土方美雄の日々これ・・・ -451ページ目

「寄生獣」

実写版「寄生獣」は完結しておらず、続編=完結編が来春公開予定だが、すでに、こう断定してしまおうと思う。すなわち、これは紛れもない傑作である、と。

私が原作を読んだのは、だいぶ昔のことなので、記憶がおぼろげであるが、ネット情報等を総合すれば、コミック原作と劇場版との相違点は、もちろん、多々あるものの、大筋で原作というか、原作の思想に沿ったものになっているようだ。私も観ていて、ハッキリわかったのは、主人公新一の家族が、劇場版では母信子しかいないことになっていること。しかし、そのことによって、新一が母を失ったことの喪失感の大きさが、より一層、強調される出来になっている。

ある日、突然、人間に寄生し、その人間に擬態した姿で、人間を捕食する寄生生物=パラサイトが出現し、人間社会の大いなる脅威になる。主人公の高校生・新一は、その右手に寄生したパラサイト=ミギーとの共生生活を強いられることになり、人間とパラサイトとの間の、その生存を賭けた相互絶滅戦に、巻き込まれていくことになる・・と、まぁ、そういったストーリィ。

ハードで、残酷な物語展開でありながら、地球にとって、本当の「寄生獣」とは、一体、誰なのか???といった問題提起もあり、また、主人公新一とミギーとの奇妙な友情関係が微笑ましかったりといった、原作の持つ多様な魅力を、自らVFXも担当する監督・山崎貴は、文字通り、その卓越した、日本最高水準のVFXを駆使しつつ、重厚な人間ドラマとしても、最大限に引き出している、といえる。

特に、ミギーと共生することによって、否応なしに、徐々に変貌していく新一を、染谷将太が好演。田宮良子役の深津絵里や、新一の母・信子役の余貴美子もよいし、ヒロイン里美役の橋本愛も、重苦しいドラマの中の、一服の清涼剤となっている(演技巧者である橋本愛の魅力全開・・というわけにはいかないが)。

もっとも、宿敵・後藤役の浅野忠信は、まだ、ちょっと出て来ただけで、彼と新一との本格的対決は、完結編に持ち越されることになる。

完結編の公開が、待ち遠しい。


谷間の日々

昨日は、体調不良で、一日中、家にいた。でも、原稿を書く気にはなれず、もっぱら、本を読んで過ごす。その合間に、ケーブルTVで、昼に「CSI:マイアミ」の第4シーズンを、夜に「フリンジ」のファイナル・シーズンを、観た。また、夜、娘が、地上波で「ミュージックステーション」を観ていたので、AKB48&みるきーの登場シーンのみ、観た。センターのまゆゆは、ちゃんとかわいいし、私がAKBを率いていくという責任感も十分あるが、ハッキリいって、やはり、オーラ不足。あっちゃんや大島には、なれそうもない(あっ、まゆゆファンの人、ゴメン)。

ずっと、家にいたので、気分を変えようと、駅前の「ドトール」へ行くが、生憎の満席。しかたがないので、近くのスーパーで買い物をして、帰りに、もう1度、寄ってみたが、やはり、満席状態。いつもはガラガラの平日の午後というのに、う~ん、残念。で、気分を変えることも出来ずに、トボトボと、重いレジ袋ふたつ、ぶら下げて、家に戻る。

まぁ、こんな1日も、あるさぁ~、寝て、起きたら、明日は体調も回復していますよぉ~に・・というわけで、寝て、起きて、ハイ、その翌日で~す。体調は、決して、快調ではないけれど、まぁまぁ・・かなぁ???

お腹が痛くなるとイヤなので、朝は、オレンジジュースにコーヒーのみ。お昼は、娘も食べるというので、野菜をたっぷり入れて、長崎ちゃんぽんをつくるつもり。




「イケムラレイコ作品集」

1972年以降、日本を離れ、ヨーロッパを中心に活動し、現在はドイツ在住の美術家、イケムラレイコさんの作品を、彫刻作品を主に収録した、本邦初の作品集「イケムラレイコ作品集」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、4200円+税)が、刊行された。

同書は、ヴァンジ彫刻庭園美術館で今年の10月14日まで開催されていた個展「イケムラレイコ PIOON」の図録も兼ねているので、まず、同展で展示された最新作が冒頭、その展示風景と共に紹介され、以降、彫刻を主体に、絵画やドローイング等彼女の代表作が、新しいものから古いものへと、カラー写真や白黒写真で紹介されていく構成。その合間、合間には、松井みどりさんをはじめとする美術評論家や美術館学芸員等の、イケムラ作品に関する論考も収録され、イケムラレイコの今日までの軌跡を概観出来るようになっている。

