短 信(28) | 光のエレベーター

光のエレベーター

光のエレベーターに乗ってみませんか。
光にそっと乗るだけであとは輝きながら
昇ってゆくだけ・・・大丈夫!
五井先生、ありがとうございます。

 御手紙拝見致しました。祈りの同志
にとって、
祈りの他に、大切なことが
あれば
教えて欲しいという内容の
御手紙
かと思います。


 世界平和の祈りをする、その次に
大事なことは、
聴くということ
であります。


 祈りと、聴くことは、実は一体
でありまして、
どちらが第一、第二と、
順番をつけられる
ものではありません。


 聴くということは、どういうことか
というと、
まごころを込めて相手の
なかに入る、
その気持ち、
その心、
そして、その人を
生かしめている
本心の光と一体となる
ということ
であります。単に、
相手の
話している
言葉を聞くのではありません。


 たとえば、私が「あ」といえば、
みなさん、
五井先生が「あ」といった
ということは
わかります。
けれども、
私がどういう気持ちで、
あるいは、
どういう言葉を次につなげて、
何を
話そうと
しているかを知ろう
とおもえば
自然、心を
集中して、
私の出した言葉の
ひびきを
ききとろう
となさるでしょう。


 聴くということは、この言葉の
ひびきを
感じとることなのであります。


 出された言葉の奥にある、その人
自身の
心のひびきをたずねること
なのであります。
 そうして、その心のひびきと、
きき手
であるあなた自身の心のひびき
とが、
同化し、一体となる、つまりは、
あなたの
いのちと、その人のいのちとが
抱き合う
ということに他ならない
のであります。


 すべての祈り、ことに、私どもの
世界平和の祈りは、神様が、私ども
一人一人の祈りをとおして、個々の
ひびきを感じ取って下さり、無限の愛の
光を流し込んで下さる……そしてまた、
光のシャワーを神様の愛によって
そそがれた私達が、私達自身のなかに
みちている神様の光を放射して、
いわば、
光と光が交流し合う、愛と愛、
やさしさと
やさしさとが交流し合うのが、
世界平和の
祈りであり、統一である
のであります。


 いいかえますと、この祈りを
とおして、
神様は、つねに私どもの声を
心を聴いて
下さっているということが、
ここでいえます。
 私どもは、つねに、神様の愛に抱かれ、
心に抱かれ、聴いていただける幸せの
なかに生きているのであります。


 そこで、私どももまた、心を込めて、
聴く
ということが大事なのであります。
 相手の
表情、表面的な言葉に
とらわれず、
相手をそのままに抱く
ということが
大切になって参ります。


 祈りというものは、自己をそのままに
投げ出し、光となって、神の心を聴く
ということであります。この祈り
によって、
聴くことのよろこびを、
十分に知ら
され
ている私どもの心は、
さらに寛やかに
なるために、(相手を
抱くために)やさしさと、
素直さとを、
自分自身にたくわえて
ゆくことが
是非とも必要となってくる
のであります。


 神は無限の愛だと申し上げました。
 その
無限の愛を成り立たせている
ものは、
神の
みこころの朗らかさと
私どもに対する
無限のやさしさ
であります。


 新約聖書のなかに伝道者パウロの
かきましたいくつかの手紙が入って
おりますが、そのなかの一つ
「コリント人
への第一の手紙」
第十三章は、一般に
愛の章とよばれて
おります。つづめて
申しますと、
もし愛がなければ、どんな
言葉も行為も、
無に等しいということを、
彼はここで
述べているのであります。
 この愛とは、やさしさであり、
朗らかさ
でありましょう。


 先程、私が述べました素直さへと、
これはまっすぐにつながってゆく
もの
であります。


 いかに社会的な地位があり、また、
富があり、
名声があったと致しましても、
神を
求める心
において、謙虚さを
失った時、
その人の光は
にぶる
のであります。


 そうして、神を求める心とは、教義に
述べた自分を赦し人を赦し、自分を愛し
人を愛す、ということにほかならない
のであります。


 神は特別な世界、存在ではない。
 神様を
はなれて、私どものいのちの
活きづきは
ゆるされないのであります。
 この神様は、
かつて、一度も、
私どもを離れられた
ことがない
のであります。


 ですから、自分に人に、そうして神に
素直ということは、すなわち、人を
容れる心、聴く心と一つであるという
ことがいえるのであります。


 どうぞやさしい心、素直な心を持って、
自分自身をやわらげ、またつよくし、
そのやさしさと素直さをもって心から
色々の人の話を聴いて下さいますように。


 神様はどこまでもやさしい方
でありますから、あなたも、生き得る
かぎり
やさしく、言葉に光を
ながすように、言葉を
粗末に出さず、
言葉の奥にあるひびきを
たずねて
下さるようにと祈るものであります。


 どうぞ、どこまでもやさしくあって
下さい。


 世界人類が平和でありますように


          合 掌
            昌 久