15本目(3月16日鑑賞)


鬼、鹿、姫の次はなんだ?
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偉大なる、しゅららぼん


監督:水落豊

脚本:ひじきみつ彦

原作:万城目学

出演:岡田将生/濱田岳/渡辺大/深田恭子/貫地谷しほり/笹野高史/佐野史郎/村上弘明/髙田延彦/田口浩正/大野いと/柏木ひなた/小柳友/津川雅彦


日本最大の湖・琵琶湖畔の城に住む日出家は、遠い昔より人の心を操る不思議な力を持つ一族。同じく琵琶湖畔に住む棗一族もまた、人の肉体を操る力を持ち、両家は絶えず争いを繰り返していた。

日出家の次期当主淡十郎(濱田岳)と同じ歳の従兄弟涼介(岡田将生)も、その力の持ち主。15歳になり、力の修行のために城に移り、淡十郎と同じ石走高校に通うことになる。同じクラスには、棗家の次期当主広海(渡辺大)もいて、事あるごとに淡十郎と対立する。

ある日、石走高校の校長速水(村上弘明)が日出家を訪れ、城を明け渡せと言い出し、日出家、棗家、両方の力を使い、現当主淡九郎(佐野史郎)を「止め」てしまう。

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オーダーメイドの赤い制服(笑)


オープニングで松平さんのナレーション。歴史を語っていただいたら右に出るものなし。つかみはOK。

京都の町で鬼合戦。奈良では鹿とトーク。大阪ではあの有名人のご子孫登場。万城目氏の次のターゲットは、日本一でっかい湖琵琶湖の神秘。比叡山を挟んで京の都はごく至近。源平時代から、この地を制圧することは、京への交通確保のために極めて重要。その地を巡っての旧家の争い、いかにもな設定。そこに怪しげな術を絡めるのが万城目流。「変な音が聴こえる」描写は笑える。


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涼介の特訓は続く。


プリンセス・トヨトミ」に続く万城目作品登場の岡田君。岳ちゃんとの凸凹キャラとしての起用か。彼のコメディは、正直ちょっと苦手。

その岳ちゃん。実はhiroのツボ。ミスター伊坂作品、万城目作品にも「鴨川ホルモー」出演。そういえばちょんまげしてた。殿みたいに。今作の殿ぶりはさすが。大河出演を機に、お茶の間で観る機会も増えそうだけど、銀幕サイドの人でいてほしい一人。

あんなにしゃべる渡辺大は初めて観た。主演作「ラストゲーム 最後の早慶戦」よりも、セリフが多いのではないか。朝ドラ主演の妹に負けてらんないもんね。


この3人、15歳に見えないのはご愛嬌、っつうことで。


しほりちゃんと深キョンの紅二点。活かしきれてなかった印象。摩訶不思議ファンタジーには、むしろあってる二人だと思うんだけど。深キョンの「フルボッコ」しか、笑えるところがなかった。

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日出家のピンチに一族最強の女が立ち上がる。


独特の世界観。面白いけど、どうしても他作と比べちゃう。

鬼合戦に負けると精神を病む、大鯰が大地震を起こす…今作では、琵琶湖から去れと。実は日出・棗の両家、琵琶湖を離れると力が使えない。元々有効に使われていなかった力だけに、危機感が薄いのかも。

ドラマ含めて4作目の万城目ワールド。やっぱり「鴨川ホルモー」を超えるのは至難の業か。

「鴨川…」といい「アヒルと鴨の…」といい、なぜだろう、「鴨」はいい。



hiroでした。



脚本5 映像6 音響6 配役7 他(ロケーション)7

31/50