オープン・ソースという 「概念」 の可能性 | ドリームブログ DreamBlog

オープン・ソースという 「概念」 の可能性


記事、興味無ければ読み飛ばしてー(ナガイ)
時間、勿体ないからねぇ(^^;)









昨日、久々に
「 ハッ 」 とさせられる記事が。。。




06年 3月8日 日経新聞 ベンチャー面
「 iチューンズ への挑戦状


ネットを通じて「ソングバード」 という
音楽再生ソフトの無償配布が始まった。
配布者は、サンフランシスコにある
パイオニアズ・オブ・ジ・イネビタブル。
CEOは、ロブ・ロード氏。

ソングバードは「オープンソース」にて
開発が進められる。設計情報を開示し、
世界の開発者がボランティアで改良を
重ねていく。不完全ソフトの配布は、
目指すソフトの方向性を示し、開発者の
参加意欲を掻き立てる刺激剤。
始めの1週間で推定10万人が
ダウンロードし、パイオニアズには
ソフトへの提案が 5.6件/日 届く。


手本とするのは、無償ブラウザである
「FireFox」。世界シェアは現在10%程。
インターネット・エクスプローラ(IE)が
ほぼ独占した市場に食い込んできた。

ソングバードにとっての「IE」とは何か。
「iチューンズ に決まっている。」 との回答が。
Apple は ITMS にて音楽配信市場の
8割シェアを握るが、対応 Player は
iPod のみ。消費者は Apple が作った
このオリに閉じ込められている。
このオリの急所と見るのが、iチューンズ。
ソングバードは大勢の開発者の知恵を集め、
様々な配信サービス・機器への対応を目指す。


                上記、本文より抜粋



これは、とても興味深い。。
この取り組み、今後も注目しておきたい。
果たして、ムーブメントを起こせるのか。。。

「 オープン ・ ソース という概念」
この応用の大きな可能性を感じた、取り組み。

アップルの誇る、強力な牙城。
これを、ベンチャーが切り崩しにかかる。
その手法に オープン・ソース化を取り入れる。
個人的に、、、かなり、惹かれた。。









現在の私の会社では、
開発陣は Windows ではなく、
PC-UNIX をベースとする。

オープン・ソース といえば
やはり何より浮かぶのは、
OS 市場 においての
PC-UNIX系 、特に 「 Linux 」。

OS 市場、といえば当然 Windows 。
コンシューマ市場では言うまでもなく、
サーバ市場でも強大な力を誇っている。

しかし、そこに Linux が少しずつ
穴を空け始めた。 サーバ市場では
元々UNIX の健在があるが、
コンシューマ市場でも少しずつ、
そのシェアを伸ばしている。
(リ●ドウズは、全然使えなかったが(爆 )







オープン ・ ソース の、強み。
その中でも個人的に感じる、
大きな2つの点。

■ 自由度・柔軟性
   Windows は、良くも悪くもブラックボックス。
   各機器は、MS の仕様に従わざるを得ない。
   その分、各システムの開発・使用も
   「縛り」 が出来てしまうのは、事実。。

   オープン・ソース となると、
   各開発者がそのソースを把握し、精査する。
   また、それをベースとして新たなプロダクトが可能。
   ある意味、「世界中に開発者が存在する」 。

   世界中の開発者が、そのニーズを反映できる。
   「エンド」の立場から、「メーカー」 と成り得る。
   その分、様々な発案・可能性が見い出され、
   またセキュリティポリシーの高さも生まれる。   



■ 様々な低コストの実現
   無償で公開となる為、コストパフォーマンスにも
   大きな可能性が生まれる。ライセンス製品は、
   カスタマに渡る過程でそのライセンス料が
   コスト増大の一翼となる。

   しかし、オープン・ソースにはその概念は無い。
   開示義務はあるが、コストに関してはこれもまた
   自由度が効く。 思惑により、低コスト化が実現できる。





Windows から 市場を切り取る、
オープン・ソース OS。
その特性から生まれる、可能性。
セキュリティポリシーも高く、低コスト。
(PC-UNIX は技術者の人件費が高く
 結局 コストが高くなるてな話も多いが(爆 )


