行きつく先はどこなんだ? | Chabinのひとりごと

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日本が戦争をしていない状態が70年続きました。今日も平和です。

ポエジーのミズノさんのブログ(*1)を読んでいて、医師で脳性まひがある熊谷晋一郎さんの「自立は、依存先を増やすこと」(*2)という言葉を思い出しました。


テレビでも、ネットでも、まちでも、会話でも、安保法制の議論が続いています。今の政府の説明だけで安保法制が通ることはものすごく不安です。その不安の先にあるものは、今こうして日々何の危険もなく生活していることが、できなくなるのではないかというものです。

そうした議論や先の戦争がどんなものであったかを注視していく必要があると思い、ここ数ヶ月自分なりに行動してきたつもりです。そういう行動続けていった結果、楽しいことを仕掛けようとする思いなどを忘れているなと気がついた時がありました。

体の可動域が徐々に狭まるALSという障害をもつ広告マンのヒロさん。ヒロさんの可動域は、目のまばたきだけだそうです。その目のまばたきでさえ動かなくなると、誰とも意思疎通できなくなる完全な閉じ込め状態(TLS)になるかもしれないと言われています(*3)

30年間障害者として生きてきて、障害者自身が「依存先を増やしていく」ことがどれだけ険しいことなのかということをよく知っているつもりです。発話ができない人・移動に困難がある人・視覚に障害を持つ人・聴覚に障害を持つ人・・・・あげたらきりがありません。それらの一部の人が依存先を増やせばいいのではなく、何らかの生きづらさを持つ全員が「依存先を増やしていける」世の中になるべきなんだと思います。

限られたケアの末の障害者施設や病院での利用者・患者への暴行事件が、たまに報道されます。報道されるたびに自分の心の奥でうずくものがあります。

いろんなことを考えると、◯◯がもし××になると△△になるという△△が自分の子どものころより過酷になっているなと。

じゃあ、ここまで書いたことに何か妙案はあるのかと聞かれると、うーん。としか答えられません。でも、これからもいろんなことを知っていきたいと思うのです。考え続けて行く姿勢を失いたくないのです。考えることをやめれば、生きやすいとはいえない今が生きにくくなるかもしれない。それも怖いですし、なにより毎日生きつづけける意味がわからなくなると思うのです。

自分がしていることで誰かが少しでも喜んでくれたらとてもうれしくありませんか。

断定はセンスがない。断定せず、可能性を面白がれる人がセンスある人って思う。(2015年8月3日の記事) (*1)

インタビュー 自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと 『TOKYO人権』 第56号(2012年11月27日発行)(*2)

ブレイクスルー File.28 広告プランナー・ヒロ 難病ALSとの闘い“希望の力”(NHK Eテレ ハートネットTV プレークスルー 2015年4月27日放映)(*3)