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琉球独立への道: 植民地主義に抗う琉球ナショナリズム/法律文化社
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NPO法人ゆいまーる琉球の自治
★似非右翼も左翼も嫌がる「琉球独立論」
「琉球独立論」の英雄:松島泰勝(まつしまやすかつ)氏
http://ryukyujichi.blog123.fc2.com/
松島泰勝の公開批判・質問状ー在琉日本人に問う
公開批判・質問状
http://ryukyujichi.blog123.fc2.com/blog-entry-1573.html
沖縄・生物多様性市民ネットワーク(沖縄BD)
の日本人事務局メンバー様
松島泰勝
龍谷大学教員
NPO法人ゆいまーる琉球の自治代表
matusima345@yahoo.co.jp
私は琉球人の松島泰勝と申します。龍谷大学経済学部の教員、NPO法人ゆいまーる琉球の自治の
代表をしています。私は先住民族の琉球人として、1996年に国連人権委員会先住民作業部会、2011
年に国連脱植民地化特別委員会に参加した経験がある者です。
今年7月、国連NGO・琉球弧の先住民族会の宮里護佐丸代表を龍谷大学社会科学研究所「島嶼経済と
コモンズ」研究会にお招きして「琉球民族とヤマトンチューの関係性について―琉球民族の権利主張を
阻害する在琉日本人の問題」と題する講演をお願いしました。
琉球弧の先住民族会、沖縄・生物多様性市民ネットワーク、反差別国際運動の連名で今年2月10日に
提出された「早期警戒と緊急手続きに基づく―国連人種差別撤廃委員会への要請-日本国沖縄における
米軍基地建設の現状」の中で、「琉球/沖縄の人々と沖縄に居住する日本人」のように、琉球人と並列
されて在琉球日本人が当該要請文の主体として位置付けられています。宮里代表もこのような在琉日
本人の傲慢な行為に対して大変怒っていました。
さらに、「国連人種差別撤廃委員会への要請文提出:辺野古/大浦湾と高江における米軍基地建設の
検証と早急な対応を」という文章の中でも、「同委員会のこれまでの見解や勧告は、「先住民族」と
いう視点から琉球/沖縄の人びとを対象にしてきましたが、今回の私たちの要請では、沖縄に本土から
移住してきた人びとも、米軍基地の集中や新たな基地建設により、同様の差別や人権侵害を受けてい
ることを訴え、差別や人権侵害の連鎖が起こっていることも訴えています」との記載があります。
以上を受けて次のような諸点において強く抗議し、回答を求めたいと思います。
①1996年以来、アイヌ民族に学び国連を通じて行われてきた琉球人による脱植民地化運動において、
琉球を政治経済的に、文化的に植民地支配し、差別してきたのは、日本政府、日本人であるという問
題意識が一貫として流れていました。先住民族としての琉球人は、在琉球の日本人をセトラー、植民
者、占領者として認識し、日本人支援者もそのことをわきまえて活動をしてきたと考えます。しかし
今年2月初めて、国連で世界に訴える主体として「沖縄に居住する日本人」も琉球人と並んで自己主張
を行う事態になったのです。これは国連でこれまで活動を行ってきた琉球人、そして琉球人一般に対
する大いなる侮辱であり、私は心底から憤っております。
②日本人によって差別されてきた人種、民族である琉球人の「人種差別」の説明と改善を日本政府に
求めて来た人種差別撤廃委員会に対する要請文において、在琉日本人が自らの被害を訴えることに疑
問をもたないのでしょうか。琉球人を「支援」するふりをして、在琉日本人のプレゼンスを高めよう
としているのではないでしょうか。国連、国際法を活用した琉球人の脱植民地化運動、権利主張の邪
魔をしないで下さい。在琉日本人の基地被害を訴える場所や機会は他にあるはずです。人種差別撤廃
委員会において在琉日本人の被害を訴え、保護を求めることは、琉球人の国連における活動を妨げる
行為につながります。
③同要請文において、どのような経緯で在琉日本人を琉球人と並べるようになったのかを説明しても
らいたい。琉球人に対して説明する義務があります。なぜ人種差別撤廃委員会に対する要請文の中で
なければならないのか。特にAIPRの宮里代表が在琉日本人記載に納得していないにもかかわらず、勝
手に、無断で列記したのは琉球人に対する大変な冒涜だといえます。しかもAIPRも要請文の最初に名
前を連ねており、AIPRも在琉日本人列記に理解を示している形になっています。琉球人の存在や意思
を無視するやり方は、日米両政府が琉球に基地を押し付けるやり方と変わりません。
④人種差別撤廃条約では、人種差別の定義が次のように定められています。「人種、皮膚の色、世系
又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別、排除、制限又は優先であって、政治的、経済
的、社会的、文化的その他のあらゆる公的生活の分野における平等の立場での人権及び基本的自由を
認識し、享有し又は行使することを妨げ又は害する目的又は効果を有するもの」人種差別撤廃条約委
員会による日本政府に対する勧告において対象になっているのは、アイヌ民族、在日韓国人・朝鮮
人、琉球人、インドシナ難民、ミャンマー難民、被差別部落民等であり、いわゆる日本人が対象にな
ったことはありません。あなた方は「人種差別」をどのように定義し、在琉日本人も差別される人種
であると本当にお考えですか。
⑤あなた方は「沖縄に本土から移住してきた人びとも、米軍基地の集中や新たな基地建設により、同
様の差別や人権侵害を受けていることを訴え、差別や人権侵害の連鎖が起こっていることも訴えてい
ます」と述べています。琉球人は沖縄戦における日本軍による虐殺や集団強制死、戦後の米軍統治時
代における人種差別を受けて来ましたが、このような琉球人と、近年琉球に移住してきた日本人とを
並列して、基地被害の主体としてよいのでしょうか。歴史的に受けて来た琉球人の日本人による差別
という深刻な問題に対する認識と反省があなた方には欠如しています。
⑥我々の以上のような批判に対し反省するのであれば、貴団体のHP,ブログにおいて謝罪文を掲載
してもらいたい。
⑦私は琉球の脱植民地化を求め、進める活動家であるとともに、研究者でもあります。冷静に、客観
的に論理的に話しあい、そちら側の考えや主張を聞き、議論したいと考えています。私は今年10月16
日から19日まで琉球に帰国します。その間、グアム政府脱植民地化委員会のエドワード・アルバレス
事務局長、米領バージン諸島のカーライル・コービン国連アドバイザーも来琉し、研究会を開きま
す。その間、ご都合がつきましたら、意見交換、討論の場が設けられたら幸いです。
連名者:赤嶺善雄、親川志奈子、金城有紀、友知政樹、玉城福子、桃原一彦、石原昌英
2012年9月12日