加計学園の問題、
行政サイドに忖度があったかどうかという前に、

獣医学部の、四国への新設ってどういうことなのか、

ちょいと考えてみた。

娘の高校が元農学校だったりして、
マンガ「銀の匙」を読んだりすると、

獣医というのは、北海道あたりでは、

農の世界のヒエラルキーのトップなんじゃないかという気もする。

 

一方、地元で小学校の同級生が動物病院をやってたりするが、
元は、保健所勤務だったかと思う。生かすより殺すほうが多かったのではないか。

どちらにしろ、獣医というのも、必要な仕事には違いない。

獣医学部をウィキペディアで見ると、
「国内での獣医系大学は現在、国立大学法人10・公立大学法人1・私立5の16大学である」
という。
ヒトの医学部あたりのことを考えると、いかにも少ない、
「獣医学部・学科を有する全大学を通してわずか1000人未満しか募集がないため、入学試験は(国公立の難易度は高いが)大学間で難易度のばらつきが非常に少なく、国公立・私立を問わず全大学が一定して高いレベルに集まっている」
そうだ。

国公立は北から、

北海道大学・獣医学部共同獣医学課程(帯広畜産大と共同)
帯広畜産大学・畜産学部共同獣医学課程
岩手大学・農学部共同獣医学科(東京農工大と共同)

東京大学・農学部獣医学課程

東京農工大学・農学部共同獣医学科

岐阜大学・応用生物科学部獣医学課程(鳥取大学と共同)
大阪府立大学・生命環境科学部獣医学科

鳥取大学・農学部獣医学科
山口大学・共同獣医学部(鹿児島大学と共同)
宮崎大学・農学部獣医学科
鹿児島大学・共同獣医学部

私立は
酪農学園大学(北海道江別市)

だけが北海道で、下記4校は東京近辺である。

麻布大学・獣医学部獣医学科

北里大学(2007年度より獣医畜産学部獣医学科から名称変更)

日本大学・生物資源科学部獣医学科

日本獣医生命科学大学(2006年度より日本獣医畜産大学から名称変更)

 

というわけで、
関西以西に私立の獣医学部(学科)を新設、というのはわかる。


ただ、京都産業大学が同じように獣医学部設立申請を出していたところ、

関西圏には1校あるから(大阪府立大学)ということで、国公立も含めて獣医学部(学科)の一つもない四国にだけ、

という判断をしたという。
これがわからない。

 

国公立・私立含めて、全国にさまざまな学科を、均等に散らばらせるのが、文部行政なのだろうか?
 

学科が同じでも、大学にはやはりレベルの差があるだろう。

大学のレベルは主に、大学の歴史と、立地する地域性で決まる。
西日本の、この方面の進学希望者の多くは、国公立がダメなら、四国よりも東京を選ぶのではないだろうか。

ひょっとしたら、この少子化の時代に文部省は、
補助金を食いつぶして、志願者も少ない?国家試験合格率も低い?という新設大学を、認可してしまったのではないか。
逆に、これからますます役に立つ資格・職業として、人気のあるジャンルなのに、門戸を狭いままにしてしまったのではないか。

 

行政の許認可には、それなりの理由があるだろう。

ぜひ、当事者の話を聞いてみたいものだと思う。
 

森友学園やら加計学園やら、

例の天下りの斡旋発覚以来、文部省系のスキャンダルが頻発しているような気がして、


あまり単純に、政権批判に結びつけるのもどうか、と思っている。

 

 

(獣医ということで犬猫の画像を探したら、たまたまあったのが下の写真)

 



追記:NHKで、まとまった記事がありました