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8月25日。
大好きなおばあちゃんが、84歳でこの世を去りました。

昨年から入院していて、一ヶ月程前に末期癌だと分かり、
みるみるうちに悪化していく祖母に何もしてあげることができず、
とてももどかしく思っていました。

ただ、名古屋でのレギュラーのお仕事があったことで、
毎週仕事の帰りにお見舞いに行くことができて、
少しですが一緒の時間を共有することができました。
お見舞いに行ける環境を作ってくださった周りのスタッフの皆様に本当に感謝です。

祖父が亡くなった時は本当に何もできなかったので、
何かしたい気持ちでいっぱいでした。

亡くなった日は私の博多座千秋楽。
この週の頭にお見舞いに行き、意識のない祖母に、
「今週末で博多公演が終わって帰ってくるからね」と言いました。
私の言葉が届いて、頑張って待っていてくれたのかもしれません。
今生で最後になるかもしれないと、この時今まで言えなかった気持ちを伝えました。
どうかそれが届いていますように…。

とても優しく、強い人でした。
母はそれを受け継ぎ、私を強く育ててくれました。
血の繋がりと共に、私の中にはいつまでも祖母がいます。
生きている限り感謝し続けたい。
そして祖母の分も、母を支えていこうと思いました。

ちび太が亡くなった時と同じで、お骨を焼いた時、のど仏が残っていました。
とても苦労の多い人生だったと聞いていたので、
それでも生前の世界や人々に感謝を忘れなかったのか、
何て祖母らしいのだと、自然と頭が下がりました。

私が報せを聞いたのは千秋楽の幕間でした。
二幕で私の役は死にます。
この日はより、生きることとは何なのか。
死ぬこととは何なのかを感じながら歌いました。
そしてこういう時にも私は舞台に立ち、人間を表現しなければいけない。
改めて、私にできることは表現することだと再確認しました。

10月の名古屋公演の時は、毎日お見舞いに行く約束をしていました。
そこで初めて孝行できる気がしていましたが、叶いませんでした。
祖母を感じながら歌いたいと思います。



おばあちゃん、ありがとうございました。
天国で、おじいちゃんと幸せに…。