通常栽培のレタスとブドウは環境ホルモン農薬残留に要注意――「妊娠中に有機食品を食べると、赤ちゃんの先天異常リスク58%減少」の調査結果

Tinyreportsimg_j20160328135448  妊娠中に母親が有機食品を食べると、生まれてくる男の子の「尿道下裂」という先天異常のリスクを58%も減らせる、というノルウェーでの新たな疫学調査結果が、2016年3月、発表された。非有機栽培の食品に残留する農薬が胎児に悪影響を及ぼすことを示唆する、新たな証拠と言える。日本の通常栽培でも、既に動物実験で尿道下裂を起こす結果がでている殺虫剤「ピリフルキナゾン」(日本農薬が開発、2010年登録)の使用が可能だ。胎児期など影響を受けやすい時期の短期暴露の影響を考慮した基準値は、急性参照用量(ARfD)として、日本でも2014年2月から別途、設定されたが、レタスの残留農薬が合法的な基準値ギリギリだった場合、一度に半玉弱を摂取すると、この急性参照用量を超えてしまうことがわかった。ブドウも1回に巨峰一房程度(300g)以上で超えてしまうため、注意が必要だ(他の野菜・果物については本文画像参照)。実際に海外で人体に影響が出ている可能性が発表された以上、より規制を強化すべきであろう。(03/29 2016)