こんにちは
東大阪病院看護部 皮膚・排泄ケア認定看護師です
今日は人工肛門についてのお話です。
人工肛門とは
人工肛門とは、大腸がんをはじめとする腸の疾患で、今後
肛門からの自然排便ができない方へ造設されるものです。
それはストーマともいい、ストーマ保有者の方を
「オストメイト」と呼んでいます。
ストーマ造設には、一時的造設と永久造設があります。
時期がくれば、もとの状態に戻せる場合を一時的ストーマ、
肛門を切除してしまう場合は永久的ストーマと呼びます。
ストーマは、痛みを感じる神経がないので、触っても感覚がなく、
粘膜は常に粘液や腸液が分泌されているため乾くこともありません。
直腸の働きには、便を貯める働きや、便をしたいという感覚(便意)、
我慢する働き、そして便を出す働きがあります。
しかし、人工肛門には「溜める」という機能はなく、
排泄を「自分の意志」でというコントロールもききません。
人工肛門を造設された患者さんは、ストーマ装具と言う排便を
ためておく袋を装着します。
最近の装具は非常によくなってきたため、便や臭いが漏れることは
ありません。
芸能界では渡哲也さんや一時的に造設された中井美穂さんが
オストメイトである(あった)ことを公表されています。