みずほ銀行が深刻なシステム障害を起こしています。
世間じゃもうじき給料日で、他の銀行に助けを求めて乗り切るらしいです。
こんなことは今までありません。
金融システムがオンラインのコンピュータに頼り切っている証拠であり、安全と思っていた原子力同様脆弱であったことが明らかになりました。


1年前ですが、小池百合子議員が国会でEMP爆弾の脅威への備えについて質問をしています。
北朝鮮のEMP爆弾は、強烈な電磁パルスで電子機器の回路を焼き切り、我が国の金融システムを混乱させるというのです。
つまり今回のみずほ銀行の数十倍規模で。


アメリカの高高度核実験の際に、核分裂によって発生した強烈なガンマ線が大気の分子から電子を叩き出すとともに、散乱されるときのコンプトン効果によってガンマ線より波長の長い電磁波に変わることで一瞬だけの巨大な電磁波を出しました。

この電磁波は地磁気にの影響で地球中心方向に降り注ぎます。

これが電子機器のアンテナやケーブルに捉えられると大電流が回路に流れます。
その影響で1200km離れたラジオ局まで被害が及びました。
これによって核兵器の使用は、味方も只じゃ済まないという教訓と新しい兵器の発想につながりました。
アメリカでは核爆発を伴わないEMP爆弾の研究をしており、10億ワットのマイクロ波を出すことに成功しています。
構造的には、爆薬発電機とマイクロ波発生装置から構成されます。
コイルの内側に爆薬を置きそれを爆発させて磁場濃縮するというものですが、一回使ったら破壊されて終わりという発電機。(爆薬と火薬は燃焼の伝播速度が違います。火薬だと一回での破壊は免れます。火薬を使って数回使えるタイプは出力が劣るものの、大出力レーザー兵器やレールガンの電源に期待されています。)


あるいは小型核兵器を大気中で爆発させてEMP爆弾的使い方をすると、アメリカ議会では議論されています。
軍事作戦上、敵艦隊は数百メートルか1キロメートル程度離れて行動します。
艦隊全体では数キロメートルの範囲に展開します。
その真ん中の海上1キロメートルほどの低空で小型核兵器を使って電磁パルスを発生させると、核爆発の破壊力ではなく電子機器を使用不能にすることで身動き取れないようにすることが可能です。


さて、小池百合子議員は北朝鮮が既に持っている核兵器をEMP爆弾として使う可能性を指摘しています。
ひらのXX的日常-EMP
アメリカの高高度核実験のように半径1200kmに被害が及ぶなら、日本列島全部が入ってしまいます。
じつは、新型のEMP爆弾はアメリカでさえ実用化したのかを明らかにしていません。
小規模のものなら、作るのはそんなに難しくはないらしいのです。
だから、なるべく情報を出さないようにしています。
先進国にとってのみ悪夢のような兵器北朝鮮やテロリストに対しては無害なので、何より恐ろしいのはそいつらに兵器が拡散することです。

しかしながら、北沢防衛大臣の答弁もEMP爆弾について全くの無知であることがはっきりわかります。
私はこんなに国防に無知な人間が防衛大臣をやっていること自体が、国防上の大問題だと思います。