おばちゃんの経済自習室

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経済なんかサッパリしらなかったおばちゃんが経済を勉強してみるお部屋。

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大変ごぶさたしております。

先日来メディアを騒がせている通り、日本人のスイッチを切り替えてしまった
かの国について考えてみたいと思います。(もう国名の字面を見るのも嫌だお)

個人的な心情としてはもう断交しちまえよヽ(`Д´)ノ
と言いたいところなのですが、色々と影響がありそうなので1つずつ見て行きます。

■ペルソナ・ノン・グラータ
はい、wikipedia先生に聞いてみましょう。
外交団員の一員となるには外交官になる必要があり、外交官になるには派遣国にそう認められると同様に、接受国にもそう認めてもらわねばならない。

接受国から受け入れを認められた場合は「アグレマン」(仏: agrément)がされるが、逆に拒否されることもある。この外交官待遇拒否が「ペルソナ・ノン・グラータ」である。

この拒否はいつ何時でも一方的に発動でき、またその理由を提示する義務はないが提示してもよい。接受国はいずれかの者がその領域に到着する前においても、対象外交官がペルソナ・ノン・グラータであること明らかにすることができる。

ペルソナ・ノン・グラータの通告を受けた場合には、派遣国は状況に応じて対象者の「本国へ召還又は外交官任務終了」をしなければならない。対象の外交官に対し、接受国外務省から駐在公館を通じて、「あなたは我が国に駐在する外交官に相応しくないので本国へお帰り下さい。もしくは外交官任務を終了して下さい」と正式に通告することで発動されることが多い。

派遣国が「ペルソナ・ノン・グラータ」発動後に対象外交官の「本国へ召還又は外交官任務終了」の履行義務を拒否した場合又は相当な期間内に行わなかった場合には、接受国は対象者の外交官待遇を拒否して一般市民として拘束できる。

「ペルソナ・ノン・グラータ」は接受国が有する唯一の拒否手段であり、これ以外の手段(強制送還、身柄拘束)を用いて外交官の非行を制裁することはできない。
だそうです。
あちらに駐在している外交官に一時帰国を命じる程度の事はできたのですから、
侵略行為、侮辱行為を行った国の外交官に対してもこれぐらいやって当たり前じゃないかしら。

■スワップ協定見直しなど経済面の締め付け
遊んでるドルを鵜飼の鵜のごはんにしたり、欧州危機の緩衝材として使う分には大して問題がない
ということは以前書いた通りなのですが、飼い主に噛み付いたり、獲ってきた魚を食ったりする鵜を
食わせてあげる必要はないわけです。
もちろんある日突然破綻してしまうと、これまでに流入していた欧米資本
(財閥の株式・7行中6行を占めるメガバンク資本・製造設備など)が逃げ出す時間がないので
望ましくはありませんが、「スワップ協定延長やめよっかなー」「現地に法人とか工場とか持ってたり
取引してる企業は取り漏らしのないようにちゃんとしといてねー」など前もって揺さぶりを掛けておけば
欧米資本にせよ日本国内の企業にせよ、充分逃げ出す時間は取れるでしょう。
現に三井住友カードが韓国旅行者向けに新設したカードの発表を取り止めていますし、
通達さえ出れば企業の動きは欧米資本に劣らず情け容赦なく早いでしょう。

とはいえ心配なのは日本の中小の製造業です。
円建て前払いなど、きちんと有利な条件で結ばれた契約ばかりなら良いのですが、
この不景気に現地の法人や製造設備をきれいさっぱり処分してダメージを受けないように
いち早く撤退することができるかどうか。
かの国への輸出入はGDPの1%前後とはいえ5兆円規模ですから、いくらマクロ的な観点と言っても
さすがにスパッと切り捨ててよいものではないと思うのです。

仮に国策としてかの国とのお付き合いを最小限に留めると決めたのであれば、
これは国がある程度のインセンティブなり援助なりをして、被害を小さく抑える措置は必要でしょう。

日本の資本財がなければ何も作れない一時の状況からは脱しているようですが、
それでも高精度の代替が利かない部品を直接買えず、外国資本は一様に逃げ出し、
実質的な経済援助と信用の裏付けであったスワップ協定も延長されず、となると、
アセンブラとしての利の薄い商売で成り立ってきたかの国の主要財閥が立ち行かなくなるのは自明。

ただでさえ苦しいかの国の庶民の皆さんは大変でしょうが、それはかの国の問題であって
日本がケツ持ちする必要はありません。どうぞご勝手に。

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と、考えてみると、この2つの柱で相当分厚い真綿でぐいぐい締め上げられる気がするんですが。
政府が腹を括ってある程度の期間を見越した外交政策を行えば、
国内外(かの国は(゚⊿゚)シラネ)被害を最小限に留めながら断交レベルまで行けるんじゃないの?

