2人目のマタニティフォト用に撮った写真を見た母から、「この髪型似合うわね、かわいい」と言われた。

それを聞いてとても残念だった。
この髪型は、生まれ持った私の素質ではない。

私の酷い天然パーマは小さい頃からのコンプレックスで、縮毛矯正のストレートパーマをかけなければ前髪は作れない。


この髪型を維持するためにはお金がかかるし髪も痛む。薄毛も気になっていたのでここ5年はあえてストレートはかけていなかった。それをかけなくても自分の髪が活かせるようなヘアスタイルを探していた。


けど、暑い国で暮らすようになってヘアセットは限界を迎えていた。

1人目を産んだ後の抜け毛と、そのあと生えてきた短い髪の毛の癖の収集がつかなくて、しぶしぶストレートをかけた。


そのときの美容院の担当者はとても頭が悪くこっちの事情も知らず自分の思いついたままにペラペラ話し更にストレートのかけ方も下手な人だったが、それは他人だからスルーできるけれど(美容師としての技力はスルーできないけれど)、母の発言のように身内も私のことを理解してなかったと感じると、やはりとても傷つく。


母は私の何を見ていたのか。


私が中学生の時に生まれて初めて縮毛矯正ストレートをかけたとき、私は自分がとても可愛くなった気がして幸せだった。なのに、母は「平凡になったわね、ストレートにしなくてよかったのに」と言ってきた。

私は、自分がやりたいと言って選んだ道を否定された気持ちになった。


何年も悩んでいたコンプレックスをやっとの思いで克服しようと一歩踏み出したことを、親に否定されると不安になって当然だ。

私の心をかき乱すくらいなら何も言わないで欲しかった。

もともとあった状態の娘を肯定すべきだと気を遣ったのだとしたら、前も良かったけど今もいいわねというべきなのに。


どうせ昔のことなんて覚えてないだろうけれど。


このことを思い出すたびに、私は娘に嫌われない母親でいたいと思う。