私は 現在ホルモン療法中です。



◆ そもそも ホルモン療法(内分泌療法) とは・・


  血液やリンパ管を通して 全身に散らばってしまった 可能性のある

  目に見えない「がん細胞」が 増殖するのを 抑え

  再発・転移を 予防する 全身治療です。


  

 * 昔の乳がんは 乳房単独の 治療が行われてきましたが

   最近の乳がんの 多くは 比較的 早期から 全身に

   目には見えない 微小ながんが 転移している事も多いと

   考えられている為に 「全身がん」との 位置づけになっていますよね。



 * 女性ホルモンの一種である [ エストロゲン ] が

    乳がん細胞の中にある、 エストロゲンレセプター(受容体)と

    結びつき、 乳がんが  分裂・増殖をしていきます。




 * 手術で摘出した細胞で (病理検査)

    ホルモンレセプター(受容体)の 有無を調べます。

    陽性(+) 陰性(-)の 有無ですね。



 * エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプターの

    どちらかが 陽性の場合

    ホルモン療法が 有効であり 効果に 期待が持てます。

 

    

  * ホルモンレセプター(受容体)が

        陽性(+)の場合 ホルモン療法のみか、

                    ホルモン療法と化学療法の併合

        陰性(-)の場合  化学療法のみが 基本。      




乳がんを 増殖させてしまう 女性ホルモン(エストロゲン)は

本来、女性の身体にとって とても大切な 役割を 果たしています。


それを 抗ホルモン剤治療中、 エストロゲンを抑えている訳ですから

様々な 副作用が 起こりますよね (年齢差・個人差はありますが。)




◆ 閉経前 閉経後の エストロゲンの 出来方は 違うんですね


  閉経前ーーーエストロゲンは 卵巣から つくられる

         (視床下部から {性腺刺激ホルモン}が 分泌されます。

          脳下垂体で 受容体と結合し {卵胞刺激ホルモン・

          黄体形成ホルモン}を作り出す。           


     視床下部・脳下垂体==頭部の おでこの 辺りかな。


          この{卵胞刺激ホルモン}の 刺激を受けて

          卵巣から エストロゲンが 分泌される


          エストロゲンは 乳がん細胞の中にある

          エストロゲンレセプター(受容体)と 結びつき

          がん細胞の 分裂・増殖を してしまいます。 

        
    


  閉経後ーーー卵巣機能が 低下し(卵巣からエストロゲンが作られない)

           脂肪組織から 作られ エストロゲンが 増加します。  


          脳下垂体からの {副腎皮質刺激ホルモン}の 刺激を受け

          副腎から (アンドロゲン(男性ホルモン)が 分泌される。


          この (アンドロゲン)が 全身の脂肪細胞などにある

          (アロマターゼ)という  酵素と 結合して

          (エストロゲン)に 作りかえる。


          この (エストロゲン)が 乳がん細胞の

          エストロゲンレセプターと 結びつき

          増殖を してしまいます。    




◆ 抗ホルモン剤の種類


  ホルモン療法には エストロゲンを作らなくする方法と

  ホルモンレセプターに エストロゲンが 結合するのを

  阻止する方法がある。




抗ホルモン剤の種類


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閉経前==(分類名) LH-RH アゴニスト製剤

       (商品名)  ゾラデックス 

              リュープリン 

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閉経後 ==(分類名) 抗エストロゲン剤

    (商品名) ノルバデックス・D

              タスオミン・D

              エマルック など


     ==(分類名) アロマターゼ阻害剤

       (商品名)  アリミデックス

               アロマシン 

               フェマーラ



     ==(分類名) 抗エストロゲン剤

         (商品名) ノルバデックス

               フェアストン

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再発・転移 ==(分類名)  合成プロゲステロン剤 

の治療     (商品名)   スロンH

                 プロゲステロン

                 プロぺラ  
      

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(* 一般名は 省いてあります。

  ちょっと 見にくくて すみません~表にしとけば よかったなぁ)



 


私は リュープリン・ ノルバデックス・ フェマーラの


ホルモン剤を 経験しています。


今は、 フェマーラです。


( 手術・放射線・抗がん剤も しましたけどね)



再発するごとに 副作用も 重くなります。


抗がん剤の副作用と 比べては いけない。



ゾラデックスと リュープリンは 殆ど 同じ効果です。


ゾラレックス==固形

  薬の 塊を お腹に 太い注射針で 埋め込む

  徐々に 薬効成分が 身体の中に 放出される。

  けっこうな痛さなんです。


リュープリン==液体

  肩などに 皮下注射・・これも痛いが ゾラデックスよりは マシかと。


近年、 リュープリンは・・・

  再発乳がんの 治療薬として 保険適応されています。




青色で 書いた部分 (分類名)は とても 大切ですよ。


ご自分が 服用されている (薬名)は 覚えるんでしょうが・・


(分類名)は それぞれに 役割などが ありますが。





ホルモン療法は 長い期間 お付き合いしなくては いけません。


身体に 変化も 起きます。


薬と 上手に お付き合い したいですね。





つづく。。。



(青色で書いた 分類別・ 投与特徴・ 副作用・ 等を

 記したいと 考えております。)