CEA(癌胎児性抗原) | 東大阪病院 人間ドック・健診センター ブログ

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大阪市城東区にある東大阪病院の「人間ドック・健診センター」スタッフによるブログです。

CEA(癌胎児性抗原)とは?
CEA(癌胎児性抗原)は主にがんと胎児の細胞組織で生産されます。

そのため、血液検査でがんを検知する腫瘍マーカーに採用されています。膵臓がんや大腸がんなどの消化器系がんで高値を示します。


CEA(癌胎児性抗原)の検査結果の信憑性

 「高値=がん」とは言えません。
CEA(癌胎児性抗原)が高値になる、基準値より高くなる原因として

・体調による一時的な異常値   ・加齢による影響
・慢性膵炎  ・膵臓がん  ・糖尿病  ・胆石症
・閉塞性黄疸  ・慢性肝炎  ・腎不全  ・前立腺がん
・大腸炎  ・大腸がん  ・甲状腺機能低下症  ・甲状腺がん
・気管支炎  ・肺結核  ・肺がん  ・胃がん  ・乳がん
・子宮がん  ・卵巣がん  ・喫煙者  などがあります。

以上のように、「高値=がん」ではありません。
また、仮に基準値内だったとしても
CEA(癌胎児性抗原)の数値だけで「がんがない」とも言い切れません。

ステージⅣの進行性がんであっても、基準値を超える割合は90%前後であり、残り10%の人には反応を示しません。

健康な人でも基準値を超える場合もあります。CEA(癌胎児性抗原)は大腸に含まれているため、低い値ですが反応を示す場合があります。

喫煙者の場合は、大腸に元々あったCEA(癌胎児性抗原)が増えるために、健康診断の際は事前申告が必要です。


CEA(癌胎児性抗原)の基準値
 ~5.0ng/mL以下が基準値


異常値と疑われる病気

 ・体調による一時的な異常値   ・加齢による影響
 ・慢性膵炎  ・膵臓がん  ・糖尿病  ・胆石症
 ・閉塞性黄疸  ・慢性肝炎  ・腎不全  ・前立腺がん
 ・大腸炎  ・大腸がん  ・甲状腺機能低下症  ・甲状腺がん
 ・気管支炎  ・肺結核  ・肺がん  ・胃がん  ・乳がん
 ・子宮がん  ・卵巣がん  ・喫煙者   等



異常値への対応
 ①基準値をどの程度超えているかを確認して下さい。
  CEA(癌胎児性抗原)では基準値の2倍以上でがんの疑い
  が濃くなり、4倍以上でがんが転移している可能性があると
  されています。

  ただし、慢性膵炎、糖尿病、胆石症、閉塞性黄疸、慢性肝炎、
  腎不全、大腸炎、甲状腺機能低下症、気管支炎、結核などの
  良性疾患でも数値は上がりますので、基準値以上でがんが
  確定するわけではありません。

 ②放置はよくありません。
  悪化したり、すでに治療が必要な可能性もありますので、
  早めに専門医にてPET検査やMRIを受けることを推奨します。

 ③腫瘍マーカーの中でもCEA(癌胎児性抗原)は男女差は
  ありません。しかし、加齢とともに上昇する傾向があります。
  偽陽性も一般的です。そのため、基準値を超えたからといって、
  必ずしもがんが存在していると慌てる必要もありません。

  ヘビースモーカーではなくても、一時的にタバコを吸ったり、
  発がん性物質を体内に取り込むだけで、異常に高値になる
  ケースもあります。

  がんは進行性ですので約3カ月後に再検査を行って、数値に
  変化がない場合はがんの確率も低くなります。数値が気になる
  人は再検査をすることで、精神的負担が軽くなります。

当院人間ドックでも、CEA(癌胎児性抗原)は取り扱っておりますので、ご相談下さい。『インターネット予約』もしくは『FAX』でご予約いただいたお客様にはご希望の腫瘍マーカー検査を1項目無料で追加させていただきます。