おはようございます!
さんくるです。

つづきです→


うえ○警察署は駅からさほど離れていなかった。
1階で尋ねると2階の生活安全課に行くように言われた。
階段を上がっていくとアラフォーぐらいの女性がにこやかに待ち受けていた。
こちらにお出でですと案内された個室には、神妙な顔をした母が独りでいた。
係の女性にありがとうございます。ご迷惑おかけしてすみません。と頭を下げて、母に「やーい迷子迷子」と言うとクシャッと笑って舌を出した。
うむ。これぞテヘペロ。生テヘペロをこんなところで見ようとは。

大丈夫なの?と聞くと「私は電車の駅を聞いただけなのに、交番に連れて行かれた」とあたかも騙されたかのように言う。
交番で良かったね。怖い所に連れて行かれなくて良かったじゃんと言うと「そうだね」と笑った。
ずいぶんと疲れた顔をしていたので、とっとと引き渡してもらうため、事務手続きの係の人のところに行った。

そこで初めて経緯を聞いた。
不忍池辺りで母が女性に道を尋ねたが、どこまで帰るのですかと聞かれて郷里の地名を答えたらしい。
恐らく妹と話したために帰るべき所の地名が入れ替わってしまったんだろう。
しかし女性はそんなこたぁわからないので、そこへ行くなら電車より飛行機のほうがいいですよと答え、そのまま手を引いて最寄りの交番に連れて行ったらしい。
お礼を…と言いかけると、その女性は名乗らずに帰ってしまったらしいとのことだった。

その後私がいくつかの質問に答えた上で、口頭で
虐待したための家出ではない
徘徊の癖があるわけではない
今後このようなことのないように気を付ける
ということを説明し、女性が書き起こして書類にした。
その書類にサインをして母娘2人でペコペコ頭を下げながらう○の警察署を出た時には20時をとうに過ぎていた。
 

 

 
また続く

 

 


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