59本目自己最多更新 (12月20日鑑賞)
爽やかな感動。
コメディ映画だと思って行くとちょっと違うよ。
砂漠でサーモン・フィッシング
水産学者のジョーンズ(ユアン・マクレガー)の元にイエメンの釣り好きな富豪の資産を管理しているというハリエット(エミリー・ブラント)からのメールが届く。
「イエメンの砂漠地に川をひいて鮭を放流してほしい」
ジョーンズは、その荒唐無稽な依頼に呆れるが、首相広報担当官のパトリシア(クリスティン・スコット・トーマス)から圧力をかけられた上司サグデン(コンリース・ヒル)の命令により打ち合わせに向かう。
「こーして、こーして、こーすればいいわけよ」
できっこないプランをプレゼンするジョーンズ。
J「ダムがないと無理です」
H「ダムならもうできてるわ」
J「水が冷たくないと」
H「夜は冷たいわ」
J「中国のダムの開発者の意見を」
H「わかった、呼ぶわ」
J「●●●●万ポンドいるよ」
H「わかりました」
J「最低で、だよ」
H「わかりました。理論的には可能なのですね?」
J「…は、はい」
ということでプロジェクトが始動してしまいます。
実現不可能と思われたプロジェクトを
ひとつひとつ具現化していくハリエット。
困り果てていたジョーンズですが、依頼者の資産家シャイフ(アマール・ワケド)と対面し、話し、共に鮭釣りに興じるうちに、彼の目的が単なる「鮭釣り」ではないことを知ります。
ようやくモチベーションを得たジョーンズでしたが、恋人が中東の戦地で行方不明になったことを知ったハリエットが仕事に出てこなくなり、プロジェクトは暗礁に乗り上げます。
妻との間に微妙なずれを感じていたジョーンズは、ハリエットを元気づけようとしているうちに、自分の中でハリエットの存在が徐々に大きくなっていることに気づきます。
「ワターシのホントの狙いはデスネ…」
「その前に着替えませんか?」
大変なことを押しつけられてさあ大変…みたいなコメディ風の予告編でしたよね、たしか。
なんとな~くですが、予告編をみたhiroは、「違うのでは?」と直感しちゃいました。
けっこう頻繁に、違う予告編、ずれてるタイトルってありますよね。これもその類かと。
当たりでした~。
コメディ要素はあります。
冒頭の入力文字が画面に入ってくるくだり、監督、「電車男」または「モテキ」観ませんでしたか?
それとSNSのサイトを模した首相とパトリシアの会話。これもど~こかでみたかな。
あと、絶対的コメディ・キャラとして登場したパトリシア。
クリスティンさん、「イングリッシュ・ペイシェント」の女優さんなんですね。
ってことは実力派? 観た…はずなのに…覚えてない。すいません。
当たり前でしょ。
アタシを誰だと思ってるの?
こうしたコメディ要素を交えながら、核になる本筋の部分はちゃんと作ってます。
ジョーンズは最初この依頼を、そんなん無理に決まってんじゃん!、とはねのけます。
ハリエットの「理論的には可能なのね」の言葉がすべてですね。
最初から無理だって諦めていたら、何もできっこないですよね。
信じていても実現はできないかもしれません。
でも、信じていないと実現しません。
劇中シャイフはそれが「信心」だと語ります。
相変わらずメジャーでない作品に積極的に顔を出し続けるユアンに好感。ただし、メラニー・ロランと浮名を流したことは許せんぞ。
エミリー・ブラントは「プラダを着た悪魔」?…ですか。観たけど覚えてないなぁ。「アジャストメント」? おお、そうでしたか。あの彼女ですか。間もなく公開の「LOOPER」にも出演。観る機会増えそうですね。
クリスティンさんはさっき紹介済み。
掘りだしはシャイフを演じたアマール・ワケド。イケメンですよ。
コメディでコーティングされた感動作。
これは好きな作品ですね。
この映画で感動できる人は、きっと信じることができる人なんじゃないかと思いますよ。
信じることができる人は、必ず何かをなし遂げられます。
hiroでした。