僕が感じる、日本とドイツの違い。

その一つに、

”選手とサポーターの関係性の違い”

があります。


日本では、

応援する側と、応援してもらってる側。

その関係性が強い気がします。

互いに尊重しあい、互いを大切に思っていて、間違いなく素晴らしい関係です。


対してドイツでは、少し違います。

言葉にするのは難しいけど、日本に比べてオープンで、自由で、対等です。


サポーターに不満があれば、選手は試合後、挨拶にすら行きません。

サポーターが、応援を放棄することもあります。

試合後に挨拶に行った時に、喧嘩というか、激しい言い合いになることも珍しくありません。


ドイツに来たばかりの頃は、日本と違って互いに敬意を払っていないのかなと感じました。


でも、今は少し違った感覚です。


思いや感情を、率直にぶつけ合ったり、仲違いできるのは、

何があっても離れず、同じ方向を見据えてくれる仲間だという前提があるから。

3年間ドイツでプレーしてきて、そんな目に見えない繋がりを感じるようになりました。

その信頼や期待があるから、怒りや苛立ちが生まれるし、それを思い切りぶつけ合える。

そう考えると、一つの関係性として、これも素晴らしいものです。


この関係性の違いから、僕らが学ぶべきものもあるのかなと思います。


応援する側と、応援してもらってる側。

芸能人とファンは、そういう関係性かもしれません。


でも、サッカーは違うと思います。

サポーターもチームの当事者で、共に強いチームを築き上げていく上で担う部分が異なるだけ。

というのは、サポーターに対して多くを求め過ぎでしょうか?

僕はそうは思いません。

立場は違えど、想いは変わらないものがある。

だから、選手同士の関係性と同じで、互いに敬意を欠いてはいけないけど、馴れ合いでもいけない。


感謝や敬意が根底にあるのは大前提として、

もっとこうしてくれって、

選手がサポーターに、サポーターが選手に要求できる関係性であれたらと思います。


その関係性を築くことが出来たら、それ自体がクラブにとって一つの財産になる。

その関係性を築く為に必要な、

サポーターの確固たるチーム愛という土台は、

日本でもほとんどの地域やチームで、出来上がりつつあると思います。



ドイツに来てからずっと感じていた、選手とサポーターの関係性の違いについて、

自分なりに整理が出来たので、書いてみました。

もちろんドイツと日本では国民性も異なるし、

日本人には日本人なりのサッカー界やクラブの発展のさせ方があると思います。

ただ僕自身は、ドイツでの経験を通して、

サポーターとは、時に要求し合える対等な関係性を作っていきたい。

日本にいた時とは少し考え方が変わって、今はそう強く思うようになりました。