インドネシア人はモバイルとソーシャルメディアが大好き② | Global blog 〜世界の社窓から〜

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前回の記事では、各調査会社のデータをもとにインドネシア人がいかにモバイルとソーシャルメディアを好きなのか書かせて頂きましたが、今回は自ら調査したデータで示したいと思います。

まず、利用する調査ツールはfacebookの広告管理画面です。ニールセンのような調査会社では、利用頻度や感想などを調査する際、メールなどでアンケートを行うことが少なくないのですが、facebookの広告管理画面であれば、下記のように実際のログやユーザーの登録データから広告を打つ対象者を選定できるため、より詳細なデータを取得することができます。


facebook広告管理画面

図1


このように「インドネシア」と「Mobile Users(All)」にセグメントをかけ、対象のユーザー数を調べることができるのです。この便利な管理画面を利用して、東南アジア諸国のfacebookユーザーのモバイル利用率を抽出し、計算してみました。

東南アジア主要国facebookのモバイル利用率
(2013年7月26日のfacebook広告管理画面より)

図2


な、なんと、インドネシアのモバイル利用率は東南アジア諸国と比べて飛び抜けて高いわけではありませんでした。日本や欧米の数値も算出してみましたが、モバイル利用率に関しては、近年世界的に高まっています。インドネシアのモバイル利用率がトップクラスにあるのは確かなのですが、インドネシアに限らず、世界中のモバイル利用率が高まっているのです。



もう一つの調査方法は実地アンケートです。弊社のスタッフが実際にジャカルタ市内にある4つの大学に訪問して、流行に敏感な女子大生100人に聞いてきました。ここではその中で興味深かった3つの質問を紹介しましょう。


第一問:普段一番時間を使っていることは?

1位 勉強(51人)
2位 インターネット(16人)
3位 友達と会話(15人)

大学生ですから勉強は当たり前ですね(笑)。2位にインターネットが入ってきています。


第二問:一番よく使うネットサービスは?

1位 Twitter(37人)
2位 Messenger(22人)
3位 Facebook(17人)

ソーシャルメディアを代表するTwitterとFacebookが合計で半数を超えています。


第三問:何を使ってインターネット接続する?

1位 Smartphone(37人)
2位 家のパソコン(22人)
3位 フィーチャーフォン(17人)

何とスマートフォンが1位なのです。インドネシアではまだまだスマートフォンユーザーは少ないと言う人も少なくありませんが、近年一気に伸びてきているのです。こちらも先ほどのfacebook広告管理画面を使って、東南アジア諸国と比較してみましょう。

facebookモバイルユーザーのスマホ利用率

図3


注意点としては、棒グラフはインドネシアのモバイルユーザー数では無く、インドネシアのfacebookユーザーの中でのモバイルユーザー数です。それでもこの規模と、もう既に高い利用率を見ると、インドネシアのスマホ市場に大きな可能性を感じざるをえません。また、インドネシアのスマホ利用率は41.7%ですが、アンケートの答えが37%でしたので、なかなか近いデータがとれたことになりますね。



私も日々調査をしていてインドネシアにおけるインターネット市場の変化の激しさに毎度驚かされるのですが、この変化を捉えるか捉えられないかが、企業のマーケティング活動の大きなポイントになるのではないかと考えています。規模が小さく、後発の企業であったとしても、この変化を上手く捉えて実行することで、過去のマーケティング活動に大きくあぐらをかいた大企業への逆襲のチャンスになります。逆に、大手企業が社をあげて注力すれば、二位以下を大きく突き放せるかもしれません。

今後も手を休めず注視していきたいと思います。