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2009-03-26 01:32:28

ま~だ、寝ていません

テーマ:ブログ

今日、カンボジアに出発なのに、ま~だ、寝ていません。一昨日から昨日にかけて、何人かの方から電話やらメールやらをいただいて、「いいなぁ、ヒマで」から「無事に帰って来いよ」まで、様々な餞別のお言葉を頂戴しました。なかには、帰ってきたら、すぐ仕事だ、打ち合わせだ・・という、大変、ありがたいお電話もありましたが。

「フリーランスのライター」といいつつ、最近はほとんど、「外部」の仕事をしていません。昨年、本を書くのに集中したいからと、それまでやっていた仕事をだいぶ整理してしまったら、今度は、パッタリ、仕事が来なくなって、それはそれで、世の中からあたかも見捨てられたようで、サビシーもので、来る者は拒まずとかいいつつ、少しずつ、「外部」の仕事を引き受けています。

ということで、お仕事の話は大歓迎です(笑)。

また、私は、自慢ではありませんが、写真がヘタクソで、それが旅行ライターとしてのネックとなっていると思うので、本格的に基礎から、写真の勉強を始めようかなぁとも、考えています。何をやるのかも、かなり、具体的に、詰めています。

さらには、「本業」をリタイア後は、大学院に・・という努力目標もあって、まずは念願のカンボジア本第2弾を完成させ、「リプレーザ」も出来るだけ継続しつつ、同時並行的に、いわばネクスト・ステージへの準備もすすめていかねば・・と、考えています。

あれもこれも、と考えていれば、あるいは錯覚かもしれませんが、まだまだしばらくは走り続けられるような、気もします。

では、少し寝て、カンボジアへGO!!!



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2009-03-25 22:52:38

4月1日まで留守にします

テーマ:ブログ

明日26日から4月1日まで、カンボジアへ行きます。今回は大韓航空を使って、ソウル経由にて、シェムリアプへ行き、帰りもソウル経由で、1日の昼ごろには成田に戻る予定。つまり、1日の夕方ないし夜まで、ブログの更新は出来ません。

今回の旅は、前々回、想像を超える悪路と、バイクタクシーの故障により、途中で断念しなければならなかった大プリア・カーンへ行くことが主たる目的で、それとは別に、11月にも行こうという話があり、それにももちろん、同行するつもりですが、しかし、雨季明け直後の11月では、大プリア・カーンまで行くことが出来るかどうか、わからないので、今回はそれに絞った旅となります。

実は左膝の状態が極めて悪く、痛み止めの注射をしても、なおかつ、足を引きずる状態なので、こんな状態で旅など出来るのかという、不安を抱えながらのひとり旅となります。

ということで、では皆さま、また4月1日に、お目にかかります(多分)。

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2009-03-25 02:12:57

「ワルキューレ」

テーマ:ブログ

この物語は「真実に基づく物語」なので、映画の結末はすでに、わかっている。すなわち、「ワルキューレ作戦」は失敗し、首謀者たちは皆、処刑されるのである。

こうした結末のすでにわかっている物語を、ブライアン・シンガーはどうつくるのだろうかと思いつつ、しかし、同時に、こうした結末のわかっている物語はイヤだなぁと、正直、観に行くつもりはなかったのである。しかし、夕方、映画館の前を通ったら、ちょうど上映が終わって、お客が出てくるところで、同時に次の上映回の入場が始まっていたので、何となく、チケットを買って、入ってしまった。

もちろん、史実をねじ曲げることもなく、トム・クルーズ演じる主人公と仲間たちのヒトラー暗殺計画はあっけなく失敗し、主人公の銃殺シーンで、物語は幕を閉じる。ブライアン・シンガーは、そのワレキューレ作戦の顛末を淡々と映像化し、あまり、主人公たちの内面に踏み込むこともない。しかし、そのことが、主人公たちの「国を愛するが故の、やむにやまれぬ献身行為」を、単なるクーデターか何かのように見せてしまっていることも事実で、これはブライアン・シンガーの誤算といえば誤算。

