「テンよし、ナカよし、シマイよし!」

「テンよし、ナカよし、シマイよし!」

ヒゲブチョーの技術屋日記!

前略 おふくろ様

これからは、もう少し顔を出します。

 

マジックアワー 仙台へ帰る機内にて

 

 

先週、およそ8年ぶりに帰郷した。

といってもきっかけは、とある社長から届いた手書きファックスであった。

そこには、親族の葬儀に参列してほしいと。

 

実はその社長とは、あることがきっかけで、ここ数年疎遠になっていたのだが、

この時代に手書きファックスを受け取った私は何かを感じてしまい、

行かなければならないスイッチが入ってしまったのだ。

 

久しぶりの札幌は、いろいろ変わっていたが、空気感は当時のまま。

 

着いた翌朝、気が昂っていたのか5時前に目が覚め、恒例の旅ランに出た。

テレビ塔も道庁赤れんがも、改修工事中

これはこれで、レアであった。

特に、赤れんが庁舎は、遠目にはシートで覆われているとは分からなかった。

 

 

そして、やはりススキノは活気があって、ビールは美味かった。

 

しかし、とあるスナックには、なぜか仙薹四郎が・・・。

酔いも手伝い、ここは国分町か?と一瞬疑ってしまった。

 

冒頭の社長には数年前、私ごとで恩があり、その後ろめたさをずっと感じていた。

今回、それが少しは解け、私も胸の支えが取れた。

とまぁ、書きたいことはまだまだあるが、これ以上は胸の内にしまっておこう。

 

そして、おふくろに会えたことが、何よりであった。

 

R4 新幹線高架下で雨宿り

Tracerの灯が怪しく光る

 

4月6日(土)

杜の都は快晴

この日は福島県で開かれた、「KOTOBUKI フォーラム」へ行ってきた。

天気もまずまず良さそうなので、愛車を駆って行くことにした。

休日であったが、この歳になるとWork in life(Life in work)

 

大田弘氏(熊谷組社友)の講演を聞くのが目的

開演約30分前に会場に着くと、すでに当社安全部長のバカでかいトライアンフRocket3が

停まっていた。

 

大田氏の話しを聴くのは、今年1月の新宿以来2回目である。

激しく心を動かされ、6月開催予定の当社安全大会に講演を依頼したところ

快諾していただき、その打ち合わせも兼ねていた。

約1時間半の講演、敢えて詳細は省くが、1月に続き今回も頬を熱いものが伝った。

 

15時過ぎに会場を出ると、空が怪しくなってきた。

安全部長は、石巻まで高速ノンストップルートを選択

ワタシはというと全く逆の、トラック野郎国道4号北上ルートを選択した。

何故?

しばらくバイクに乗っておらず、しかも雨天走行は何十年も経験していなかった。

しかも腕も落ちている(元から落ちている?)

 

しかし何より、ツーリングライダー復活のために避けては通れない、

雨具試験の絶好の機会と判断したのだ。

結果、憂鬱なはずの雨天走行が妙に楽しく、またツーリングギアの改善点も見えてきたので、

以下、備忘のために残しておく。

 

上着は及第点、やはりゴアテックスで正解だった。

グローブは、操作性と振動軽減対策が必要、

後半は寒くなってきたが、グリップヒータに助けられた。

 

問題は下(パンツ)

歩く分には問題ない。

 

しかし、シートに跨るとご覧の通りズリ上がるのだ。

ブーツも防水だが、それでもじわじわ濡れてきて運転に集中できなかった。

あとは、シートが硬くケツが痛いので、上記改善の上旅に備えよう。

 

18時過ぎ無事に帰還し、湯船に浸かり🍺「晴れ風」を開け「新プロジェクトX」

・・・昼に続き、またもや頬を熱いものが伝ったのだった。

 

「不適切にもほどがある」が、終わりましたね。

 

 

