オバマ大統領が「核のない世界」を目指しているのは非常に崇高な理念であると賞賛を惜しむつもりはありません。

しかし、実際に政権を掌握し自国民と世界を守るリーダーとして、責任を忘れているわけではありません。
ちゃんと核兵器に代わる新兵器を開発しているんです。


極超音速グライダー弾頭(HGV)は、

非核弾頭のCSM(Conventional Strike Missile)というミサイルで、

マッハ23というスピードで目標をピンポイントで破壊します。
民生用ロケットを使って大気圏外から再突入するんじゃなくて、低い軌道で飛んで行きます。
これによって従来の弾道ミサイルよりはるかに早く敵を叩くことができます。地球半周に近い16770kmさきの目標まで、大陸間弾道弾なら76分かかるところ、HGVは52分で到達します。
たとえば、テポドンを打ち上げるには最低2時間くらいかかると言われていますが、HGVならアメリカ本土の基地から飛ばしても1時間以内で攻撃できます。
SFの遊星爆弾みたいに衝突エネルギーで目標を破壊するといいます。ミサイルというより隕石に攻撃されたようなものです。ただし、汚い放射能がでないクリーンな爆弾です。タングステン鋼などの硬い対戦車砲弾に使うような金属弾を使います。
こいつを2014年までに配備すれば、オバマ大統領も核兵器を削減しても敵を抑止できると考えるでしょう。

これはバンカーバスターみたいな使い方もできるようです。


厚さ9mのコンクリートもぶち抜ける能力があります。
湾岸戦争での経験から、アメリカは地下指令室も叩けるミサイルを開発しました。それをバンカーバスターと言います。決して銀行員を狙い撃ちする兵器ではありません。


核兵器に匹敵する破壊力の通常爆弾もあります。
燃料爆弾と言って、重いんで輸送機で運んで目標上空から落とします。
地上に近いところでパラシュートを開いて減速し燃料を気化させて爆発させます。
これはベトナム戦争の頃から使われていて、こいつを一発落とせば辺りは何もなくなってしまうので、ヘリコプターの発着場を作るのに使われていました。
今は、運搬手段に輸送機ではなくミサイルを使うことが検討されています。


ハイテク兵器も、非核である以上は通常兵器といえますが、アメリカの底力はさすがです。
でも、こんなハイテク軍事技術と人と金をつぎ込んでもアメリカは戦争に勝てなくなりました。
それが非対称戦争なのかもしれません。