というか、「暗殺」という手段での事態の打開は、所詮、民衆とは無縁の、支配階級内部でのクーデターそのものに過ぎぬのではないか・・。



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2009-03-24 03:21:57

「リプレーザ」第8号、もうすぐ

テーマ:ブログ

昨日は、「リプレーザ」の編集委員の飲み会。再校紙も出て、ようやく、ゴールが見えてきた。

もう午前3時過ぎなので、今日はこれ以上、書けませ~ん。さすがに寝ないと、死ぬので・・。

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2009-03-23 01:45:55

苦行13時間の真実

テーマ:ブログ

20日は「接待」で、東京ディズニーランドに行ったということは、すでにブログで書いたが、3連休の初日ということもあって、午前中は雨だったにもかからわず、相当の人出。

最初に行ったジャングルクルーズはいつもなら20分程度の待ち時間で乗れるのに、40分待ち。早くも、先が思いやられる。

続いて、ビックサンダー・マウンテンに行き、90分待ちだったので、ファストパスを取り、それからホンデッド・マンションをスタンバイで・・と思ったのだが、これが150分待ちで、完全な計算違い。ブーイングも・・。しかたがないので、いつもなら5分から10分で乗れる、イッツ・ア・スモール・ワールドへ。しかし、ここがすでに40分くらい待ちになっている。う~ん。

続いて、多分、一番待ち時間が長いと思われるプーさんのハニー・ハントへ様子見で行くが、実に3時間近い待ち時間になっている。そればかりか、ファストパスもすでに発行終了になっている。諦めて、トゥモロー・ランドのピザ店(マズイ)で、少し早めの昼食を取っていただき、次のファストパスの取れる時間になったので、私だけスペース・マウンテンへ走る。参加者全員分のファストパスは取れるには取れたが、入場時間は午後9時35分で、何と閉園時間の25分前。

しかたがないので、とりあえず、待ち時間の短そうなカリブの海賊へ。20分待ち。続いて、ファンタジー・ランドで、待ち時間ほぼゼロのミッキーのレビューを観て、念のため、ホンデッド・マンションへ。待ち時間は100分にまで短縮されていたので、並ぶことにする。

ビッグサンダー・マウンテンに乗った後、ハウス食品提供のカレーの店で、夕食(ハウスの固形ルーを使用した、お馴染みの味)。すでに満席で、席が空くのを、ひたすら待つ。その後、店の前の歩道で座って、エレクトリック・パレードを観る。これはただ、座っていればいいので、非常に楽チン。

それでも、スペース・マウンテンの入場時間まで、まだだいぶ時間があるので、ブラブラとファンタジー・ランドの方向へ歩く。プーさんのハニー・ハントが待ち時間100分になっていたので、とにかく、乗りたいッ!!!という声が圧倒的に多く、渋々、並ぶ。乗れたのは9時半過ぎで、大急ぎで、スペース・マウンテンへ。到着は閉園の何と10分前。でも、何とか乗って、とにかく、閉園時間も過ぎているので、早く帰ろうと思っていたのに、閉園時間も何のその、参加者ご一行様は嵐のごときショッピンク・タイムに突入してしまわれた。

結局、家に帰ったのは、日付が変わってからのことでした。ああ、疲れた。さて、ここでクイズです。その「参加者ご一行様」というのは、一体、誰でしょう???




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2009-03-22 09:39:16

驚くべき「旅の本」

テーマ:ブログ

徹夜続行中・・というか、これから実家に戻ります。

これで、カンボジアに行く3月26日までに書くべき(「本業」以外の)原稿は、すべて書いたので、あとは月火・・と「本業」の3月25日号の原稿に集中、25日に降版して、26日に出発という段取り。まるで、綱渡りのような日程と思われる方もいるかもしれないが、こんな感じでもう十数年、やっているのです。

4月1日に帰国、3日までには次号(4月5日号)の原稿を書かねばならないが、当然のことながら、旅行期間中は取材とかはやっていないので、以前から速報性のないネタをストックしてあり、それを使用。新製品とか、企業ニュースとかは、日々、送られてくるニュースリリースを、事務の女性にスキャンして、パソコンに取り込んでおいてもらって、それを字句修正して、使用。もちろん、依頼原稿を含め、それで丸々1号をつくります。

ところで、先週、こんな本を買った。

ジル・シャイエというフランス人イラストレーターの書いた「地図を旅する永遠の都ローマ物語」(西村書店、2800円+税)がそれ。

この本の何がすごいかというと、ローマの属州出身の青年が、4世紀のローマを初めて訪問するという設定で、その4世紀のローマの街の様子が、旅行記の形で詳細につづられているのだが、すごいのはその本文に挿入された、ローマ市街の詳細な俯瞰図。もちろん、いくら詳細でも、ただの空想では仕方がないが、著者はこの本を書くために30年もあらゆる資料を読み漁り、可能な限り、正確に、当時のローマの街並みを再現しているのである。

