。具体的なタイトルの話を紡ぐ中で,何を残して,何を残さないのかということを会場の皆さんと一緒に検証したいと思います」と,イベントの趣旨を明らかにした。 コナミデジタルエンタテインメント 執行役員 エグゼクティブ?ヴァイスプレジデント 小島プロダクション 監督 小島秀夫氏  ここでイベントのナビゲーターを務める,俳優の別所哲也さんが登場。別所さんによって語られたナレーションでは,Lineage2 RMT,日本の体操競技を例に,世界における日本のゲーム業界の姿が説明された。  かつて技術力と表現力で「体操ニッポン」とまで言われた日本の体操は,20世紀終盤からの20年間,後継者の育成問題などで“冬の時代”を迎え,海外勢に大きくリードされてしまった。しかし,2012年のロンドンオリンピックでは,内村航平選手を筆頭に活躍を見せ,見事に復活したことは記憶に新しい。  それではゲーム業界はどうだろうか。かつて日本のゲーム業界は,世界のトップを走っており,メタルギアシリーズは,その象徴の1つだった,Diablo3 RMT。ゲームと言えば反射神経を問うような,いわば“Toy”の域を出ないものがまだ多い時代だった1987年に,初代「メタルギア」は冷戦下を背景としたリアリティのあるストーリーを持ったタイトルとしてリリースされ,話題を呼んだ。  そのあともメタルギアシリーズは,時代の変化と技術の進歩に応じ,革新的な要素と重厚なストーリーでゲーム業界をリード。世界各国におけるさまざま分野のクリエイターに影響を与える存在となったのだ。  しかし,今の世界における日本のゲーム業界は,まさに20世紀終盤の体操界同様に,“冬の時代”を迎えている。技術力と表現力とで,海外勢から明らかな差を付けられてしまった現状の中,メタルギアシリーズ,ひいては日本のゲーム業界が成し得ることとは何か。はたして「体操ニッポン」のような復活を遂げられるのか。このイベントでは,そうした問いかけへの回答として,小島プロダクションの取り組みが発表されたのである。 「METAL GEAR SOLID」が名プロデューサーのプロデュースでハリウッド映画に  最初の発表は,「METAL GEAR SOLID」のハリウッド実写映画化である。製作はコロンビア?ピクチャーズ,配給は米ソニー?ピクチャーズ エンタテインメントとなる。  小島氏は「ゲーム本編のリリース以来,映画化の話題が絶えなかった」と語る一方で,さまざまな人物やスタジオと相談しても,「ファンの皆さんが納得するような内容とならず,なかなかオーケーを出せませんでした」と裏話を明かした
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