タイトルの現人神(あらひとがみ)、何のことかわからない読者もいよう。
戦前、天皇陛下は「人としての姿を現した、神である」とされていたのだ。
政治的な権力と責任から解き放たれて久しい、今の天皇陛下だが、
あらゆる機会に「先の大戦の反省」を訴え、
サイパン、パラオ、フィリピンと、
あえてこの高齢で、慰霊の旅を続けていらして、
親の代の「罪」と、真剣に向かい合う、
それこそ「現人神」というにふさわしい方なのではないか、と、私は思っている。
◇
甘利大臣が政治資金(賄賂)問題で辞めて、
代わりの石原伸晃氏には、皇太子殿下が「国事行為の代行」で認証式を行ったという。
認証する方も、される方も、
失礼ながら、いわば「親の七光」である。
この国は、法律上はともかく、現実的には
「個人主義」よりも、「地縁血縁主義」の方が優勢で、
中国やアフリカの「部族抗争」も笑えないと思っている。
それぞれの立場は立場として、
立場に安住し利用するだけか、立場の意味を捉えなおし、その意味を深めようとするか、
その違いが、人としての価値を定めていくのだろうと思う。
(下記画像は、ロイターのウェブページより拝借)