88城目  No.98今帰仁城(2010年1月23日登城) | 城めぐりん

88城目  No.98今帰仁城(2010年1月23日登城)

 今帰仁城がいつ誰によって築かれたかは不明なところも多く定かではないが、13世紀頃には築城が始められたと考えられている。1383年に怕尼芝が今帰仁城主となり、その後3代にわたり北山王を名乗ってこの地域を統治したという。この頃の沖縄本島は、北部地域を北山、中部地域を中山、南部地域を南山がそれぞれ支配する三山鼎立の時代で、北山王は中国との貿易で力を蓄えていったという。

 しかし、1416年、北山王は中山の尚巴志によって滅ぼされ、北山としての歴史の幕を閉じる。

 北山の敗北後、中山は北部地域の管理として監守を設置。以後、今帰仁城は監守の居城となっていたが、1609年、薩摩軍の琉球侵攻にあい、城は炎上し、落城した。その後は神聖な御嶽として信仰の場になったという。

 平成12年(2000)、沖縄県内のグスク及び関連遺産群とともに世界遺産に登録された。


 那覇空港到着後、レンタカーで向かう。1時間30分ほどで今帰仁村グスク交流センターの駐車場に到着。前日から「今帰仁グスク桜まつり」が始まっており、多くの人で賑わっている。ソメイヨシノではなく琉球寒緋桜ではあるが、1月に桜とは、さすが南国。グスク交流センターの窓口で観覧料を払い、センター前のグスクの模型を見てから、早速登城開始。


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 外郭にあたる部分を歩いていく。入口に建つ今帰仁城跡の碑。


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 外郭から大隈(うーしみ)の城壁を眺める。


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 灰色の古期石灰岩で堅牢に築かれた石塁の曲線が美しい。


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 平郎門から中へ入る。平郎門は今帰仁城の正門で、現在の門は、昭和37年(1962)に修復されたもので、両脇に狭間があり、天井は大きな一枚岩を乗せた堅牢な作りとなっている。


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 内側から見た平郎門。


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 門を入って右側の石段を登ると見晴らしのいい物見台へ出る。


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 門から七五三の階段と呼ばれる道を進む。この平郎門から大庭(うーみゃー)まで続く参道は、戦前に地元民によって、桜の植栽とともに直線道に整備され、戦後、戦災文化財の修理として階段が整備されたという。


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 琉球寒緋桜がちらほら咲いている中を歩いていく。


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 七五三の階段を登りつめたところの開けた広場が大庭(うーみゃー)。南側には南殿があったと推定され、北の一段高くなったところが北殿跡とされる。


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 大庭(うーみゃー)から北へ歩いていく。


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 北殿跡の北側の一段高いところが御内原(うーちはる)で、女官部屋があったといわれるところで、城内でも神聖な場所。眺望がよく、大隈(うーしみ)を見下ろすことができる。


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 大隈(うーしみ)は、戦時に備え馬を養い、兵馬を訓練した場所として伝えられている。


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 御内原(うーちはる)から志慶真門郭(しじまじょうかく)を見下ろす。


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 大庭(うーみゃー)の東の一段高くなった郭が主郭。主郭は城内で最も中心的な建物があった場所で、多くの礎石が残っている。(青や赤のランプは桜まつりのため設置されたもの)


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 主郭から大庭(うーみゃー)を見る。


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 監守引き上げ以降は、主郭には火神の祠が設置され、さらに来歴碑が建立され祭祀を行う場として利用されている。火神の祠の建築年は不明であるが、監守が首里へ引き揚げた1665年頃に設置されたと考えられるとのこと。


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 主郭から志慶真門郭(しじまじょうかく)の方へ向かう。


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 主郭の石垣。


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 主郭から志慶真門郭(しじまじょうかく)を望む。志慶真門郭(しじまじょうかく)は、城跡の南側、主郭より一段低いところにあり、城主に仕えた家臣たちが生活した場所と考えられている。


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 主郭から志慶真門郭(しじまじょうかく)の方へ下りていく。


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 志慶真門郭(しじまじょうかく)の城壁。


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 志慶真門郭(しじまじょうかく)から主郭を見上げる。


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 ひととおり散策し、入口のところに建つ今帰仁村歴史文化センターへ行き、展示を見学。



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         (う、薄いっ!!(T_T))