だから自分で言えるでしょう。

治療の前に、放射線科の診察が必ずありますから、そこで自分で言いなさい。私の名前を出して良いから。


・・・とりあえず、自分の選択が間違っていないことが分かって良かった。



もう一つ質問した。

九州の大学病院で、温熱化学放射線療法を受けようか迷っていて、

とりあえず今度話だけでも聞きに行こうと思っている。


それに対する返事は、こうだ。

自分が温熱やっといて言うのも何なんですけれど、あなたの場合は、まず放射線治療に専念した方が良い。

温熱治療の宣伝文句は忘れてください。

そういう治療に走るのは、今度の治療が終わってからでも良いです。
そんな、遠くへ行かんでもよろしい。

そりゃ、温熱治療は、やらんよりやった方が良いですが、今は放射線治療に専念すべきです。


・・・えらくハッキリ言い切った。



診察の最後に、
「頑張ってよ! また、気になることが有ったらいつでも相談にいらっしゃい。」と言ってもらった。

頑張ってよ、と言ってもらえるうちは、まだ道がある、と思える。
本当に元気づけられた。



しかし、私が九州に行っても、大学病院で化学放射線療法を受けても、どちらにしても、

ハイパーサーミアを受けている病院には通えない。


利害関係のない、全くの第三者から、セカンドオピニオンを聞けた。
本来なら、セカンドオピニオン用の紹介状を持って受診して、自費で診察を受ける、ということになって然るべきなのに、通常の保険診療として処理された。



この後、すぐに耳鼻科に診察を受けに行って、

「喉頭まで見ましたが、特に何もありません。甲状腺の腫れもありません。薬は特に出すつもりはありません。」と言われて、安心した。


喉のつかえ感は完全に無くなったわけではないが、5日前と比較すると軽減してきているし、

もう少し様子を見て自然に消失するのを待っても良い、と思った。


さらに、ハイパーサーミアを受けて終了。

今日は900Wまで上げられた時間が、前回よりは長かった様子。

腰に痛みはあったが、また、すぐにインターバルを少しだけおいて、腰痛は改善し治療が最後まで行えた。


夜には叔母の家で、ビワ温灸と楽健を受けた。


九州の大学病院を受診することについて、母は、

「ちょっと顔を見て、元気づけてあげたい、励ましてあげたいと思っても、九州だとそういう訳にはいかないよ。」

と言って、あまり気が進まない様子。



しかし、こうなると、迷う。

紹介状は持っている。話だけでも聞きに九州の病院に行ってみたい、という気持ちと、

どうせ地元で治療を受けるつもりなら、行っても迷う材料が増えるだけなので、

最初から行かなくても良いのではないか、という気持ちと、葛藤している。


九州の病院で話を聞いて、やっぱり地元で治療を受けるのが良いと、心を決めて治療を受けることが出来れば一番良いのだが、とも思う。