本作品では、1995年の『阪神淡路大震災』が、ひとつのポイントになっており、小川市郎(阿部サダヲ)と純子(河合優実)親子も、その犠牲になるという設定

タイムマシンバスを使って、昭和と令和を行き来して、それを何とか回避できないかと期待していた視聴者も少なくなかったのでは。

 

そんななか、最終話で印象に残ったシーンを紹介します。

 

1986(昭和61年)年から2024年(令和6年)へタイムスリップしていた小川市郎が、昭和へ戻る前に、別れを告げに、義理の息子犬島ゆずる(古田新太)が入院する病院を訪れて語り合うシーン

 

ネット記事を見ると、二人はこのシーンで撮了したように伺える。

 

入院中のゆずるが、酸素吸入機を押しながら、市郎を見つけ嬉しそうに歩いてくる。

その両脇にはペットボトルのお茶を抱えている。

 

 

以下、二人の会話を再現したい。

 

 

市郎「どれか持とうか?」

 

ゆずる「あぁ いいんです 適度な運動が必要なんです」

 

市郎「ごめんね もう会えないと思って・・・」

 

ゆずる「お別れですか お義父さん・・・」

 

市郎「タイムマシン 最後の1回は渚っちのために使おうと思ってさ 最近元気ないでしょ」

 

 

    病院内のソファに並んで腰を下ろし、しばし沈黙が流れる。 

 そして、そのあと市郎が何か閃いたように話し出す。

 

 

市郎「もう・・・ 会えなくは・・ないね」

 

ゆずる「会えますね お義父さんは むしろこれから四年後です」

 

    ゆずるが結婚の許しを乞うために、市郎とはじめて顔を合わせるのは1986年の四年後、

 1990年(平成2年)

 

市郎「悪いけど 俺は二人の結婚許さないと思う」

 

ゆずる「ハイ 許さないでください」

 

市郎「いいのか? 渚っちが生まれてこないぞ」

 

ゆずる「ご心配なく ふふっ」(そのときすでに純子のお腹には、赤ちゃんがいた)

 

市郎「この野郎! ってことは そこで俺が体を張って二人を引き離せば・・」

 

ゆずる「大丈夫です お義父さんがいくら反対しても ゆずる 譲りませんから

    ゆずる 六本木の覇者ですから」

 

 

    ・・・・・・

 

 

市郎「やがて 渚っちが生まれ 俺と純子がこの世を去る」

 

ゆずる「ところが2024年 お義父さんがタイムマシンで 私の前に姿を現す」

 

市郎「色々あって 昭和に帰って四年後 おまえが俺に会いにくる」

 

市郎「俺は許さない」

 

ゆずる「許さないでください」

 

    ・・・・・・

 

市郎「渚っちが生まれ 俺と純子が死んで・・・」

 

ゆずる「2024年 お義父さんがタイムマシンで現れる」

 

市郎「昭和に帰って四年後・・・」

 

            ・・・・・・

 

            ・・・・・・

 

市郎「止めよう 吐きそうだぁ」

 

ゆずる「はぁい」

 

    二人並んでペットボトルの蓋を開け、お茶を飲む。    ゆずるは、終始笑顔

 

    ・・・・・・・・

 

と、いうシーン。

 

 

過去と未来が交錯する、何とも不思議なやり取りであった。

と同時に、大切な人を亡くし残された人にとっても、非常に印象に残ったことと思う。

 

 

宮藤官九郎(クドカン)は、言葉に出すと途端に宗教くさくなる、会者定離や輪廻転生といった、

どうにもならない世の常を、サラリと表現してくれるところが、気絶するほど悩ましい。

 

結局のところ、答えなんてあるはずもなく・・・。

 

”まわるまわるよ時代は回る”

中島みゆきが自身の辛い経験を、『時代』という作品に乗せて表現したように。

 

くよくよしないで 今日は今日の風に吹かれましょう。

 

これに尽きるのでしょうね。