コスモⅡ(三洋)
■大当り確率225分の1
セルにデカデカと描かれたピエロと機種名が見事にマッチしていないものの、
(当時の三洋としては)スマッシュヒットとなった台。
他機種に比べリーチが発生しにくかったのは、図柄が18個も配置されていた
為です。但し3~7は前後賞当りがあったのでこれらの図柄でリーチがかかる
と期待度が大幅にアップしました。大当り確率は18×18×18÷28となるので
(表示上は208分の1)従来機とは変らないものの、それまでの見た目通りの
大当りではなく「かかりにくく、当たりにくいが、その分当り易い図柄がある」
この仕組みは当時としては非常に斬新だったのです。毎回同じ期待度ではなく、
あえてメリハリをつけるというアイディアがヒットの理由の一つでしょう。
まだ、スーパーリーチや予告等がなかった時代ですので、期待度の変るリー
チというのは打ち手にとって全く新しい体験だったような気がします。
又、配列も現在のように整然と配置されているのではなく、数字の間に絵柄が
紛れ込んでおり、更に各ドットで異なる配置となっていたので、停止直前まで
当るかどうかわからないというドキドキ感もありました。(特に絵柄リーチは)
この部分では多少の好き嫌いが分かれたと思うのですが、この変則配置と
前後賞というのが、以後の三洋のデジパチの主流となっています。
この頃から、三洋はそれまでのデジパチブランド「パニック」の冠を外した機種を
登場させるようになったのですが、まだまだ打ち手には認識されにくく、この台も
「パニックコスモ」という名で紹介される事がしばしばありました。
(実は自分も長らくそう思っていました・・・)
残念ながら、パニックブランドを一掃するほどの影響力はありませんでしたが、
デジパチの演出の新たな形を生み出したと言っても過言ではないと思います。