おもちゃが詰まった段ボール箱をガッとひっくり返し、ミニカーやらソフビ人形やらがそこいらに散らばった。…そんな映画です。
ストーリーって、あえているんだろうか。一応。
異世界からロキ(トム・ヒドルストン)という若造(ソーの弟)が地球を支配するためにやってくる。地球を侵略から守るためニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)のもとに集結するヒーローたち。アイアンマン(ロバート・ダウニーJr)、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)、ソー(クリス・ヘムズワース)、ハルク(マーク・ラファロ)、ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)、ホーク・アイ(ジェレミー・レナー)。互いにぶつかり合う彼らにチームプレーなどなく、異世界から続々と地球に侵入する敵軍との戦いはこう着状態に。彼らがひとつになるには「きっかけ」が必要だった。
予習はしとくに越したことはありません。彼らの登場秘話的な説明はほとんど割愛。ロキがソーの弟ということも「弟だ!」の一言。アイアンマンことトニー・スタークの彼らとのかかわり、キャプテン・アメリカとハルクのかかわりなども思い切り割愛。「これだけ有名なヒーローだから知ってて当然でしょ」的な力技が垣間見られる。なので、初見の人は訳がわからないまま人類滅亡の危機に巻き込まれてしまいます。
未見の方のためにサクッと紹介しときます。
アイアンマン=トニー・スターク
心臓に代わるエネルギーを手に入れ(名前は忘れた)、瀕死の肉体に埋め込むことで生きながらえた億万長者。自ら開発したパワードスーツを駆使して、欲にまみれた組織と戦う。彼の父が推し進めた超人ソルジャー計画によって生まれたのがキャプテン・アメリカである。
第二次大戦中、超人ソルジャー計画によってひ弱な青年が脅威の肉体を手に入れる。スティーブが選ばれたのは正義感と愛国心。その性格付けが本作でもよくいかされている。「キャプテン・アメリカ ファースト・アベンジャー」のラストで凍結していた彼が発見され現代によみがえるという設定。
人間ではない。雷神。その傍若無人な振る舞いで神失格の烙印を押されて地球に追放。ところが弟ロキの裏切りを知り、異世界の危機を救い、父の跡を継いで新しい王となる。「マイティ・ソー」は今作のストーリーのベースとなっているので、もっとも重要度が高い作品。
科学者。超人ソルジャー計画において被ばくしたため、怒りを感じるとモンスターに変身してしまう。ヒーローたちの中で最も悲壮感の漂うキャラ。だが、しかし、今作においてハルク、大活躍である。彼なくして地球は救えなかったと言って過言ではない。
ブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフ
紅一点。ロシア人のスパイ。「アイアンマン2」でサポートキャラとして登場。この夏、「ダークナイト ライジング」のキャットウーマン(アン・ハサウェイ)とのセクシー&タフ美女ツートップである。ただし、彼女は凄い人間なだけであり、超人ではない。悪魔の実の能力者と互角に戦うナミのような存在である。
ホークアイ=クリント・バートン
スイマセン。写真なし。組織のエージェント。百発百中の弓の名手。最初、ロキの魔法によって敵方に組するが、中盤救出され味方に。ジェレミー・レナーがやっていることもあり、「MI4」のキャラとかぶってた気がした。
ざっとこんな感じ。ノリとしてはウルトラ兄弟大集結とか歴代ライダー大戦争みたいな感じ。ストーリーも特にひねりもなく単純明快。余計なことを考えずに楽しんでいい作品です。
トニー・スタークの相棒ポッツ(グウィネス・バルトロー)との甘いシーンも用意されていて、シリーズ・ファンにもサービス満点。
エンドロール後のサービス・カットも嬉しかったです。みんなの疲れ切った表情がまた…。だから、劇場が明るくなるまで、席を立っちゃだめですよ。
あ、そうそう。「日本よ、これが映画だ」というコピー。あれは言い過ぎ。ちょっとムッとした。
hiroでした。