つづき・・・



糖質の摂取を減らすだけで 

がん細胞の増殖を抑える効果が期待できるのが 


「ケトン食療法です」




◆ [ 糖質を制限すれば高脂肪食でもがんを促進しない ]


 糖質を主食にする場合 脂肪の取り過ぎは 危険です。

 糖質を制限した場合には 高脂肪食は 発がんリスクを高める事はない

 とされています。

 

 また、 がんや 動脈硬化の 原因になるのは

 動物性の [ 飽和脂肪酸 ]  [ 不飽和脂肪酸 ] の多い

 一部の 植物油を 多く 摂取した場合です。


 逆に、 オレイン酸を含む オリーブオイル・ 

 不飽和脂肪酸の エイコサペンタエン酸・ ドコサヘキサエンを含む魚油

 リノレン酸を含む 亜麻仁油(フラックスシ-ドオイル)や

 紫蘇油(エゴマ油)を 多く摂取すると 

 がんも 動脈硬化性疾患も 減らせることが 明らかになってます。



つまり、 糖質の摂取を減らすことと、 がん予防に有効な脂肪を主体に

すれば 脂肪の摂取量を 増やしても

がん細胞の 増殖を 促進することはないと 考えられています。




◆ 絶食と同じ効果があるケトン食療法


  がん細胞に ブドウ糖を与えないという 目的であれば

  断食療法や カロリー制限は 効果がありますが

  

  断食療法ーーー体重が減少し 栄養素が不足する 欠点がある

  カロリー制限ーー体重や 体力を低下させる 欠点がある


  抗がん剤などの 治療を受けているときには

  絶食療法や カロリー制限は 無理かと思います。


  同じような効果があって・・・

  体力も 栄養状態も 悪化させない食事療法は 「ケトン食」です。


  「ケトン体」は ブドウ糖が枯渇した時に

  肝臓で 脂肪酸の分解が 亢進した時にできる 物質です。

 

  正常細胞では、ケトン体を使って エネルギーを産生することが

  出来ますが・・・「がん細胞」は ケトン体を 利用できません。


  食事の糖質を制限して 血糖と インスリンの分泌を低下させれば

  「がん細胞」の 増殖を 抑えることが出来ます。




◆ 中鎖脂肪酸はケトン体の産生効率を高める


  「長鎖脂肪酸」は 腸壁を通り抜けると ゆっくりと消費されます。

  長鎖脂肪酸は エネルギーとして 代謝されにくく

  体脂肪として 蓄積されるので 好ましくないです。



  中鎖脂肪酸は、分子が小さく 消化管から効率的に吸収され

  肝臓に運ばれ 肝細胞のミトコンドリアで すばやく酸化され

  大量の ケトン体を 産生します。


  

  中鎖脂肪酸は、 エネルギーとして燃焼される効率が高く

  体脂肪として 蓄積されにくい!!

  ダイエットや 健康に良い 油として 普及しています。


  手術後などに 医療現場などでも 利用されている

  健康的な 脂肪です。




◆ ケトン食は 安全な 食事療法


  「ケトン食」というのは 体内で 「ケトン体」が 多く 


  されるように 考案された 食事です。


  歴史は古く、 1920年代 米国から 始まりました。


  現在では、 脳神経のエネルギーを改善し

  神経細胞障害・ アルツハイマー病・ パーキンソン病・ 脳卒中

  1型糖尿病・ がん・・・等の 効果が出ています。




◆ ケトン食でがんが縮小する臨床報告が増えている


   がんを移植したネズミに ケトン食を与えたところ

   がんの増殖速度を遅くし、生存期間を延ばす効果が報告されている


   人間でも がん治療の有効性が 確認されたのが 1995年


   進行した小児がん(脳腫瘍)の患者に ケトン食を使って治療し

   全身の栄養状態に 悪影響を及ばさずに 

   がん細胞の 増殖を抑えることが出来たという

   (中鎖脂肪酸60%・ 他の脂肪10%・ 蛋白質20%・ 

   炭水化物10% という ケトン食を 8週間行ったそうです。


   

   浸潤性の 星細胞腫の中でも 悪性度が高い 多形神経膠芽腫は

   人間のがんの中でも、最も予後が悪い腫瘍です。

   手術で完全に 切り取ったとしても 殆どが再発します

   生存期間は 数か月、 月単位と 言われています。


   (抗がん剤治療+放射線治療に ケトン食療法を 併用すると

   劇的な 生存率を維持したそうです。)




* 進行がんに対しても 実験・研究で 有効が確認されてるとのこと。




◆ がんの中鎖脂肪酸 ケトン食 実践


   中鎖脂肪ケトン食の基本は 主食の糖質を 極力減らすこと。

   

   糖質の1日の摂取量は 40g以下を目標。

 

   1回の食事につき 糖質が 20gを 越えない。

    

   ご飯・ パン類・ 麺類・ 芋類・ 等は 糖質が多い為

   取らないように・・きびしいけどね。


   果糖の多い 甘い果物も・・


   糖質を 食べるにしても 玄米や全粒粉小麦などの

   精製度の 低い 炭水化物を 少量


   


    たんぱく質源としては・・・

    がんを促進する 赤みの肉(牛肉など)は控え、鶏肉などを利用

    大豆製食品(豆腐・ ゆば・ 納豆) 

    魚や卵 


    主食を 一切省いたとしても・・・

    大豆や 野菜・ 魚・ 肉などにも 糖質は ある程度含まれている


    総合ビタミン剤や サプリメントなども 糖質が入っていない物を。


    油・・・中鎖脂肪酸


 

    糖質には・・・ 

    果糖・ 乳糖・ 糖アルコール・ オリゴ糖・ ショ糖・ トレハロース

    等が あります。


* 市販の食品には 栄養成分等の 表示がされていますね。

   確認して買いましょうね



*  食品中の栄養素の含有量は 文部科学省が出している

   「食品標準成分表」 で インターネットでも 見る事が出来ます。


 

           


                  ブドウ糖を経てばがん細胞は死滅する

                  今あるがんが 消えていく 「中鎖脂肪ケトン食」

                       著者 福田 一典医師の 本


                   と 私の○○病院会員勉強会を 参考に記しました。  







だらだらと 書きましたが・・・

お付き合い ありがとうございました。