ブラウザ市場でも、そう。
私は、FireFox ユーザ。
IE は、、、もう当分使ってないなぁ。(笑)
タブブラウザという強みもあるが、
セキュリティ面でも、IE は、、弱いと。。
一応セキュリティにも携わるので、
会社では IE ・ Outlook (Express) は
推奨されず。メーラーは Thunderbird。







ただ、考えてみれば、、、
オープン・ソース化 の波は、
他のジャンルでは、あまり聞こえない。
それこそ、生まれても良かったよな・・・・
















そこへ、、、この ビジネストライ 。

現在成長株、そして今後こそ本当の
市場獲得競争が激化するであろう、
「音楽配信業界」

現状は、Apple の1人勝ち。
■ 配信業者、
■ 配信システム構築者、
■ ハードウェア製造業者
として、それぞれに
揺るぎ無い地位を築いている。







その、ハブ となる部分。。
音楽を配信するシステム、
まさしく 「ソフトウェア」 部分を注視し、
そこをオープン・ソースソフトとして、リリース。

「ブラックボックス業態」 化している、
Apple の音楽配信業務関連。
そこを、ベンチャーが切り崩す手段・・・

これは、大きな可能性があるんじゃないだろうか・・?










今は未だ、未熟なシステム。
それで良いから。 まずは、リリース。
そして、世界中の技術者達から
改良点・修正点・様々な案が
流れ込んでくる。 

MS・Apple のように強大な企業となり、
自らのサービスとして囲い込み、熟させる。
それが何よりの王道であり、強みある方法。

しかし、
出来上がった 「牙城」 を崩す立場なら、
世界中の開発者達の意見を集約して
その1つの集大成を作り上げる・・・
大きな可能性を・・・・感じる。

そして、技術者の方々はやはり
その熱心かつ飽くなき向上心をお持ちである。
また人間としてのコミュニティ感もあるのかも。
人間としての輪が広がり、皆が集い、
そしてその飽くなき探究心が発揮される。

オープン・ソース が広がる時には、
この辺りの概念が働くのではないだろうか。








また、コスト競争を生む可能性もある。
大企業が自社サービスとして展開するには、
多くの人件費を掛け、大きな設備投資を必要とし、
その分がエンドへ落ちる価格に反映される。

オープン・ソース の開発はボランティアが主。
人件費も、設備投資もミニマムに。
開発者である、という源流を握っておけば、
後は世界中に 「オープン」 な開発環境が。
コストがミニマムなら、提供価格も
ミニマムに抑える事が可能となってくる。

(パイオニアズ はソングバードと連係する
 企業からの手数料、ソングバードを
 プリインストするメーカーからの
 ライセンス料での収益を見込む。)

「コスト」 は、
やはりどうしたって消費ニーズを刺激する。
著作権が絡むと何かと難しそうだが、
ユーザへ最低コストにてサービス提供が
できれば、「牙城」 を崩す大きな要因と成り得る。
崩されない為に、「牙城」 自らが低コスト化に
取り組み、価格競争が起こる可能性もある。
それは、消費者にとっては嬉しい事。
消費者が動けば、発案者には大きなチャンスが、
そして成功が、見えてくる。。













巨大な牙城を崩す為の、挑戦。

オープン・ソースでの開発、というより
オープン・ソースという 「概念」 を持ち込む、
そのニュアンスこそ、強く心を惹かれた・・・。

他にも、あるベンチャーが 「ルータ」 を
オープン・ソース にて展開する狙いの模様。
目指すは、当然・・・・ Cisco。。。
(て、これは現在の業務的にも無視できねぇ(爆 )

また、少し前の日経コミュニケーション誌でも
PBX をオープン・ソース化 したトコがいたな。。。





ボキャブラリ不足で
なかなか想った事を纏め切れずに悔しいが、
この挑戦には、、、惹かれた・・・!



オープン・ソース という概念の、活用。

巨大な Apple の牙城を、
ベンチャーが切り崩せるか?
この企業が音楽配信業界にて、
オープン・ソフトを使っての
パイオニアとなれるのか?
この挑戦の行く末、注目したい。







そしてまた、
個人ビジネスメモ帳に
この言葉、控えておこう・・・。

オープン・ソース 「概念」 による、考案。。。