「抗議文」(行動する保守運動関西地区運営 野本雅樹氏より)到着について | わたしの意見

「抗議文」(行動する保守運動関西地区運営 野本雅樹氏より)到着について

本日(2016年7月24日)、「行動する保守運動関西地区運営 野本雅樹」氏から、「抗議文」と表書きされた封書が私に届けられたました(本人がポスト投函か)。なお、差出人の住所、電話等の連絡先の記載は無し。抗議文本文はA4白色用紙にワープロ打ちで5枚、縦書き。

「抗議文」末尾に「言論の自由」には責任が伴う事実を無視した主張は批判されなければならない。貴殿が良識ある言論人であれば、この抗議文を全文公開して反論して頂きたい」との記載がありましたので、その要望に誠実に応えることとします。

以下が「行動する保守運動関西地区運営 野本雅樹」氏からの「抗議文」の全文です。明確に区別するため、先方からの文面は全てを赤色の太文字にしています。

抗議文

皇紀二六七六年 七月二十四日

行動する保守運動関西地区運営 野本雅樹


日本再生投資(株)代表取締役社長
ブログ「わたしの意見」主宰 平井宏明殿

 貴殿はブログやSNSにおいて皇室に対し批判的な論調を展開されておられるが、その誤りを糺すため、ここに抗議を致す。

 日本国の皇室は欧州の絶対君主制や支那の王朝政治とは異なり、「君主が民を思い、民が君主を思う」君民一体の関係で脈々と受け継がれてきた。

 建国神話において神武天皇は民を「大御宝(おおみたから)」と呼び、国民を大切にすることを統治の根本とされた。
十六代の仁徳天皇は御所から竈の煙が立っていないことを見て、三年間年貢を免除なされた。
結果、御所は荒び、天皇の召し物は古びてしまったが、民は豊かに暮らせるようなった。
そして、仁徳帝は「朕は既に豊かになった」と仰せられたのである。
六十代の後醍醐天皇は寒い夜に、自分から着物を脱いで貧しい人たちの寒さを身を以て体験された。
後醍醐帝の治世は、後に「延喜の治」と讃えられ、「大日本史」には、後醍醐帝が疾病や不純な天候の時は大赦や租税の免除を行ったことが記されている。

 ここに挙げた例はほんの一部に過ぎず、歴代の帝は民を守り、民も帝を敬愛してきた。
万葉集のように帝と民が共に詩を詠む歴史があったのである。
貴殿はブログなどで「心から皇室を敬っている国民はいない」と主張しているが、その根拠はどこにあるのだろうか。
「皇室を廃絶しても、日本がその存立基盤を失う心配も全くない。日本はそんなヤワな国ではありません。」というのが貴殿の主張であるが、日本では歴史上、政変や乱世が起こり、絶対権力者が登場しても皇位を奪った例はない。戦国時代や幕末維新においても民が巻き込まれることがは少なかった。
欧州や支那・韓国では王室・皇室が入れ替わる度に民族・国民の大移動や大虐殺・大混乱が伴った。
日本が「日本」として存立基盤を失うことなく、戦乱の時代でも他国ほど犠牲が少なかった最大の要因こそ「天皇」の存在である。
 貴殿は昭和天皇を「人間のクズ」と蔑み、皇室の存在が軍国主義を増長させたと主張いている。
しかし、昭和帝が独伊との同盟に反対していたこと。五・一五事件後の首相選定の際、元老西園寺公望に対し「ファッショに近き者は絶対不可なり」と要望していたことを無視している。
最も重要な事実は、昭和帝は米英に対する戦争に反対だったことである。
しかし、本心は反対であっても、立憲君主である以上、政府の決定を拒否することができず、拒否することは、憲法を無視することになり、専制君主と変わらなくなってしまうことを憂慮されていた。
昭和帝が在位中において、憲法・政府を超越して大権を発動されたのは二・二六事件鎮圧の勅令と終戦の御聖断の二件のみであった。
前者は民主制を守るため、後者は国民の犠牲を食い止めるためである。
事実として、終戦詔勅の公表前に、主戦派によるクーデター未遂「宮城事件」があった。昭和帝は危険を冒して戦争を終わらせようとし、裁かれることを覚悟されて敵将マッカーサーとの会見に赴かれた。
会見の詳細が史実に残らなかったのは昭和帝が「男の約束」であるから語られなかったためであった。
しかし、マッカーサーは昭和帝の堂々とした態度に感銘を受けて、回想録に遺したことによってはじめて史実に残ることになった。
先帝陛下は自らの命と引き換えに国民を守ろうとされたのである。
国民もまた、天皇の助命を求める直訴状をGHQに送り、その数は千通以上に上った。
貴殿はこれらの事実を無視して、「天皇制」なるものを批判している