物語にそった部分図に加え、街全体の俯瞰図も巻末に大型地図として、とじこまれていて、その凄さにはただただ、感心するばかり。まさに、歴史オタクの真骨頂とでもいうべき、労作である。

2800円は高いようだが、220頁のフルカラーの大型本であることを考えると、これは安い。たとえば、○○社や△△書林なら、多分、1万8000円いらいの価格は、つけるだろう。

感動したので、まずは紹介まで。


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2009-03-22 05:00:44

徹夜確定&山崎ミオのこと

テーマ:ブログ

何で、こんな時間にブログの更新をしているのかというと、徹夜なのです。ずっと、原稿を書いていて、結局、昨日の夜は映画にも行きませんでした。今日は日帰りで実家に戻るので、これから寐たら何時に起きることが出来るのかわからないので、結局、このまま朝に突入です。というか、もう、ほとんど朝か・・。

以前、書いたかもしれませんが、「山崎ミオ」というのは、今はほとんど使っていない、私のペンネームのひとつです。山崎ハコの熱心なファンなので、山崎。ミオは土方美雄の「美雄」を、信じられないことですが、以前、「ミオ」と読んだ人がいるので、ミオ。大昔に、あるミニコミ誌に私の原稿が2本載ることになり、編集者から1本の方は別のペンネームをつけて欲しいといわれて、つけたものですが、その後、時々、使っていました。ところが、ついつい、山崎ミオは土方美雄だとカミングアウトしてしまったので、最近は使っていません(最近、使っている別のペンネームは内緒です)。


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2009-03-22 04:17:02

スワン(3)

テーマ:小説

 それで、私はスワンと連れだって、彼女が母親と暮らしているというマンションに行った。
 それは品川駅から歩いて、一〇分くらいの距離の、高台の高級マンションだったので、私は少し、びっくりした。

 スワンの母親が日本でどんな仕事をしているのか、私は知らなかったが、それは日本人の差別的な見方なのかもしれないが、きっと、水商売か何かではないかなぁと、勝手にそう思い込んでいた。それで何となく、お母さんって、どんな仕事をしているのと、スワンに直接聞くのを、ためらっていた。
 そのマンションは一階が広いロビーになっている高層マンションで、スワンが母親と住む部屋は、二七階にあった。
 広々とした、四LDKで、リビングの一方は全面ガラス張りで、眼下に品川駅や、その背後にある高層ビル街を見下ろすことが出来た。
 「す、すっごい、とろこだねぇ」
 と、私はいった。いいながら、腹を立てている自分に、びっくりした。

 このマンションは彼女の母親の持ち物なのだろうか。そうではなくて、仮に賃貸だとしても、おそらく月何十万もするに、違いない。
 実は私もスワン同様、母子家庭だった。

 父は私のまだ幼いころに、女をつくって、家を出ていた。母は女手ひとつで私を育ててくれたが、生活は決して楽ではなく、私が高校に入ったころ、それまで住んでいた一軒家を出て、二DKの中古賃貸マンションに移らざるを得なかった。

 マンションといっても、それは京急線沿線の、各駅停車しか止まらない駅から徒歩一五分の距離にあり、薄暗いエントランスと、狭くて嫌な匂いのするエレベーターが、私は嫌いだった。
 要は、スワンの住むマンションとは、月とスッポンのような違いだった。
 しかし、多分、スワンが欧米人であったとしたら、私はまぁ、こんなものかと、納得していたかもしれなかった。タイ人のくせに…という思いが、私の理不尽な怒りの根源にあったとしたらと、私にはその自分の心の中の怒りが、恐ろしかった。
 「ねぇ、どうしたの?」
 と、スワンが無邪気な笑顔で、私にそう尋ねた。
 「えっ、な、なんでもないよぉ」
 と、私はあわてて、答えた。
 「お母さんは、いつも遅いの?」
 「そうなの、いつも忙しくて、帰って来るのは、午後一〇時か、一一時。だから、夕食はひとりで食べることが多いんだ。タイにいた時は、みんなで円座になって、わいわいがやがや、ご飯を食べていたから、それが嫌で…」
 そんなのめずらしくないよ、私なんか…と、私の中で、また、正当性のない怒りが、ふつふつと、燃え上がった。
 結局、スワンとは友だちになんかにはなれないかもしれないと、その時、そう思った。

