長野ツアーレポート その3 | コーラス・スペシャリスト「へんぽっけ」の本音

長野ツアーレポート その3

去る7月6日に長野で行われたアカペラワークショップ。3講座の1つ目「親子でアカペラ!」がいい感じに終了し、2つ目「基本編」、そして3つ目「スキルアップ編」に突入!

2つ目「基本編」と3つ目「スキルアップ編」は、昨年よくテレビなどで流れていた曲、いきものがかりさんの「風が吹いている」を私がアカペラ用にアレンジしたものを題材にして、アレンジができるまでの工程を説明し、できあがったアレンジを実際に皆さんに歌ってもらい、より楽しく歌えるようにハモりのポイントをレクチャーするというプログラムで行いました。いずれの講座も流れは同じですが、実はアレンジそのものが別物で、基本編はオリジナルの雰囲気をそのまま再現したもの、スキルアップ編はボサノバ風の香り漂うアレンジに仕上がっていて、難易度が異なるのです。ありがたいことに両方の講座を受講してくださった方がたくさんいらっしゃいました。本当にありがとうございました!

90分のワークショップで、最初の25~30分はアレンジを仕上げるまでのプロセスの説明を行いました。私自身が難しい理論について説明できないので(^_^;)、理論はほとんど話しませんでした。アレンジしてみたくても、いったい何から始めればよいのか?どういう順序で行うのか?というのをレクチャーさせていただいたのですが、参加された方のほとんどはできあがったアレンジを「歌う」ことが目的だったようです。つまりアレンジのプロセスについての座学はもっと簡潔にして歌う方に時間を割いてもよかったのかな、と。基本編ではそのように感じたので、スキルアップ編ではアレンジ講義をある程度手短に済ませて、より多くの時間を歌うことに費やせるようにしました。

歌うことに関しては、たいていの場合は音取りに時間がかかるため、今回はあらかじめ楽譜を渡しておいて音取りを終えた状態でワークショップに参加していただくことにしました。そのことが功を奏し、本題であるハモリのポイントについてしっかり時間を割くことができました。

皆さん、本当に楽しそうに歌っていたのが印象的でした。本当に歌うことが、ハモることが好きなんだなぁと。私がまさにそういう人なので、なんだかとてもうれしくなりました(*^-^*) 最初何回かは合唱形式で全員で歌ってのアンサンブルを行い、1回ごとにハモりのポイントを説明すると、次に声を合わせた時にしっかり修正してくれました。たとえうまくいかなかったとしても、ポイントを意識してトライしようとしていることがしっかりわかりました。まさにこの意識こそが上達する早道。そのうち無意識的に実行するためには、はじめはあえて意識し続けることが重要ですから。

全員でのアンサンブルをしばらく行った後は、即席メンバーでの見せしめ(笑)…ではなく、セッションです。各パート1人ずつ選抜して皆さんの前で発表していただきました。目的は、自分のパートを歌っているのが自分だけなので問題点も浮き彫りになりやすく、よりピンポイントにハモりのコツを私が指摘しやすいため、そして歌っていない人は他人の演奏を客観的に聴くことで実際に自分が歌う際にポイントをフィードバックしやすいためです。参加者の皆さんは概ねそれぞれが顔見知りということもあり、それほど緊張もされずに比較的リラックスした雰囲気で歌ってくれました。

基本編は「未経験者向け」とも銘打っていましたが、実際には未経験者はいなかったようです。さすがはアカペラ経験者、既に自分たちのレパートリーであるかのように歌いこなしていました。対してスキルアップ編はアレンジの難易度を上げてあり、最初はリズムの細かさやテンションのハモりにやや苦戦気味でしたが、ポイントを指摘して回数を重ねるうちにみるみる良くなっていき、最終的には90分前とは見違えるほどの完成度になっていました。皆さん、さすがです!これには私のほうが嬉しくなりました\(*^-^*)/

参加者の皆さんには、ぜひワークショップで得たものを活かして今後のハモりライフをより楽しいものにしていただけたらうれしいです。そして課題曲をブラッシュアップして、ライブで披露していってほしいです。その時はぜひ私にも聴かせてくださいね♪