「言論の自由」には責任が伴う事実を無視した主張は批判されなければならない。
貴殿が良識ある言論人であれば、この抗議文を全文公開して反論して頂きたい


以上が、「行動する保守運動関西地区運営 野本雅樹」氏(以下「野本さん」と略させていただきます。)から寄せらた「抗議文」の全文です。

**********************************************************

野本さんへ

ついてはこの「抗議文」への反論ですが、端的に言えば、「抗議文」に記載された内容については、全て十分承知済みです。これまで天皇に関しては、様々の視点からの書籍を数多く読み込み研究し、さらに一昨年9月に刊行された「昭和天皇実録」にもあたって、極力正確で客観的な立場で、このブログを書いています。したがって「抗議文」にある天皇に関するエピソードや考え方については全て完全に熟知しております。

よってこのブログは生半可な見識で、面白半分に書いているわけではないことをご理解ください。
なお、いわゆる「反天連」や左翼活動家、組織、政党との関係は私には一切ありません。

そこで端的にかつ理論的に結論を言えば、私は野本さんの「抗議文」にあることは全て承知の上、ブログを書いているわけですから、野本さんがこのブログを再度精読していただくことが、私が「反論」をしたことになります。
ただ、理屈上は確かにそうなりますが、野本さんにとっては、それではあまりにも膨大な量になり、整理も大変で時間もかかりますから、「抗議文」への反論としては、私が再度要点を取りまとめたものを、改めて書きここに掲載しますので、今しばらくお時間を頂戴したいと思います。7月末をめどに作業しますので、何卒ご理解くださるようお願い申しあげます。

なお、不明な点等がありましたら、アメーバブログのコメント機能からお知らせください。


© 2016 HIRAI HIROAKI 無断転載禁止 

 

                               
ご注意
  私の「なりすまし」「ニセ者」など、ネット上の悪質な行為にご注意ください。
          
相変わらず、私(平井宏明・日本再生投資(株)代表取締役社長)になりすまし、ネット上のあちらこちら(例えば右翼・保守系ブログや政治家・芸能人等の有名人のブログ・Twitter)に、私の名でくだらない愚劣な書き込みをするケースが多数発生しています。 私に無関係な、嫌がらせ、悪ふざけ、他人を騙る虚偽発言、茶化し、暴言、脅迫など悪質なコメントが多数ばらまかれています。
            
また、私が他の多くのブログやサイト等で、いわゆる「荒らし」を行なっているとか、多数のハンドルネームを使い回して嫌がらせの書き込みをしているなどの虚偽の情報が流されたりもしています。
            
私が政治経済社会問題に関してネット上でやり取りがあったのは、竹田恒泰氏とその支援者1名、百田尚樹氏、櫻井よしこ氏、田母神俊雄氏(2014年4月17日分まで。それ以降の書き込みは私の名を騙る偽者です。)、津川雅彦氏(2014年3月25日分まで。)、大日本皇國氏、衆議院議員長尾敬氏の8名のサイトおよび「BLOGOS」,「NEWS PICKS」,「iRONNA」,「THE HUFFINGTON POST 」,「アゴラ言論プラットフォーム」というオピニオン投稿・議論サイトに限られます。 これら以外のサイトには一切関係していませんのでご注意ください。