奈良県十津川村の谷瀬の吊り橋を訪ねて(2024/01/17) | haiko-riderのブログ

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2010年春から現在まで、趣味で廃校休校巡りをしてます。
これまでに訪れた校舎や思い出を記事にしてます。
無分別な廃墟探索とは全く異なりますので、誤解無きように。

十津川村の廃校巡りで国道168号を何度も利用しており、

谷瀬(たにぜ)の吊り橋は、十津川村の有名な観光スポットであることを

知っておりましたが、対岸まで渡ったり対岸の集落まで足を

延ばすことはしませんでした。。

近年は国道168号が整備され、京奈和自動車道、五條ICから

約1時間の所要で行くことが出来るようになりました。

 

谷瀬の吊り橋周辺のイラストマップ

上野地トンネルの手前で、谷瀬の吊り橋の標識をみて左折すると

駐車場です。

 

国道沿いの橋の袂に、昔からある一枚板の看板です。

対岸のまで長さ297.7m、川面からの高さ54m。

生活用吊り橋としては日本一の長い吊り橋です。

 

吊り橋の全景

国道側の上野地(うえのじ)から対岸の谷瀬を結ぶ吊り橋です。

長らく雨も降らなかったためか、眼下に流れる十津川(熊野川)の

水量は少なくなっていました。
 

対岸の山の中腹に橋が架かっているのを見ても、かなり高い地点に

架橋してあることが分かりますね。。

 

早速、渡ってみます。

中央部に幅約80cmの板が、30cm間隔の横木に載っている構造です。

転倒しても落下しないように防護ネットが張られていますが。。

ネットの隙間から川面が見えますし、思った以上にガタガタ揺れるのです。。

実際は こんな感じです。

 

歩いて渡り切るのも大変なのですが、地元住民や郵便配達員は、

自転車やオートバイなどで通行されているそうです。

(観光客の場合、徒歩以外の通行は禁止)

 

東側の風景

ネットの高さが低い箇所もあり、高所恐怖症の方は勇気が

必要です。。

西側の風景

 

橋を渡る前にも掲示してあった注意看板

一度に20人以上渡ると危険とのことです。

 

対岸の「吊橋茶屋」が見えてきました。

 

吊橋茶屋にも同じような看板がありました。

営業はしておらず人影もありません。

 

対岸から撮った吊り橋

 

谷瀬地区に着くと、森山展望台まで1.5㎞ほど歩いて向かいます。

 

グーグルマップでみると、対岸に幾つか集落があるのが

分かります。

 

緩い坂道を上って行きます。

左手の集合住宅が対岸で最大の建物と思われます。

 

平地集落のバス停

対岸にも路線バスが来ているのですね。。

 

平地集落の風景

 

微笑ましくなる案山子1

 

微笑ましくなる案山子2

 

しばらく歩くと水車が見えてきましたが、静止したままです。

 

中切集落のバス停

 

水車から下り坂を進むと、擁壁の階段を登って行きます。

 

森山神社の鳥居です。

階段は227段あるので、一気に登ろうとすると息が切れます。

 

 

展望台に到着しました!

すでに先客が3人、対岸を眺めていました。

 

森山展望台の案内

川が氾濫し対岸と連絡が取れなくなったときに、この地点から

旗信号を送っていたそうです。

吊り橋だけでなく、上野地集落と周囲の山々まで俯瞰できる

絶好のビュースポットです。

1954年(昭和29年)に架橋された谷瀬の吊り橋は、当時の

谷瀬集落の人々が1戸当たり20-30万円という大金を出し合い、
村の協力を得て800万円となる大吊り橋を完成させました。

教員の初任給が7,800円だった時代、とてつもない出費であったに

違いありません。

地元住民の架橋への並みならぬ思いを胸に、この吊り橋をしばらく

見つめて谷瀬を後にしました。

 

【谷瀬の吊り橋】
奈良県吉野郡十津川村上野地65番地2
京奈和自動車道、五條ICより国道168号を南下、約1時間。
1954年(昭和29年)完成
長さ297m、高さ54m。

生活用としては日本一長い吊り橋。