日本とEU諸国の間には、犯罪者引渡条約がありません。
それはEUには死刑制度が存在しませんが、日本にはあるからです。


日本と中国にも犯罪者引渡条約がありません。
日本にも死刑はありますが、罰則の厳しさが極端に異なるからです。
アムネスティによれば、死刑世界1位の中国は1000人以上2位イラン388人をはるかに引き離してダントツの1位!!

でもイランの人口は中国の20分の1ですから人口が同じなら7700人は殺している勘定になります。
どっちが野蛮かわかりません。


もっとも中国は正確な死刑の数を発表していません。
わからないのです。

「公正な裁判で死刑を言い渡された死刑囚は一人もいない」と言われている中国で大体1000人が死刑になっているというのはどういうことなんでしょう?

謎です。


日本だって死刑制度があり、実際に執行されています。(93年から年平均4.5人
現在の千葉法務大臣は、個人的信条で法を執行していません。
人としてその信念は立派だとは思いますが、自分が嫌なことはしないけど夫婦別姓はやるというような恣意的な職務怠慢は許されません。
執行するべきことは執行し、死刑廃止の議論はすべきですがそれをしていません。
そんな法務大臣は許されません。
いろいろ問題のある人ですが、朝日新聞から「吸血鬼」と揶揄されようと職務を全うした弟鳩は立派です。その点だけは。
まあ、話がそれましたが死刑制度がある日本が中国を非難するのは立場的にはいかがなものかとは思います。
それにしても中国は日本では考えられないような罪で死刑になってしまいます。


今回死刑が執行された日本人は、覚醒剤の密輸の罪です。
中国が列強の植民地化されるキッカケは「アヘン戦争」です。
イギリスは中国からお茶や陶器や絹を輸入する代金を払うため貿易不均衡に悩みます。そして中国人が欲しがる商品を見つけました。
アヘンです。アヘン中毒患者は商品の消費を続けてくれますが、国民の健康に悪いアヘンを禁止しようとした中国とイギリスが対立し軍事衝突したのがアヘン戦争です。
その苦難の歴史から中国は麻薬に厳しいのです。
日本の相場なら懲役5年です。


中国では汚職が激しくて、特に地方政府はひどいので贈収賄も死刑!日本では10年くらうことはないでしょう。
横領も死刑、反革命(共産党に楯突くこと)も死刑、死刑、死刑です。
相場感があまりに違うのと、司法制度の独立性が怪しいので権力者の思うままに死刑が行われるという問題もあります。


千葉法務大臣も職責を放棄するばかりでなく、法務大臣らしく刑法の刑罰について議論をすべきです。
現在、無期懲役が行政の裁量で半ば終身刑になっているという不透明な現状があります。
終身刑という刑罰の創設と死刑廃止をセットで議論するべきです。
行政による実質終身刑という不透明な状況があるため、国民の死刑存続を望む意見が大多数を占めているのでしょう。


終身刑や驚くべき長期の刑があり、犯人が永久に塀の外に出ない保証があれば日本国民の考えも変わるのではないでしょうか。
禁固845年というのがアメリカの禁固刑の記録だそうです。
平安末期に投獄されて今頃ようやく出てくる計算になります。
だいたい800年もった塀など日本には存在しないでしょう。
やはり日本は30年の有期刑と終身刑と死刑の間の議論をすべきでしょう。
ただ、キリスト教が大多数のEUとアメリカと日本だけでなく他の宗教が国民の多数を占める国で同じ結論が出るとは限りません。
日本の終身刑ができても死刑は死刑で残るかもしれません。

人が刑罰として他人の命を奪うことの是非を議論することは、宗教だけでなく倫理上の大問題です。
それと、中国の場合は権力者によってあまりにも恣意的に死刑が行われているのではないか?
チベットやウイグルで死刑にされている人々は「死刑」ではなくて「虐殺」に等しいのではないか?


そこは国際的に非難して行くべきじゃないでしょうか。
ついでに言えば、中国は犯罪者を世界に送り込むのも止めてほしいものです。


最後に、30数年前に流行った漫画「がきデカ」の主人公 小学生警察官「こまわり君」の決めポーズです。
ひらのXX的日常-komawari