 私は私の心が、とても恐ろしかった。


(ここまでが、山崎ミオ名義のブログで書いた内容です。以下、随時、書き継いでいきます)

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2009-03-21 05:58:10

「スワン」について&その他

テーマ:ブログ

「スワン」は「山崎ミオ」名義のブログに時折書いていた小説(のようなもの)ですが、やはり、いくつものブログを同時並行的に更新するのはきつくて、最近は完全な「開店休業」状態になっていました。

そこでブログを、アメブロとミクシィのみに絞ることにしたのですが、でも、ブログにでも書かないと、小説(のようなもの)なんか、とても書く余裕がないことも事実なので、こちらに引っ越すことにした次第です。書くのはほとんど気まぐれで、不定期掲載ですが、まぁ、多少なりともご興味のおありの方は、どーぞ、よろしく・・ということです。

ところで、昨日からは3連休。昨日は、よんどころのない事情で、東京ディズニーランドへ。今日は夕方まで原稿を書き、夕方から映画にでも・・と思っています。明日は実家。4月に母を連れて、1泊2日で温泉旅行でも・・と考えているので、その打ち合わせ。そういえば、4月はメキシコ学勉強会の旅行もありますが、こちらは金安さんまかせなので、私は楽チン。

来週の木曜からはカンボジアですが、まぁ~だ、何の準備もしていない。

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2009-03-21 05:14:11

スワン(2)

テーマ:小説

 スワンと、最初に親しくなったのは、席が隣りだった、里見だった。
 里見と親しかったみゆきがそれに加わり、三人はよく、一緒に行動するようになった。
 私が里見らと連れだって、駅前のスタバにいたスワンと初めてしゃべったのは、偶然のことだった。その日、私はたまたま智子とは別行動で、その智子とスタバで待ち合わせをしていた。店に入ると、店内の席はほとんど埋まっていて、生憎、カウンター席も空いていなかったのだ。
 智子はまだ来ていないし、どうしようかなぁと思って、立ちすくんでいると、そんな私を見つけて、四人掛けのテーブルに、みゆきとスワンと共に座っていた里見が、声を掛けてくれた。
 「涼子、ここ空いているよ。よかったら、来て座ったら」
 「えっ、いいの?」といって、私はそのテーブルに向かった。
 「智子と待ち合わせなんだけど、まだ来ていないみたいなのよね」
 と、私。
 「じゃあ、智子が来るまで、ここにいたら?」
 と里見にいわれて、空いていた席に腰を下ろした。
 「こんにちは」
 と、スワンが笑顔で、私に声を掛けた。
 「こ、こんにちわ。そのぅ…そういえば、スワンとは一度も話したこと、なかったよねぇ」
 「前田涼子さんでしょ。成績、クラスで一番なんだって?」
 「えっ、そんなことないけど…」と、私は口ごもったが、成績がいつもクラスで一番なのは、事実だ。

 以前は、高見沢クンという、どうしても超えることの出来ない高い壁があったけれど、その高見沢クンは転校して、それ以降は、私がいつも、クラスでトップの成績をキープしていた。「この調子で頑張れば、早稲田や慶応に、十分、行けるよ」と、真知先生にもいわれている。

 でも、人にそのことをいわれるのは、何か、「勉強の虫」みたいに思われているようで、私としては嫌だった。

 スワンこそ、すごいじゃない。日本語だって、もうほとんどわかるんでしょ?」
 と、私。
 「タイで暮らしていたころから、勉強していたから…」
 そう、スワンはいって、少し複雑な表情をした。
 「お母さんが日本で働いていて、いつか私も日本に…って、そう思っていたし、だから、高校が終わってから、日本語学校へ行っていたの、私」
 「でも、すごいよ、スワン。英語だって、ペラペラだし、三カ国語のバイリンガルじゃん」
 と、これは里見。
 スワンはその時は、何もいわなかったが、彼女は実は中国語もしゃべれて、四カ国語のバイリンガルだった。これはしばらくたってから、本人から直接聞いた。