最新作の、巨大な二対の「うさぎ観音」は、私には、イマイチ、ピンとこなかったが、横たわり、風化しつつある人物像などは、以前、東京国立近代美術館での回顧展で、初めて、それを観た時の衝撃と、何ともいえない無常観を、思い出させてくれるものだった。そうした無常観こそが、彼女の芸術の核であると思うが、そうした無常観の「集大成」とでもいうべき、東日本大震災以降の世界に、あたかも抗うように、うさぎ観音はつくられ、屹立しているのかもしれない・・と、残念ながら、実物を写真でしか観ていない私は、そう思ったりもした。

やはり、行くべきでした、ヴァンジ彫刻庭園美術館での、彼女の個展。


「黒執事 Book of Murder 下巻」

ハイ、上巻のレビューで、下巻観たら、感想を書きま~すと、書いたんで、一応、書きますが、ミステリィとしては、結構、「本格派」を目指しちゃってるんで、ネタバレになるようなことは、一切、書けないし、実に、書きにくい・・っす(笑)。

でも、重苦しさ全開のTVシリーズ「サーカス編」から一転して、ずいぶんと、肩の力を抜いた作品だなぁ・・と。セバ・・じゃなかった、謎の医師の謎解きは、結構、爆笑もの。でも、セバ・・じゃなかった謎の何とか(汗)・・って、悪魔のハズなのに、ずいぶんと、人間化???してきたもんだ。まぁ、お気楽に、安心して観ることの出来る、ファン向けの番外編的1本です、ハイ。


「神さまの言うとおり」

人気コミックの映画化だし、主演はイケメン福士蒼太だし、まぁ、ヒットして当然・・なのかもしれないが、それにしても、後味が悪くて、中途半端な終わり方だなぁ・・と。どーせ、続編つくる気なんでしょうが・・。

福士蒼太演じる、退屈な日常に飽き飽きしている高校生・高畑瞬は、ある日、突然、教室に出現したダルマによって、後戻り出来ぬ、ゲームの世界に引きずり込まれる。それは、単純な「だるまさんころんだ」だったが、動いたところをダルマさんに見られたら、文字通り、死が待っている殺人ゲームだった・・と、まぁ、そういったストーリィ。

「だるまさんがころんだ」を何とかクリアした瞬を待っていたのは、まねき猫とコケシとシロクマとマトリョーシカという、かわいくも恐ろしい刺客たち・・果たして、何人が生き残れるのか???福士蒼太以外の出演者は、ヒロイン役に東宝シンデレラの山崎紘菜、その他、神木隆之介に染谷将太等々。最後に登場する、一連の殺人ゲームの仕掛け人とおぼしき、謎の「神さま」には、リリー・フランキー。声だけの出演ですが、招き猫役で前田敦子も・・。

大昔に流行った「バトルロワイヤル」を彷彿とさせる怪作を、三池崇史監督がCGを多用して演出。この手の作品がお好きな方は、見ればぁ~(しんちゃん風に)。




エロ漫画家 小鈴ひろみ君

昨日みた夢に、昔の友人、小鈴ひろみ君が、唐突に出て来た。大昔に喧嘩別れして以来、正直、彼のことを思い出すことは、ほとんどなかったのに、一体、どうしたんだろう???・・と気になって、あるいは、彼の消息がわかるかも???と、パソコンで検索してみたが、昔、彼の描いた本のことが出て来るだけで、最近の彼の消息等は、一切、わからなかった。

小鈴ひろみ君とは、中学、高校・・と同じ学校の同学年だったが、クラスが一緒になった高校時代に、親しく、つき合うようになった。高校卒業後は、プロの漫画家を目指していた彼は、ある大物漫画家のアシスタントになり、私は1浪後、大学に進学し、接点はほとんど、なくなった。しかし、どうして再会したのか、今となっては記憶が曖昧だが、私が大学を出てしばらくして、彼が荻窪に、私が阿佐ヶ谷に、つまり、お互いのアパートを徒歩で行き来出来る距離に、住んでいたこともあって、よく会って、アシスタントをやめ、漫画家として独り立ちしていた彼の部屋(私の部屋は、トイレ・洗面所共同の三畳だったので・・)や茶店などで、バカ話をするようになった。

その後、私は彼と組んで、私が漫画のストーリィを書き、彼が絵を描くという形で、共作するようになり、その関係は数年、続いた。今考えれば、何も、私の手など借りずとも、彼が自身で漫画のストーリィをつくればよかったわけで、共作の申し出は、大学を出てからも、定職がなく、今でいう、極貧の「フリーター」状態であった私に対する、彼の好意であったとよくわかるが、バカな私は、その当時は、そんなことにも、思いが至らなかった。フリーのライターとして仕事を始めたのも、最初は、彼の紹介で会った漫画雑誌の編集者のツテによるものだったので、彼は私にとって、文字通り、「恩人」である。

そんな彼と、つまらないことで大喧嘩をして、絶交してしまった。何という、バカな男だったのだろうと、そう思う。

エロ漫画家の小鈴ひろみ君、今、どうしていますか???是非是非、消息が知りたいです。

池ジュン詣で

昨日は、どこにも出かけないつもりだったが、夕方、娘が池袋のジュンク堂へ行くというので、そういえば、池袋のジュンク堂には、最近、行っていなかったなぁ・・と思って、つき合うことにした。

