民主党と国旗 | Hero's Picture Gallery

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民主党が鹿児島県霧島市で開いた集会で2枚の国旗を切り張りして作った民主党の旗を掲げた問題で、地元の民主党候補の後援会が「誠に不適切」とする謝罪文を出した。熱心な支持者が手作りで作製したもので、国旗をおとしめる意図はなかったという内容だ。
 だが、この衆院選立候補予定者の決起集会には、民主党の小沢一郎代表代行も出席し、切り張りされた国旗が一時、民主党のホームページにも掲載されていた。後援会の謝罪文だけで済ませるべき問題ではないだろう。
外国では、国旗への侮辱行為に刑事罰を科す国が多い。日本には国旗侮辱罪などを規定した法律はないが、法律以前に、国旗は国歌とともに、国と国民の一体感を表す象徴である。党派や主義主張の違いを超え、国民として敬意を表さねばならないものだ。
まして、民主党は野党第一党として、次期政権をめざす政党である。党として、鹿児島県で起きた問題をどうとらえ、国旗のことをどう考えているのかを、国民にきちんと説明すべきである。国旗を切り張りした経緯も、後援会の謝罪文では不十分だ。党で責任をもって事実関係を調べてほしい。
 平成11年、国旗国歌法が成立した際、当時の民主党は自主投票で採決に臨んだ。自民党出身と旧民社党系の議員はほとんど賛成し、旧社会党系議員はほとんど反対した。そうした複雑な党内事情を反映してか、民主党の大会では国旗が掲げられていない。
鳩山由紀夫代表も今回、「それは国旗ではなく、われわれの神聖なマークなのできちんと作られなければいけない」と国旗より党旗を重視するかのような発言をしている。だが、民主党が仮に政権を取った場合、今までのような国旗・国歌に対する中途半端な姿勢では済まされない。
 民主党の支持母体である日教組はいまだに、「日の丸・君が代の法制化に反対」という昭和50年の見解を変えていない。国旗国歌法成立後も、日教組の強い地域や学校では反対運動が続き、小学生による校長への土下座要求(平成12年、東京都国立市)や民間人校長の自殺(15年、広島県尾道市)などの事件が起きた。
 国旗・国歌の指導を含め、子供たちに日本の歴史と文化の伝統をどう伝え、国を愛する心をどうはぐくんでいくかも、衆院選で大いに論じてほしい。