 彼女の両親はタイ人といっても、中国系のタイ人で、スワンの父は彼女がまだ幼い時に亡くなっていたが、バンコクのチャイナ・タウンで、小さな貿易会社をやっていたらしい。その後、会社は弟、彼女にとっては、叔父さんが引き継ぎ、彼女の母親はその会社の役職にはついていたが、どうやらそれは、名目だけのことだったようだ。
 「いろいろあって、お母さんが日本で働くことになって、それで私はおばあちゃんの家に預けられ、そこから高校や日本語学校へ通ったの。でも、母の日本からの仕送りで、私は何ひとつ不自由せずに好きな勉強が出来たので、母にはとても感謝しているの」
 彼女は、母親のことが、何よりも、自慢だった。
 しかし、そうしたことをスワンから聞いたのは、しばらくたってからの話。

 その時は、それ以上、彼女と話すこともなく、話題はすぐに好きな歌手やタレントのことや、たわいない学校のうわさ話に、移ってしまった。
 やがて、智子が来て、私は別のテーブルに移った。
 すぐに智子と連れだって、店を出た。店を出る時、里見たちのテーブルを振りかえると、スワンと目があった。彼女は邪気のない笑顔で、私に向かって、少し控えめに手をふった。
 あっ、スワンとは友だちになれそうと、私はその時、そう思ったが、店を出てしばらくして、
 「私、スワンが嫌いッ」
 と、智子が吐き捨てるようにいったので、驚いた。
 「えっ?何で?」
 しかし、私の問いに、智子は何も答えなかった。

 翌々日、その日、智子が風邪をこじらせて、学校を休んだので、私はひとりで家に帰った。

 途中、品川駅の近くのオフィス・ビルの一階にある、大型書店に寄った。文庫本の新刊コーナーを見て、読みたいと思う本が一冊もなかったので、次に、雑誌のコーナーへ移った。雑誌スタイルの、タイのガイドブックが目に入ったので、あっ、スワンの生まれた国だぁと思って、手に取ってみた。
 「微笑みの国、タイ」
 という、キャッチ・コピーがあって、頁をめくると、日本のものとは明らかに違う、極彩色の仏教寺院や、白い砂浜と青い空の美しいビーチ、豪華なリゾート・ホテルでのくつろい、タイ式マッサージでうっとりしている女性の写真などが、次々に目に飛び込んできた。
 「そんなの、うわべだけだよ」
 と、私の後ろで声がして、振りかえると、スワンがそこにいた。
 「バンコクは東京並みの大都会だし、道路は慢性的な渋滞、それに排気ガスがひどくて、外出にはマスクが欠かせないし…」
 といって、スワンは邪気のない、笑顔をつくった。
 それはそうかもしれないけど、タイが微笑みの国だというのは、本当だなぁと、私はそのスワンの飛びきりの笑顔を見て、そう思った。
 「よかったら、そこでお茶しない?」
 と、私はスワンに思わず、話しかけていた。
 「えっ、いいよぉ」
 と、スワン。
 それで、私たちは連れだって、書店横のカフェに入った。スタバではないが、スタバそっくりの店。メニューまでが、ほとんど、同じだった。
 「ねぇ、スワン、さっき、うわべだけだって、いったでしょ?本当のタイって、どんなとこ?」
 「タイは都会と地方の格差が、とっても激しいの。都会といっても、バンコク以外にそれほど大きな都市はないんだけど、その分、あらゆるものがバンコクに集まっちゃったって、感じかなぁ。

 バンコクは東京より広いのに、つい最近まで、地下鉄もモノレールもなくて、公共的な交通手段というと、バスかタクシー、それにトゥクトゥクという、人が座る席をつけたバイク・タクシーくらいしかなかったのよね」
 「あっ、それ、テレビか何かで、見たことある」
 「でも、最近は、地方に行くとまだあるけど、バンコク市内では、トゥクトゥクはあまり見掛けなくなっているの」
 「へー、そうなんだ」
 「でも、都会を一歩出ると、そこは農村ばかりで、車に何時間乗っていても、窓の外は同じ光景ばかり。どこまでも続く、田んぼと畑、ところどころにある同じような集落、そんな光景」
 そして、スワンはいいことを思いついたというように、こういった。
 「そうだ、これから、私のウチに来ない?」
 

 

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