新刊で特にこれというものはなかったが、以前、八重洲ブックセンターで見つけて、どこかへ行く途中だったので、重いなぁ・・と、買うのを断念し、いずれ、アマゾンででも・・と思いつつつ、完全に失念していた(汗)大型美術本「イケムラレイコ作品集」を見つけて、ああ、そうだったと、購入し、娘が買った本と一緒に、宅配を依頼。

イケムラさんは、つい最近、富士の裾野にある、何とか彫刻庭園美術館(す、スイマセン、名前忘れた)で、個展を開催されていたが、行くのにはあまりにも遠いなぁ・・と思って、結局のところ、行かず仕舞い。以前、国立近代美術館で開催された回顧展が、とてもよかったので、おそらく、初の作品集は楽しみ。

今は、午前6時少し過ぎだが、こんな時間にもう起きている・・のではなく、昨夜から一睡もしていない。7時に娘を起こして、朝飯を食わせて、送り出したら、少し、寝よう・・。

辺野古、事態急変&母の一周忌

22日、突然、辺野古の仮桟橋工事が中断され、海保の姿が消えた・・との報。政府が総選挙への影響を考えて、延期の決断をしたとも報じられているが、なら、何故、いったん、何が何でもの強行着工に踏み切る姿勢を示したのか???等々、疑問も残る。

まぁ、それはさておき、現地の人々も、これで本当に「つかの間の休息」をとることが、出来るだろう。あとは、総選挙で、政府与党を惨敗させることが出来ればいいのだが、対立候補=野党総崩れ状態の現状では、それもまた、至難の道であろう。せめて、与党の権勢を少しでもそぐことが出来るよう、それぞれが、それぞれの場で、出来ることを、頑張るしかない。

さて、昨日は、母の一周忌法要。一周忌は、本当は今日(24日)なのだが、諸事情で、1日くり上げ。私と娘を含め、親戚8名が集まり、法要にお墓参り、そして、会食。疲れた。

あれこれ、しなければならないことはあるが、私も今日1日は、ゆっくり、したい。






ついに、始まってしまった・・

ついに、始まってしまった。

ヤマヒデさんやチョイさんのブログによると、安倍政権は知事選における翁長候補圧勝の、わずか3日後の19日に、辺野古における浮き桟橋の設置工事に着手し、翌20日にはオイルフェンスを張る準備が大浦側で始まった由。

以降、海でも陸でも闘いは激化し、海では、カヌー隊に大量の拘束者が出て、陸でも21日に、第1ゲート前で、機動隊の暴力により、80代の島袋文子さんが、頭部を強く打ち、救急搬送される事態が生じているという。

翁長圧勝で、「辺野古新基地建設反対」という、沖縄の人々の民意が明らかになったことを無視して、というか、あたかも、嘲笑うがごとく、何がなんでもの強行着工に打って出た政府の暴挙には、満腔の怒りを禁じ得ない。すぐにでも、辺野古へ駆けつけたいと思う反面、そうは出来ない私の事情もある。今は、歯がみしつつ、現地の健闘を、遠く東京の地から、祈るしかない。文字通り、地獄に落ちろ、安倍政権。


「西遊記 はじまりのはじまり」

「少林サッカー」のチャウ・シンチーが製作・脚本・監督を手がけ、今回は自らが主演しなかった「西遊記 はじまりのはじまり」は、三蔵法師が孫悟空・猪八戒・沙悟浄と出会い、天竺への旅に出発するまでの物語であるが、もちろん、とんでもねー!!がウリのチャウ・シンチーのこと、誰もが知ってる「西遊記」を、極彩色でチープなCGと、ベタなギャグ満載の、ペラペラなB級妖怪バトル一大エンターテイメント作品に、仕上げている。

特に、孫悟空は、ボロボロの服を着た、ただの禿げたおっさん、それが仏の封印から解かれると、大袈裟な衣装をまとった、その実、結構、ちっちゃな猿に、そして、最後には迫力満点名な巨大猿へと変身していくけど、また、禿げのおっさんに逆戻り・・と、笑わせる。まさに、「ドラゴンボール」の世界。その上、ラストで、三蔵法師ご一行さまが揃うと、突然、鳴り響くのが、日本の大昔の人気TVドラマ「Gメン何とか」のテーマソングと、リスペクトというか、パクリというか・・まさに、何でもありの、おふざけおバカ映画。でも、昨年公開された中国本土では、年間興行成績堂々第1位の大ヒット映画となり、続編、続々編の製作も、予定されているんだそうな・・。

私的には、大好きなスー・チーさまがヒロインとして登場し、えっと、そのう・・け、決して若くはないのですが、キュート???なお魅力を、ここぞとばかり、ふりまかれていて、そ、それだけで、大満足です・・うううう(感激の涙)。でも、最後に死んじゃうので、涙、涙。おいおい、続編はスー・チーなしかよぉ~ッ(怒)。