…と考えたところで与党がアレだからどうしようもないのが一番腹立つわああああああ!
やはりまず最初に行わなければならない政策は解散総選挙ですわね。
ほんとに政権交代する前からほぼわかりきっていた惨状だというのに(以下略
次の政権は本当に本当に大変だと思いますが、だからこそ今度こそこんな失敗を繰り返さないように
我々は日本の有権者としてきちんと勉強して、正しい人を選ばなければならないのですよね。
グローバル恐慌の真相 (集英社新書)/中野 剛志
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「オレのことはいいんだけど、将来の子供たちの生活はどうなるんだよ」
p82より

そうなのよね。老後が心配じゃないとか、もっとうまいもん食いたいことはないというと嘘になるけど
そんなことはわりとどうでも良くって(なんだかんだ言って食えてるし)、
「この子が大人になった時、働いてメシ食えるかな、思い合った人と家庭を築けるかな」
って方がずっと心配。デフレのままだと本当にこの子たちが働くパイがなくなる一方なんだもん。

デフレは宿命とか足るを知るとかな、いいんだよ年寄りのきれいごとは。
これからの世界で生きていく、生まれてくる世代に何を残せるか、
どうせ言うならもっと実践的で建設的なきれいごと言えよ、
と、ずっと思っていたことを中野さんと柴山さんのお二人がズバズバと語って下さいました。

早くこういうことを日本国内のコンセンサスにしないとイカン。ホントそう思う。
コレキヨの恋文/三橋 貴明
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「アマゾンの発売日は実際の書店発売日よりも早く書かれていることがあるんですよ」
以前近所の書店のお兄さんに教えてもらったことですが、今回も1日か2日早かったようでして、
28日に行ったら発売前、29日に出かけたついでに改めて入手しました。

300ページを超える長さですが、さくら子、東田、朝生、九条、そして高橋是清、
登場人物がそれぞれに魅力的で、普段の三橋さんの著作にはない
丸みととっつきやすさに長さは感じませんでした。
比較的平易に経済用語が解説されているので、これで興味を持った人が
経済本を読み始める下敷きにもなるのではないかしら。

少し頼りなさげでも、きちんと国民にごめんなさいができる政治家、
こんな総理なら本当に党員になって後援会に入って支持しちゃうぞ!
と思わせる、2年目の所信表明演説には涙腺が刺激されました。
是清翁の随想録などからそのまま採用したという言葉の数々もさることながら、
つい現在の惨状から目を背けたいばっかりに「あの時代はみんなしっかりしてた」と
思いたくなる私にとって、
「どちらの時代が良い、悪いなどということは、所詮『隣の芝生は青く見える』だけに過ぎない。」
この一文は改めて胸に響きました。
今を良くするためにどうするか、私たちはそのために何ができるかを考え、
過去から学び、僅かずつでも前に進まなきゃいけないんですよね。

キャッキャウフフ的な描写が苦手・二日酔いするような文章が好きな
超個人的な好みだけで言えば、もう少しずっしり感のある文章の方が好きでしたが、
「親しみやすさ」という点で、むしろこの軽快さが正解なのかもしれないなーと思います。

書評などにあるもう少し権謀術数や駆け引きがあっていいのでは、という意見にも共感しますが、
それはまた別の、たとえば財務省VS朝生、のようなスピンアウトで、違う書き口で読めればいいなと。
(その時は高杉良とか真山仁ばりの経済サスペンス小説だといいなーw)
この本は、あくまでも「オルタナティブストーリー」としての日本経済再生の物語。
わかりやすさ、明快さ、読みやすさが信条で良いのだと思います。
ヒットして別メディアの展開ができればスピンアウトもありですしねウフフ