「ほら、コノハ。早くもっとTFしてぇなぁ……してくれへんなぁ、体をこちょこちょするでぇー」
カリンはそう言って、自分の突き出た鼻先をコノハの突き出た鼻先にくっつけた。
これは百合展開なのか? しかし、状況がおかしすぎる。
コノハは考える。こうなったらもう、ゾウに変身するしかないと。周りにある何かを破壊してしまう可能性は大いにあるが、カリンから確実に逃れられる方法はそれしかない――
「はいはい、そこまで」
聞き慣れた声が聞こえてきて、体育館倉庫が明るくなった。
「「!」」
この展開にはコノハだけでなく、カリンも驚いた様子だった。
「なるほどねー、最近、二人がコソコソしていると思ってたら、そんなことできるようになっとったわけか……」
「テ……テンリ……なんでここに……」
オオカミ女化したカリンが目の前で腕を組むテンリに目を白黒させた。