18本目(4月16日鑑賞)


嬉しい、楽しい、大好き!…な一本。

観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-sr1


シュガー・ラッシュ


監督・ストーリー:リッチ・ムーア
製作総指揮:ジョン・ラセター

製作:クラーク・スペンサー

ストーリー・脚本:フィル・ジョンストン

ストーリー:ジム・リードン

脚本:ジェニファー・リー

音楽:ヘンリー・ジャックマン

アート・ディレクター:マイク・ガブリエル

ヴィジュアル・ディベロップメント:コーリー・ロフティス

アニメーション・スーパーバイザー:レナート・ドス・アンジョス

共同アート・ディレクター:イアン・グッディング

VC:ジョン・C・ライリー/サラ・シルヴァーマン/ジャック・マクブレイヤー/ジェーン・リンチ/アラン・テュディック

日本語VC:山寺宏一/諸星すみれ/花輪英司/田村聖子/多田野曜平


アーケイド・ゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役ラルフ(ジョン・C・ライリー/山寺宏一)は、誰からも愛されず、感謝されず、ヒーローの象徴であるメダルをもらうこともない毎日を、鬱屈した気持ちで過ごしている。

戦闘ゲーム「ヒーローズ・デューティー」にいけばメダルがもらえると聞いたラルフは、ターミナルを通じてつながっている「ヒーローズ・デューティー」に侵入してメダルをゲットするが、脱出機のトラブルで女子向けレースゲームの「シュガー・ラッシュ」に不時着。

ラルフからメダルを奪った少女ヴァネロペ(サラ・シルヴァーマン/諸星すみれ)と交流するうちに、友情が芽生え、不完全プログラムの彼女のレース出場に手を貸すことに。

そのころ、ラルフと一緒に「ヒーローズ・デューティー」から「シュガー・ラッシュ」に迷い込んだ人工生命体サイバグを追ってきた女性兵士カルホーン軍曹(ジェーン・リンチ/田村聖子)と、「フィックス・イット・フェリックス」からラルフを連れ帰るために来たフェリックス(ジャック・マクブレイヤー/花輪英司)もまた、「シュガー・ラッシュ」のなかをさまよっていた。
観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-sr2

「フィックス・イット・フェリックス」の画面。

なんか懐かしい感じ~。


これは鉄板だろと、観たくてしょうがなかったのに、なっかなか時間が取れず、なかば無理矢理時間を作って観に行った。結論…観てよかった!

実はゲームはあまり詳しくはない。はっきりわかったのはクッパだけ。あとは、なんとなくソニックだな、パックマンだな、あれはストリート・ファイターかな、って程度。この映画、その手の知識は、あればあったで邪魔にはなりませんが、なくても十分楽しめる。

それは、ベースが友情の物語だから。「トイ・ストーリー」よりも「モンスターズ・インク」に近いかも。ゲーム世界の構造なんかは「TORON」かな。アーケイドゲームのディスプレイの向こう側にある、ゲームの世界。これは「TORON」と同じ。思えば「TORON」もディズニーだ。これにケーブルによっていろんなゲームとつながっている、という概念が付加され、他ゲームのキャラとの交流というエレメントが生まれる。

キャラの画像も、登場するゲームにより、タッチも、画質も、動きも違う凝りよう。

そのほか、ゲームキャラを「仕事」としてとらえ、彼らが集うBARがあり、同じ悩みを抱えた者が集まる「●●の会」もある。お酒を飲んだり、悩みを打ち明けたり、ゲームキャラもいろいろと大変そうなお仕事である。

観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-sr3

「悪役の会」で悩みを明かすラルフ。


軸になるのはラルフとヴァネロペの交流。悪役としてみんなから嫌われるラルフ。一方不完全プログラムとしてみんなにいじめられるヴァネロペ。二人に共通しているのは、自分は必要とされていない存在だということ。実にリアル。アニメの世界、ゲームの世界の出来事だけど、リアルな世界の日常で起きていること…なのだ。学校だけじゃない、職場や、ご近所、もしかしたら家庭内でも起きているかもしれない。

結果、ラルフは自分が悪役である意味を見つけ出す。そんな自分に自信が持てた時に周囲の者たちも、彼に辛く当っていたことが間違いだったと気付く。

ヴァネロペはどうか。不完全プログラムであることに意味はあるのか。完全なプログラムとなってハッピーエンドにつながるのか。…実はこっちの方はそうはいかない。彼女の存在にちょっとした秘密が隠されている。さすがはディズニー。この秘密は劇場で。(笑)

この世界に不要な存在なんかいない。そう。だからhiroも頑張ろう。(笑)
観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-sr4

お互いの共通点にビビッときた?


マリオにソニックにストファイ。日本発のゲーム文化に他ならない。そして、シュガー・ラッシュの少女レーサーたちの造形も原宿ガールが原点。さらに、それを表現しているのがアニメーション。アメリカ発のディズニー・アニメなのに、どこ切ってもジャパニーズ・カルチャーばかり。とどめはエンディングのAKBじゃ。(笑)

んなもんで日本語吹き替え全然OK。山ちゃんのグッジョブはもちろん、ヴァネロぺの諸星すみれは驚愕。天才っぷりをほめたたえようとしたが、ブロ友さんにさきにほめちぎられているので、ここでは控えめに。

ああ。「ジャックと天空の巨人 」で不評だった芸人吹き替えキャスト。実はこの作品も少女レーサー役で友近、森三中、ハリセンボンが出演。ところがこれが目立ってない。演出上はもちろん、宣伝までもが控えめ。そうそう、こういう使い方ならよかったのに。でも、友近はうまかったね。
観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-sr5

少女レーサーたちの造形は原宿ガール!


ジャパニーズ・カルチャーついでに、パンフからネタを少々。この映画のスタッフに多くの日本人クリエイターが参加してます。実に嬉しい!

洋画のエンドテロップって凄いたくさんの人の名前が出るじゃないですか。一度でもいいから、あの中に自分の名前を入れたいな~、なんて映画との接点の薄い職業をしていながら思ってしまうわけですが、hiroって変ですか?(笑)…そのうち原作者として…な~んてバカな夢をみてみたりする。
さて、そんな羨ましい人々、パンフで紹介されている日本人クリエイターを、パンフを買っていない人のためにご紹介しちゃいます。

マット・スズキ…アニマティック/レイアウト…東京都出身。「魔法にかけられて」「塔の上のラプンツェル 」など。

ヒロキ・イトカズ…モデラー…沖縄県出身。「マーズ・アタック」「塔の上のラプンツェル

ミユキ・カンノ・ロング…東京都出身。「プリンセスと魔法のキス」「塔の上のラプンツェル

カオリ・ドイ…ライター…広島県出身。「宇宙人ポール」「ハリー・ポッターシリーズ」

念のために言っておきます。彼らは決して運がいいわけじゃないですよ。やりたいことがあって、やることやって、今がある。「あたし(ボク)には関係ない」なんてことはありませんよ。


夢は見ないと始まらない。




hiroでした。