41本目(9月7日鑑賞)


観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-ケンシン1


るろうに剣心


るろうに剣心を観たでござる。拙者、原作は1コマすら読んだことはないでござる。そのため何の先入観もなく拝見できたのでござる。であるからして、原作コミックのファンである方にとっては一言も二言も言いたいことがある部分でも軽くスル―していたりするので、ご承知おきいただきたい。


観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-ケンシン2

優しげな流浪人・剣心と出会う薫


明治11年・東京。維新の巨人・西郷隆盛を擁した鹿児島県士族が立ち上がった西南戦争を終えた日本は、戦のない平穏な日々を送っていた。ところが、首都東京では「人斬り抜刀斉」による殺害事件が相次いでいた。人々を震撼させたのは、その抜刀斉、維新後ほどなく姿を消し、すっかり歴史の表舞台から去っていた伝説の人斬りだったからである。

抜刀斉に自分の流派を語られ憤慨していた町道場の跡取り・薫(武井咲)は、偶然出会った剣心と名乗る流浪人(佐藤健)が本物の抜刀斉と知る。そんな折り、道場に逃げ込んできた恵(蒼井優)をかくまったことで、有力者・観柳(香川照之)の陰謀に巻き込まれる。



観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-ケンシン3
流浪人・剣心の正体は…


NHK大河ドラマ「龍馬伝」のスタッフが集結。主役の佐藤健はじめ、蒼井優、香川照之、青木崇高ら同ドラマの出演キャストがここでも共演しているのでござる。全体のイメージも、なるほど、青味がかった映像は「龍馬伝」と同じスタイルでござる。音楽担当も佐藤直樹と、「龍馬伝」と同じというのも拍車をかけているようにお見受けいたした。相違点としては、殺陣は大スクリーンで楽しめる迫力へと格段にグレードアップしているでござる。



観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-ケンシン4
鬼気迫る演技とメイクの吉川


圧巻だったのが偽の抜刀斉・鵜堂を演じた吉川晃司。ぐんぐんと芝居の幅を広げている吉川が、剣心の中の抜刀斉の血を目覚めさせる敵役を熱演しているのでござる。黒目のメイクはそれだけでPG12でござるよ。



観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-ケンシン6
ライバル斉藤一は実在の人物。


執拗に人斬り抜刀斉を追う元新撰組・斉藤一には江口洋介。この斉藤、実在の人物で、新撰組の生き残りとして維新後は新政府の警察官として名を変え、長命した人でござる。



観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-ケンシン5
青木崇高、今回はイイもん役。


以前、「一命」で、とてつもなく嫌な役を演じていた青木君。今回は、最初、剣心を利用して出世を目論むが、一度戦い、剣心の生き方に共鳴し、クライマックスでは共に闘うイイもんの役どころでござる。元来可愛さのある顔立ちをしているだけに、豪快かつ爽やかなキャラクターでござった。


さて、そもそも、原作には触れたことがない拙者が、何故この映画を観ようと思い立ったか。元来大河の「龍馬伝」のファンではあったのでござるが、一番の理由は佐藤健のファンだったからでござる。「仮面ライダー電王」をご存じでござるか? そう、健君の出世作でござる。この中で、自分の中に憑依する複数の人格を演じ分けるという離れ業を、子供向け番組で見事やってのけたのでござる。「この子は注目」と思っていたら、徐々にドラマでの露出が増え始め、「ルーキーズ」の岡田役で再ブレイク、さらには「龍馬伝」での人斬り以蔵役で幅広い人気を得たのでござる。剣心の優男っぷりと抜刀斉の狂気…この入れ替わりが、まさに仮面ライダー電王を観る思いがしたのでござる。この役者、単なるイケメンとなめてかかると、痛い目にあうでござるよ。


観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-たける
仮面ライダー電王当時の健君。

最初から大器の片鱗が見え隠れしてました。



冒頭で書いたとおり、何の先入観も持たずに観たこの作品。ストーリーは単調で掘りが浅いかもしれないが、時代背景が複雑なだけに、このくらいすっきりしていたほうがよかったのであろう。その他、映像、音響、音楽、キャスティングについては文句なし。ワイヤーの粗さが目に付いたのが2箇所ほどあったくらいか。これに加え健君の演技力が十分に多能できる一本だと思っているのでござる。クライマックス、鵜堂の執拗な挑発によって一瞬目覚める抜刀斉。ここの切り替えが鳥肌ものでござる。


hiroでござった。
今日のキャラ変だな(笑)